• ログイン
  • はじめての方へ
  • 会員登録
  • ヘルプ
  • サイトマップ
  • 総合
  • 邦楽
  • 洋楽
  • 動画
  • 動画カラオケTOP30
 

オトナ向けOnGen

OnGen USEN MUSIC SERVER

>>広告出稿のお問い合わせ
インフォメーション
   
OnGen内検索

バックナンバー

キャンペーン情報

フジテレビ♪ミュージック × OnGen
OnGenアフィリエイトプログラム スタート
JASRAC JASRAC許諾番号
9005801003Y
30005900580
1003Y30007
JASRAC JRC許諾番号:
X000140A02L
JRC許諾番号:
X000140A03L
エルマーク このマークは、レコード会社が提供するコンテンツを示す登録商標です
RIAJ60001008
>> 過去のロゴ一覧はこちら

総合TOP > リコメンドインデックス > (隔)週刊 鷺巣詩郎 > 2007/09/05 エイミー・ワインハウス

(隔)週刊 鷺巣詩郎  鷺巣詩郎の選ぶおすすめの1枚
エイミー・ワインハウス 『Back To Black』
エイミー・ワインハウス  『Back To Black』
TRACK LIST
エイミー・ワインハウス 『Back To Black』
エイミー・ワインハウス
『Back To Black』
2006 Release
ダウンロード価格
アルバム\1,500(税込)
トラック 各\150(税込)
アーティスト詳細へ
すでに堂々とした風格…まさしく「いま聴いておくべき」シンガー

 すでにUK国内チャートは制していたが、今年に入ってからUSチャートでも快進撃を見せたエイミー・ワインハウス。とうぜん日本でもジワジワと人気が高まっている気がする。
 このまま行けば、やはりUKから登場してUSでも人気を呼び、今年の初頭のグラミーにもノミネートされたコリーヌ・ベイリー・レイに続き、間違いなくエイミーも来年初頭のUSグラミーにノミネートされるだろう。USにおける“Rehab”というシングルの大ヒット具合は、もはやコリーヌの実績をゆうに凌いでいるからだ。さらには、エイミーのスタッフが来年からの「全米プラン」の皮算用を、すでに今から始めているのも間違いなかろう。

 次の文章は、数ヶ月前に「UKオルタナティヴの立ち位置」というタイトルで僕が某音専誌むけに書いた原稿からの抜粋である(掲載は最近)。

 UKの新歌姫エイミー・ワインハウスがUSチャートの上位に食い込んでいる。エイミーの音楽にはじめて触れたのは、新しいプリンシパル(ストリングス・セクションのトップを弾く役割)に交代したストリングス・オーケストラの音源資料として、彼女のアルバムが送られてきたとき、もちろんロンドンでの出来事だ。カヴァー・フォトを一瞥(いちべつ)しただけでは、単にポップシンガーとしか認識できずに、しかも目的であるストリングス・オーケストラが参加したバラードだけを聴いただけで他の曲をまったく聴かなかったため、彼女の名前は記憶から消え去っていた。

 つぎにエイミーを見かけたのは地上波の民放。そういえば、ミス・ダイナマイトディジー・ラスカルジョス・ストーンコリーヌ・ベイリー・レイが話題になったときも、このような番組があった。僕はそのどれもとても興味ぶかく見ていたので、エイミー・ワインハウスとクレジットに「あ、あのときのアルバムの…」と思い出し、TVに目を向けたわけだ。とうぜん、番組中で皆パフォーマンスを披露するように、エイミーもまた自分のバンドをしたがえ数曲のライブをやるようで、カメラはリハーサルでのやりとりから追っている。どうやら業界も招いたコンベンションのようだ。ホーン・セクションが居たので「おや?」とは思ったが、演奏がはじまると、別にジョス・ストーンのようなソウルではないし、もちろんファンクであろうはずもなく、ジャズでもない。しいて言えばブライアン・セッツァーのストレイ・キャッツのようなブルージーなネオ・ロカビリー的なバンドだな、と思った矢先に彼女が唄い出した。なんじゃ、この耳にこびりつくような声は! ウマイだのヘタだのを超越した、とにかく面白い声質におどろいた。アルバムでバラードしか聴かなかったのは大失態だったようだ。さらに、MCや挿入されるプライベート・ショットにおける彼女の、その見事なまでの「話しっぷり」「あばずれっぷり」も、その声の魅力を倍増させていることが、すぐにわかった。個人的には決して好きなタイプのシンガーではないが、UKでアルバムNo.1になったのことが大いにうなづけた次第だ。

 そして、今年に入ってパリで“Rehab”のPVを観たとき、その確かなディレクションに「なるほど」と唸った。それは、まるで1984年ごろMTVではじめてシャーデーの“Smooth Oparator”のPVを観たときのような「ヤラれた」感だ。音楽性が似ているのではなく、コンセプチュアルなプロダクション全体像の作りこみ具合が似ているのだ。しかも、きわめて狭い的(まと)にピンスポットで狙いを定めている、その潔い割りきりかたも、である。こりゃUSでも売れるわけだと、ふたたび納得した。

