• ログイン
  • はじめての方へ
  • 会員登録
  • ヘルプ
  • サイトマップ
  • 総合
  • 邦楽
  • 洋楽
  • 動画
  • 動画カラオケTOP30
 

オトナ向けOnGen

ページTOPへ
OnGen USEN MUSIC SERVER

>>広告出稿のお問い合わせ
インフォメーション
   
OnGen内検索

バックナンバー

キャンペーン情報

フジテレビ♪ミュージック × OnGen
OnGenアフィリエイトプログラム スタート
JASRAC JASRAC許諾番号
9005801003Y
30005900580
1003Y30007
JASRAC JRC許諾番号:
X000140A02L
JRC許諾番号:
X000140A03L
エルマーク このマークは、レコード会社が提供するコンテンツを示す登録商標です
RIAJ60001008
e-License e-License
許諾番号
ID12060
ID15548
>> 過去のロゴ一覧はこちら

総合TOP > お役立ちインデックス > OnGenアーカイブス > (隔)週刊 鷺巣詩郎 > 2007/05/16 クイーン

(隔)週刊 鷺巣詩郎  鷺巣詩郎の選ぶおすすめの1枚
クイーン 『HOT SPACE』
クイーン 『HOT SPACE』
TRACK LIST
クイーン 『HOT SPACE』
クイーン
『HOT SPACE』
1982 Release
ダウンロード価格
アルバム \1,500(税込)
トラック 各\150(税込)
アーティスト詳細へ
特集ページへ
名盤の陰に逸話あり

 たとえ、どんなジャンルの音楽に固定ファンであったとしても、ひとたびクイーンやレッド・ツェッペリンの「いくつかの楽曲」を聴かせれば、思わず「唸る(うなる)」はず。それは「ポップス特有の軟弱さ」みたいなモノがまったく無いからだろう。
 「そんなグループだったら、他にも沢山あるんじゃないの?」との反論も多いかもしれないが、じゃあ、敢えて彼等の特定の曲をあげてみよう。クイーンならば“キラー・クイーン”“ボヘミアン・ラプソディ”、レッド・ツェッペリンならば“移民の歌”“胸いっぱいの愛を”“ブラックドッグ”でどうだろう? 僕の言うところの「唸る(うなる)」が意図するイメージが何となく伝わっただろうか…

 もちろんビートルズだって、そりゃ構わないけど、このあたりって、やっぱり英米の差っていうのが大きいと思う。こと60〜70年代のロックに特定するならば、英アーティストのほうが米アーティストよりも明らかに、頭の中に鳴っているアイデアを「何が何でも100%実際の音にしてしまおう」という独特の押しの強さにあふれていたようだ。米アーティストの作るロックは、その時代の流麗なアメリカ車にも似て、つまり、あくまでも「流れ」に沿った豪華さに満ちあふれていた。一定の流儀のうえに成り立ち、そびえたつ米一流のロックだ。
 対する英国産は、自分たちのアイデアを「遮る(さえぎる)ものは一切の存在をも許さない」という信念がある。流れだって? それがリズムであろうがビートであろうがお構いなし。逆に、信念にみちたゴリ押しが「大きなうねり」になっていく……そんなカンジだ。プログレッシヴ・ロックが生まれた土壌もうなずける。キング・クリムゾン衝撃のデビュー“21世紀の精神異常者”の間奏など、まさしくそうだ。拍子も、フレージングも、譜割りも、へったくれもない! メンバー誰かの頭の中で鳴っている「そのまんま」を具現化して全員のユニゾンにゴリ押ししたにすぎない。しかし、それが最高にカッコいい!!

 ま、アートっぽいのかな、一言で表現するならば。英国産は。だから“キラー・クイーン”“ボヘミアン・ラプソディ”も意外な層にウケがよろしい。芸術家とか、クラシック音楽家とかね。

 しかし、こうした長い前フリ(笑)にもかかわらず今回紹介するのは、クイーンの82年のアルバム『HOT SPACE』。彼等の作品群の中では、なんともはや一番「米国に毒されたサウンド」を誇る、異色中の異色作だ。

