| 後世の国内ミュージシャンたちにいまなお多大な影響を与え続ける、紛うことなき国内最高のロック・スター。1949年9月14日の広島に生まれ、いくつかのバンドを経て72年にロックンロール・バンド、キャロルのリーダーとしてデビュー。以後数十年にわたってシーンを走り続け、幾多の伝説を生み出してきた。 |
| まずキャロル時代は「ルイジアンナ」、「ファンキー・モンキー・ベイビー」、「ヘイ・タクシー」など数々のヒット曲を連発。日本語ロックの先駆者として、国内シーンに大きな影響を残す。1975年春に日比谷野外音楽堂で行われたラスト・ライヴを最後にわずか2年半でキャロルは解散するが、矢沢は他のメンバーに先がけて同年秋にいち早くアルバム『I Love You OK』でソロ・デビューしている。そして「トラベリン・バス」を収録した翌年の『A Day』、2枚組ライヴ・アルバム『The Star In Hibiya』とハイペースで人気作をリリースし、ソロ・アーティストとしての支持率を高めていった。 |
| アート・ディレクションまでを自ら手がけた『ドアを開けろ』を発表した1977年には日本人アーティストとしてはじめて武道館公演を実現。さらに名曲「時間よ止まれ」を生んだ最高傑作『ゴールドラッシュ』を発表した翌78年には後楽園球場公演を行い、圧倒的なカリスマ性を身につけた。 |
| しかし同じ位置に安住することを嫌い、人気の絶頂期に単身で渡米。現地でのコネクションを地道につくり、1981年にはロサンジェルス・レコーディングによる全編英語詞アルバム『YAZAWA』を世界発売した。海外とのコネクションはそれからも広がり、1988年以降はロンドンのミュージシャンとのセッションも開始している。世界に向けられた視野がひとつの結果に結びついたのは、1997年にロンドンで開催された「SONGS&VISIONS」への出演。ロッド・スチュワートら大物アーティストとともに同じステージに立ち、アジア代表のロックンロール・スターとしての地位を明確に示したのである。 |
| 現在はロサンジェルス、ロンドン、日本を縦横無尽に移動し、アーティスト活動はもちろんのことドラマ、映画、CM出演と幅広い活動を展開中。クラシックとロックを融合したロック・オペラを実現するなど、従来の枠組みに縛られることのない斬新な活動を展開している。また9月1日には、いよいよ3年ぶりのニュー・アルバム『横顔』をリリース。年末にはおよそ2ケ月にわたって27ヵ所を巡る恒例の全国ツアーも予定されており、55歳を迎えても勢いにはまったく衰えが見えない。(Text/senju) |