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時は残酷だ― 物騒な語りだし、失敬。あたらしい一年を迎え、着実に人間のトシも増える。すると、もれなく「ジェネレーション・ギャップ」なんてオマケも、ありがたくなくついてくる…2のケタ・ラストに辿り着く今年、すみません!ナーバスな編集担当です。 そこでと言ってはなんだが、本年第一弾の「マガ・リコ!」は「お姉GAL」「ベンチャー(ギャル)社長」という旬のキーワードをひとりでダブル体現し、遅れがちなアタマもアップデートしてくれるシホ有限会社G-Revo 代表取締役 藤田志穂ことシンガー「sifow」を、ご本人交えてピックアップ。なお、来たる2月にはavexよりメジャー・デビュー決定!という彼女の今や幻の第一作「I 謡(アイウタ)」は、OnGenでダウンロードするしかないことも、しっかり宣伝させていただきます。
そして、二人のミゾを埋める(!?)のは、藤田志穂もモデルをつとめる“お姉GAL”雑誌のトップを走る『JELLY』編集長の加瀬氏。「そもそもお姉GALって??」という(私を含む)大きな疑問を解決させるだけでなく、長年のギャル・ウォッチャーたる、興味深いエピソードには感心しきりであった。

原田(以下、原)「まずは、創刊の経緯からおうかがいします」

加瀬(以下、加)「もともと『Ranzuki』という中高生のギャル向けのファッション誌でやってまして。それが時代を経て、この本を卒業する子たちが出てきたところで、彼女たちに向けた増刊号を作りましょうという流れですね。去年の4月に第一号を発刊。6、9月と出して、好評につき月刊化しました」

藤田(以下、藤)「2号めで月刊化が決定してましたよね」

加「したした」

原「激しいペースですね(笑)」

藤「もともとスタッフが少ないのに、撮影が間に合うのかな?と思いましたよ」

加「僕と編集スタッフ3名で作ってたから、超テンパりまくって(笑)」

原「加瀬さんも『Ranzuki』を卒業して『JELLY』に?」

加「もともと『ランキング大好き』という『Ranzuki』の前身の雑誌に8年前の創刊から参加していて。いまは、両方の編集長です」

原「どっちもですか、月刊ですよね!?…死にますね」

加「うん、おかしいですよね(笑)。だから、ついついやったことを忘れてしまう」
 原「笑えるけど、笑えませんね。はは。そして、藤田さんが『JELLY』に登場したきっかけは?」
 藤「創刊のときにモデルの友達から連絡が来て。(モデルを)やらない?って。それで初めて編集部に行ったとき、ギャル革命について語って、連載(註:「GAL REVO!」と題した藤田志穂の社長対談コーナー)ちょうだいってお願いして(笑)」
 原「初めてで(笑)。そのとき、もう会社は?」
 藤「登記中でしたね、まだ」
 加「この雑誌を立ち上げるときに、顔となるモデルが欲しかったんですよ。それで他誌さんなんかを見て『JELLY』に合う子を編集部でピックアップして、その中のひとりだったんです。当時、他誌のモデルで活躍していたけど、そこで生きてないなー!と感じたんですよ」
 原「わはは」
 加「それで、知り合いヅテに来てもらって」
 藤「最初びっくりしたんですよ。『え、Ranzukiの編集部!?』…ギャル雑誌で、それこそ16(歳)くらいの子が載ってて…志穂はちがうなぁ、って(笑)」
 原「第一印象は良くなかったんですね」
 加「知らない人が見たらビックリする、テンションぶちあげの黒肌ギャルが、たくさん出ているのが『Ranzuki』なんですよ」
 藤「でも、会いに行ったら『高校卒業してもギャルでいいじゃん』ていうコンセプトを聞いて、ああちょうどいいじゃん!ピッタリだと思って」
 原「なるほど。じゃあ当初からこのキャッチ(註:表紙のコピー『すべての新世代お姉GALに捧げます!!』を指す)も?」
 加「“オーラのあるお姉GALになる”でしたね」
 原「すみません、根本的な質問をサイトのユーザー代表で…“お姉GAL”とは?」
 加「色が黒くて、派手だった高校生の(ギャルの)女の子たちが卒業しても、別に白くならなくていいんですよ。黒いままで、自分を持っていて、派手で、人に流されたくないっていう。そのままのテンションで来ている子たちが増えてきていて」
 原「あぁ、確かに」
 加「その子たちに向けて創刊をして。いままで高校生より上の子たち向けの雑誌って、急に25歳くらいまで読んでるものになっちゃうんですよね…表現が難しいですけど、いわゆる“コンサバ”な。そこでは満足できない、まだ落ち着きたくないギャル卒業組がたくさん出てきたんですよ」
 原「その子たちは、迷ってたんですね。行き場が無く」
 加「みんな仕方なくコンサバにいってたんだけど。ちょうど、志穂ちゃんもそれくらいの年代だったよね?」
 藤「18、19(歳)だったから、そうですね」
 原「ギャルって、勝手に『卒業するもの』みたいなイメージがありますよね。でも“ギャルのままでもカッコよくいられる!”という主張が出てきたんでしょうか」