 もう、しょっぱな(一曲目)の“ステイング・パワー”からして、バリバリのFUNK!? あのディストーション・ギターによるオーケストラで名高いブライアン・メイが、なんとクリーンな音色でカッティングの教則本のようにチマチマとした地味〜な「きざみ」に徹してるのだから驚きだ。 しかもLINN DrumsもしくはDMX(両方ともアーリー80'sの名器ドラム・マシン)の打込みの上にはシンセ・ベース!? メンバーにドラムとベースもちゃんと居るのに、参加しとらん……さらにはヨソ者の大群、米国の腕利きスタジオ・ミュージシャンによるホーン・セクション連中がガンガン入っている……え〜コレっていったい、ど〜しちゃったの!?
 しかし、この曲からして滅法カッコよろしい!! 原因はこれっきゃない! そう、米音楽界を代表する巨匠アリフ・マーディン(トルコ人だが)のアレンジ、プロデュースによる楽曲だからである。当時アリフは、ちょうどチャカ・カーンなんかを手掛けていた時期と重なるゆえ…いや、もう超一流の「そういう音」がしてるんだわ、コレがまったく。

    これには深〜いワケがある。この『HOT SPACE』の前作『FLASH GORDON』は同名タイトルの映画の主題歌、つまりタイアップであった。いかに英米でトップを獲ったロック・グループであれ、やはり一発で世界規模に訴求する映画主題歌のタイアップには、常に枯渇している。アジアの一国内でのタイアップとはワケが違うのだ。『FLASH GORDON』で味をしめた、つまり、映画の魔力にハマったクイーン陣営は、次なる「ハリウッドきっての人気シリーズ作品」の主題歌タイアップを獲りに行ったワケだ。  それが、かのスタローンの傑作シリーズ、82年の『ロッキー3』である。
 ハリウッド・ビジネスは、はぼ「健全なコンペティション」により決する。どこかの国とは違い、出資者の独断、大手の独裁、密室合議、コネは少ない(ま、芸能界だから決してゼロではないが)。いかに英米でトップを獲ったロック・グループであれ、そんなコンペには万全の体制をもって臨まねばならない。そう、名匠アリフ・マーディンを擁して「決して負けられないコンペ」に臨んだのである!
 しかし結果は、まったくズブの新人バンドであるサヴァイヴァーの“アイ・オブ・ザ・タイガー”に惨敗。いやはや、今聴いても、この曲のハマリかたは半端じゃない。まさに敵ながらアッパレの名トラック勝負だったワケだ。
 戦い終わって彼等クイーンには、もっとも「クイーンらしからぬ」大曲がポツンと残った(笑)……しかし、このままオクラ入りは何とももったいない。じゃあ、この曲の則した曲をアルバムぶん制作してニュー・アルバムとしよう! と始まったのがこの『HOT SPACE』なのである。

 事実は小説よりも奇なり。このハナシは、ここLondonのクイーンに近い人物から聞いた実話である。まさに「名盤の陰に逸話あり」ではないか。

鷺巣詩郎(さぎすしろう)

お知らせ
ワールドワイドに活躍中の作曲家、音楽プロデューサーの鷺巣詩郎のブログ「SHIRO'S SONGBOOK ひろば」がついにOPEN!
プロフィール
鷺巣 詩郎
25年以上もの長きにわたり第一線で活躍し続け、驚異的なキャリアを誇る、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー。
80年代初頭のアイドル歌謡曲時代から、インストゥルメンタル・アーティスト、近年のシンガー・アーティストに至るまで広範囲にわたり何百何千もの楽曲、アーティストを手掛け、くわえて、映画、TVなど、あらゆる映像音楽(サウンド・トラック)分野でも活躍、あわせて膨大な数の大ヒットを、絶えず世に送り出している。
90年代よりヨーロッパでも活動、パリでのクラブ経営、英仏アーティストの楽曲も手掛ける。また日本人として初めて韓国映画の音楽監督もつとめた。
近年の代表作はMISIA、平井堅、CHEMISTRY、エリーシャ・ラヴァーン、SMAP、「新世紀エヴァンゲリオン」「MUSA」「CASSHERN」など。 自身のアーティスト活動も”SHIRO'S SONGBOOK”シリーズとして継続中、最新CDが2005年8月avexより発売される。
R&B専門誌への長期連載、USENサイトへのコラム、ブログなどの執筆活動も盛ん。現在ロンドン、パリ、東京の3ヶ所に在住。
USENのCS衛星放送SOUND PLANETにて鷺巣詩郎選曲による音楽プログラム『SHIRO'S SONGBOOK』(BF-53チャンネル)が 絶賛放送中! こちらもお聴き逃しなく!





トラックバック
このページはトラックバックが可能です。
トラックバックとは
この記事のトラックバックURL
  http://www.ongen.net/trackback/tb.php?no=2331817
■トラックバック一覧



ページTOPへ