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総合TOP > お役立ちインデックス > OnGenアーカイブス > (隔)週刊 鷺巣詩郎 > 2006/07/05 ダイアナ・クラール

(隔)週刊 鷺巣詩郎  鷺巣詩郎の選ぶおすすめの1枚
ダイアナ・クラール『The Look Of Love』
Diana Krall 『The Look Of Love』
TRACK LIST
Diana Krall
『The Look Of Love』
2001 Release
ダウンロード価格
アルバム \1,500(税込)
トラック 各\150(税込)
アーティスト詳細へ
とろけるオーケストラ・・・このSmoothyな快感!

 「運だけで、世渡り上手」とか「いいところには必ず顔を出す」とか「お調子モノ」とか・・・こんなヤツのことを[Timing Boy]とか呼ぶんだけど、ま、いわゆる「運も実力のうち」ってことなんだろうけど、UKのアーティストにはわりとこの手が多い(笑)。登場のしかた、ヴィヴィアン・ウェストウッドとの関係、すべてが運よく作用して、またそれらを最大限に活用した男、マルコム・マクラレンなんかが、その典型だ。
 そして、エルヴィス・コステロという男も、それクサい部分が目立つアーティストだって気がする。パンク・ムーヴメントの旗手としての登場のしかた、はじめてUSに乗りこんだとき、名物番組「サタデーナイト・ライヴ」での衝撃的な(リハとまったく違う曲を本番でやった)大事件などなど、もうファッションもふくめ全てが計算ずくだったのは間違いないのだろうが、かなり胡散クサい。その後ボウイみたいな決定的地位を築いてからも、バカラックに異常接近したりとか、最近だと、なんとアラン・トゥーサンとコラボやってるっていうのもな〜・・・なんともな〜・・・ニューオリンズの洪水の後っていうタイミングもふくめて、ホント、まさに[Timing Boy]ってカンジなんだよな、このオトコは。
 んで、時間軸はもどるけど決定的なトドメの出来事が、このダイアナ・クラールとの結婚でしょ、なんつっても。これはハクがついたわな〜思いっきり、いや、もちろんコステロの方にだけどね(笑)

 で、なんとも最高にキモチよろしい、この奥方の傑作アルバムなんですが・・・このSmoothyな快感は、かの名盤中の名盤ナタリー・コールの『アンフォゲタブル』と良い勝負なのであります。もう、完成度チョ〜〜高し。
 わがLondonの最愛のJazz FMあらためSmooth FMでは、毎日のように(ってかホントに毎日なんだけど)1曲目の「'S Wonderful」がかかって、その完璧なまでのとろけ具合にヤラれまくってます。もちろんダイアナ本人のヴォーカルの素晴らしさもありますけど、やっぱクラウス・オガーマンの信じられないスコア(アレンジ)によるオーケストラですよね、結局。この雰囲気の勝因は。古くはアントニオ・カルロス・ジョビンの名盤群でのバッキング・オーケストラや、ジョージ・ベンソンの金字塔『ブリージン』での、やはりトロトロに美しいイントロなど、この手のオーケストラを書かせたら20〜21世紀最高の書き手、クラウス・オガーマンの面目躍如ってところ。

 しっかし、カナダ人ってのは本当に「歌が上手い」テクニシャンが多いわな〜。しかもフィジカルに、なんつ〜か、その〜、男性シンガーも女性シンガーも「木こりみたいに」強靭な唄歌いで、そのうえ強力にウマいんだわ。古くはBS&Tのデイヴィット・クレイトン・トーマスとか、ジノ・ヴァネリとか、ブライアン・アダムスとか・・・最近では何といってもセリーヌ・ディオンでしょ、やっぱ。もう、セリーヌもダイアナも「木こりみたい」だわな、ホント(笑)

 こういうアルバム、僕も「作りたいです」っていうか「作りますよ」どんどん。『アンフォゲタブル』とか『ブリージン』とか、あと、この手のではリナ・ホーンの名盤『バラードの夜』とか。

鷺巣詩郎(さぎすしろう)

お知らせ
ワールドワイドに活躍中の作曲家、音楽プロデューサーの鷺巣詩郎のブログ「SHIRO'S SONGBOOK ひろば」がついにOPEN!
プロフィール
鷺巣 詩郎
25年以上もの長きにわたり第一線で活躍し続け、驚異的なキャリアを誇る、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー。
80年代初頭のアイドル歌謡曲時代から、インストゥルメンタル・アーティスト、近年のシンガー・アーティストに至るまで広範囲にわたり何百何千もの楽曲、アーティストを手掛け、くわえて、映画、TVなど、あらゆる映像音楽(サウンド・トラック)分野でも活躍、あわせて膨大な数の大ヒットを、絶えず世に送り出している。
90年代よりヨーロッパでも活動、パリでのクラブ経営、英仏アーティストの楽曲も手掛ける。また日本人として初めて韓国映画の音楽監督もつとめた。
近年の代表作はMISIA、平井堅、CHEMISTRY、エリーシャ・ラヴァーン、SMAP、「新世紀エヴァンゲリオン」「MUSA」「CASSHERN」など。 自身のアーティスト活動も”SHIRO'S SONGBOOK”シリーズとして継続中、最新CDが2005年8月avexより発売される。
R&B専門誌への長期連載、USENサイトへのコラム、ブログなどの執筆活動も盛ん。現在ロンドン、パリ、東京の3ヶ所に在住。
USENのCS衛星放送SOUND PLANETにて鷺巣詩郎選曲による音楽プログラム『SHIRO'S SONGBOOK』(BF-53チャンネル)が 絶賛放送中! こちらもお聴き逃しなく!





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