藤「みんなそうだよね。自分の好きなファッションをしているだけで。特に『JELLY』だと、いままでのギャル雑誌に出ていないような、ポーズとかアイテムとかも出てくるんですよね」
 原「誌面を拝見すると、みんなカッコいいですよね。それで思ったんですけど、男性と女性のどちらに向けて発信しているファッションなのかな?と」
 加「ギャルって、基本的にはモテる女の子たちなんです。モテたいし、かつ、女の子にも注目されたいし。とりあえず、どっかしらセクシーじゃなけりゃいけないんですよ」
 原「なるほど」
 加「世間での“モテ系”というと、いま一般的なのはエビちゃん(註:蛯原友里)をお手本にしたような基本的に男性の目線だけを気にした感じですけれども。うちで提案しているのは“甘辛ミックスコーディネイト”なんです」

原「具体的には?」
 加「ブリブリに甘めの服も、コーディネイトしだいではこんなにカッコよくなるんだよ、という提案ですね。かつ、セクシーで」
 藤「そうですね、みんな甘々すぎる系ってあまりいないかも。ギャルと呼ばれる子たちだったら、ほかの人たちだったら隠すところも出してセクシーにしているんですよ。あえて見せる!みたいな(笑)」
 原「攻めのセクシー路線!」
 藤「常に戦闘モードですよ!(笑)」
 加「基本、守り入ったらギャルできないもんね」

藤「ありきたりな、みんなに受けるファッションでいこうと思ったらできないですよ。ただ“ギャルファッション”て言葉は、違うんです。どんな服を着てもいいし、カテゴライズはできない。ギャルとひとくくりにはできなくて、いろんなギャルがいるんですよ。みんな個性があるから、いろいろ表現したいんです」

加「着る気持ちがギャルであればいいんです。だから、彼女たち(モデル)がどんなものもカッコよく着てくれれば、提案しやすい」
 藤「それで、若い子たちもお姉さんに憧れてくれれば。いきなりコンサバとかいけないけど(笑)」
 原「流れが来てるのか、競合媒体も多くなりましたよね」
 加「そうですね。30歳になってもギャルのままでいようと提案するような…実はソコが『JELLY』の裏テーマでして。30になってもそんなファッションしてるより、ハタチくらいの子がしてる方がカッコいいじゃんという(笑)」
 原「わはははは」
原「出会いのころに、話を戻しますが。藤田さんの起業のことはご存知なかったんですよね」
 加「そうですね、ウワサで『社長やってるらしいよ』と聞いた程度で」
 原「ウワサで(笑)」
 加「最初に会ったとき『ギャルを変えたいんです』ともの凄く熱く語ってくれて。自分で会社をやっていくことで、ギャルへの世間の目を変えていきたいという思いを。2時間くらいに渡って(笑)」
 藤「違う人が編集部に入ってくると、また最初から始めて(笑)」
 加「他誌さんで見てたときは、けっこう女の子っぽいのかなと思っていて。でも会ったらものすごいテンションでしゃべりまくるんですよ」
 藤「言われるんですよね、ぜったい。けっこうカワイイ系を着させられていたから。ポージングも含め。いまは『JELLY』だと、カワイイ系を着ても好きなポーズができて、それでもカッコよく撮れていて…そういうところが好きですね」
 原「一緒に作り上げてるんですね」
 藤「連載ではいろんな社長さんにも会わせてもらえるし。次はドン小西さんなんですよ、スゴくないですか!?」
 原「あらためて考えると、この媒体で社長インタビューって普通ありえないですよね(笑)」
 加「連載のきっかけは、この雑誌で新しいギャル世代を作っていこうという思いと、志穂ちゃんのギャル革命があまりにも似ていたんで。じゃあ連載しよう、社長と会おうと」
 原「柔軟ですねぇ」