 「シャーデー(・アデュ)のよう」という形容は、コリーヌ・ベイリー・レイのときも、あちこちでよく聞かれた。アコースティックとか、オーガニックとか、サウンドの共通点も見出せたからだろうし、グラミー授賞式でジョン・レジェンド、ジョン・メイヤーと一緒に唄ったことなど、UK出身アーティストとしてUSで成功をおさめたことも共通点だろう。さらに、エイミーも今まさにUSで成功したアーティストになろうとしているが、コリーヌにもエイミーにも、シャーデーが持つ「独特のクラッシーさ」が無いと感じるのは僕だけではなかろう。

 あのクラッシーな雰囲気と魅力はどこから来るのだろうか? それは、シャーデーのコンセプトがあくまでも「白を制する黒」だからである。MTVなどで繰り返し流れた、スチュワート・マシューマンはじめとする白人メンバーをしたがえて唄うシャーデー・アデュの堂々たる女神っぷり…白人男性たちを君臨するさまが、彼女を思いきりクラッシーに見せたのだろう。それはイコール、80年代当時、ロック・ポップスという白人音楽が支配していた市場に対する、いわばアンチテーゼにもなった。つまりシャーデーは決してジャズやソウルに対してのオルタナティブではなく、あくまでロックやポップスに対してのオルタナティブという立ち位置で登場した、いわばオルタナ・ロック・アーティストだったのだ。おなじくその後UKから火がついたグレース・ジョーンズやナオミ・キャンベルも、スタイリッシュ・ブラック・ビューティーが白人男性を上から見下ろす、という同じ系譜の立ち位置だろう。

 しかし、ナオミが世界的なスタイリッシュ・アイコンとして定着した90年代前半ごろから、白人音楽ではなく逆にヒップホップなどの黒人音楽を中心とした黒人カルチャーが世界を支配していく……さらに10年以上たった今、黒人支配は成熟期を通りこし混沌期にさしかかった。白人音楽の成熟〜混沌期にシャーデーが登場したように、コリーヌやエイミーがUKから登場したのは必然である。そう、コリーヌやエイミ−はオルタナ・ソウル、オルタナ・ヒップホップなのである。おなじUK発の黒人女性シンガーでも、シャーデー(・アデュ)はオルタナ・ロック、コリーヌ・ベイリー・レイはオルタナ・ソウル、と立ち位置がまったく逆となったのは、まさしく時代のいたずらである。

 そう、エイミー・ワインハウスというアーティスト、および、この『Back To Black』というアルバムこそは、現在なんとも停滞したまま出口の見つからないUSヒップホップ、R&B界に対する、ひとつの「次なる」模範解答たりうるアーティスト、そしてプロダクションなのである。
 何度も言うようだが、個人的な好みよりも何よりも、彼女は、まさしく「いま聴いておくべき」シンガーだ。

鷺巣詩郎(さぎすしろう)

お知らせ
ワールドワイドに活躍中の作曲家、音楽プロデューサーの鷺巣詩郎のブログ「SHIRO'S SONGBOOK ひろば」がついにOPEN!
プロフィール
鷺巣 詩郎
25年以上もの長きにわたり第一線で活躍し続け、驚異的なキャリアを誇る、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー。
80年代初頭のアイドル歌謡曲時代から、インストゥルメンタル・アーティスト、近年のシンガー・アーティストに至るまで広範囲にわたり何百何千もの楽曲、アーティストを手掛け、くわえて、映画、TVなど、あらゆる映像音楽(サウンド・トラック)分野でも活躍、あわせて膨大な数の大ヒットを、絶えず世に送り出している。
90年代よりヨーロッパでも活動、パリでのクラブ経営、英仏アーティストの楽曲も手掛ける。また日本人として初めて韓国映画の音楽監督もつとめた。
近年の代表作はMISIA、平井堅、CHEMISTRY、エリーシャ・ラヴァーン、SMAP、「新世紀エヴァンゲリオン」「MUSA」「CASSHERN」など。 自身のアーティスト活動も”SHIRO'S SONGBOOK”シリーズとして継続中、最新CDが2005年8月avexより発売される。
R&B専門誌への長期連載、USENサイトへのコラム、ブログなどの執筆活動も盛ん。現在ロンドン、パリ、東京の3ヶ所に在住。
USENのCS衛星放送SOUND PLANETにて鷺巣詩郎選曲による音楽プログラム『SHIRO'S SONGBOOK』(BF-53チャンネル)が 絶賛放送中! こちらもお聴き逃しなく!





トラックバック
このページはトラックバックが可能です。
トラックバックとは
この記事のトラックバックURL
  http://www.ongen.net/trackback/tb.php?no=2409445
■トラックバック一覧



ページTOPへ