加「ある程度の年齢になるとギャルという言葉じたいに拒否反応を示すけど、ギャル=カッコいいというイメージにしていきたいんですよね」
 藤「ホントよくあることで、ショップ店員の子なんかもギャルと言われるのを嫌がるようなコメントが入ってたりして」
 加「でも、これだけ長い間ギャル誌をやって女の子たちに接していると、すごく素直なんですよ。前向きだし。色んなことに対してホント真剣に取り組むし。あくまで推測なんですけど、ギャルの子たちは中高生のころから幅広く人と接しているから、視野が広い気がします。あと、やんちゃしてきた分、卒業してすぐ大人になれる。遊んできたことがよい経験になっているんじゃないかな」
 原「藤田さんは?」
 藤「えー、いやぁ。鬼ゴッコとか(笑)。そんな遊びですよ、ふふふ」
原「ざっくりした質問なんですが。お姉ギャル層に受けてる音楽って?」
 藤「ほんとに、みんないろいろですね。クラブで流れるからユーロ(ビート)やトランスとか好きそうってイメージありますけど。みんなと一緒のときはそんな感じでも、ひとり休みの日はバラード聴いて感情移入しながら引きこもったり(笑)」
 原「アッパーな日常の反動が(笑)」
 藤「みんなでいるときは、楽しくいたいというのが根底にあるんですよね。撮影のときはBGMを持ち寄って。globeとか、思い出系が流行ったり。場所によってブームの音もいろいろあるし」
 原「流行に一直線!てワケではないんですね」

藤「そうですね。でも、やっぱり気になるから雑誌でチェックしたり」
 加「この世代のマスは、やはりトランスですね」
 藤「あと、高校生なら聴きながら踊るじゃないですか?でも、ウチらくらいだと『あーあのころ!』って思い出話が盛り上がったり(笑)。ほんとに、レゲエでもユーロでもいろいろ聴いていて。だれかが持ってきた音楽聴いて『流行ってる…?』と思って、みんな聴きだしたりしてるのが楽しい」
原「では、シンガー・sifowについて。そろそろいってみましょうか?」
 加「創刊のときに“決起集会”と銘打って、みんなでカラオケに行ったんですね。そのときに志穂ちゃん歌ってたんだけど、正直ふつうだった」
 藤「(笑)」
 加「でも、神宮(外苑花火大会)のライブ見たら、すごい入り込んでいて。あぁ、向いてるのかなと。アドレナリンが、めちゃめちゃ出てた」
 藤「たしかに、すごく入り込むかもしれないです」
 加「ああいうテンションは伝わるよね」
 藤「加瀬さんは連載にアーティスト活動の情報を掲載してくれるし、ベルファーレのライブにも来てくれたりと応援してくれるんですよ。みずからカメラ持って、ひとりで(笑)。『JELLY』でもイベントやりたいですね」
 加「そうだね、やりたいね」
 藤「神宮の話に戻るんですけど、最前列はみんな知り合いで(笑)。見えるんですよ、顔まで!おかげで緊張がほぐれましたけど」
 原「加瀬さんは『I 謡』のリリースや神宮のライブはリアルタイムで?」
 加「そうですね。ホント、あっという間でしたね。正直、ギャル革命を起こします、会社をやりますと初めて聴いたときには、具体的なものが見えてなかったんです。どうなのかな?って。でも、そこからはあれよあれよと…スゴいですよね」
 藤「ホメられてしまって(笑)。いまはモデルとして、社長として、そしてsifowとしてと、それぞれのわたしの活動がすべて表現できるのは、 『JELLY』だけですね。sifowとしての活動は、ちょっとしたお知らせだけですけど(笑)」
 原「じゃ、つぎはシンガーのページを(笑)。書いときましょう」
 加「じゃあ、台割に入れておきましょうか(笑)デビューのタイミングから、何かできるといいですよね」
 藤「お願いしますよ〜!」
 加「じゃあ『JELLY』専属歌手として(笑)」
 藤「なんです、それ(笑)」
 原「演歌の方みたいですね(笑)。ここで、デビューを前にして、あらためての質問を。社長業の中で、なんで歌手だったんですか?」
 藤「音楽が好きだったからですね。小さいころから音楽が身近にあって、バレエを習ったり、吹奏楽部に入ったりして…好きなことを事業内容にすれば、一生懸命になれるし、そして何よりも楽しいですから」
 原「なるほど」
 加「しかし、これだけ自ら顔を売れるのは、社長としてすごいメリットですよね」
 藤「くろ団の子が撮影で出会った人が、わたしのことをご存知だったんですね。そうしたら『必ず成功するよ』とおっしゃってて、その理由が『これだけ、社長自身が表に立って動けることは普通ないから、信頼を得ることができる』って」
 原「シンガーだったら、一気に何万人なんてのも可能ですしね。たしかに、そんな社長はいない!」
 藤「わたしに関わる人たちがね、ハッピーになれれば。わたしが表に出ることで」
 久「すごいいいこと言ったね、そうだねホント(笑)」(了)
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