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総合TOP > お役立ちインデックス > OnGenアーカイブス > (隔)週刊 鷺巣詩郎 > 2006/02/01 フォープレイ

(隔)週刊 鷺巣詩郎  鷺巣詩郎の選ぶおすすめの1枚
今回のPICK UP フォープレイ「ベスト・オブ・フォープレイ」
Fourplay『Best Of Fourplay』1997/06/24 Release
TRACK LIST
Fourplay
『Best Of Fourplay』
1997/06/24 Release
ダウンロード価格
トラック 各\150(税込)
01. Max-O-Man
02. 101 Eastbound  >>試聴
03. Higher Ground
04. 4 Play And Pleasure  >>試聴
05. Chant
06. After The Dance  >>試聴
07. Bali Run  >>試聴
08. Play Lady Play
09. Between The Sheets
10. Amoroso
11. Any Time Of Day  >>試聴
12. Why Can't It Wait Till Morning (Remix)
*印の楽曲は現在OnGenでは取り扱っておりません
アーティスト詳細へ
FOURPLAY、優れた演奏家が紡ぐ永遠の命を持つ音楽。

 鷺巣詩郎さん2005年のアルバム“SHIRO'S SONGBOOK ver.7.0”をリリースするにあたって、何回か行われた打ち合わせの席上、幾つか出たキーワードの中 「スムース・ジャズ」という言葉が頻繁に使われた。それ以前にも2003年に、鷺巣さんのトータル・プロデュースでリリースしたMAYA(世界初のHipHop/R&Bヴァイオリニストとして、ミリ・ベン・アリに先がける事2年!)の時点で、今の時代のR&B/ヒップホップに於いてスムース・ジャズ的なフレイヴァーが如何に重要かという確認作業が行われ、その結果、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」をR. ケリー風のバック・トラックで演奏するという、極めてユニークな楽曲「Slow Dancin' from Ravel's Pavane pour une infante defunte」が生まれたのだった。

 スムース・ジャズは今後のブラック・ミュージックにとって重要な要素の一つになるとゆう考えを私達はその後も強くした。それは、ポスト・ヒップホップ・ミュージックを模索してゆく上で、アーティストでありプロデューサーとして圧倒的なキャリアと実績を誇る鷺巣さんと、常に海外にライセンス・アウトできる音源を目指して制作を行ってきた私が、阿吽の呼吸で情報やその意味合いを共有出来るものだった。

 たとえばジャネット「Any Time, Any Place(R. Kelly Remix)」で良く知られる、R. ケリー・サウンドの代名詞ともいえるあの音にも、スムース・ジャズの匂いはとても濃厚だ。加えてほぼ同時期にリリースされたケリー自身のアルバム『12 Play』からのシングルとなった「Your Body's Callin'」のインスト・バージョンには“Jazz Instrumental”とゆう副題が付いていた。(余談だがこのバージョン、米国のアナログ12インチ・シングル等でしか聴くことの出来ないものだが、私がJIVE Recordsの日本でのA&Rをしていた時に出した『Summer Madness』とゆうタイトルのコンピレーションCDに、ノン・ストップ・ミックスという形でだが、収録に成功している)

 ヒップホップ全盛のアメリカR&B音楽市場で、他のアーティストと差別化し、かつ普遍的な魅力を携えたサウンドを、更にヒップホップ・リスナーをも 納得させる楽曲を新しく造り出す為に、R. ケリーが取り入れたのは、クロスオーパー〜フュージョンの時代から連綿と続く、甘く官能的なスムース・ジャズの要素だった。この文脈で語られる音楽が纏っている独特なメロウ感こそ、実はコンテンポラリーなR&Bやヒップホップにとって必要不可欠なものだったのである。

 この認識があったからこそ、成熟した大人の為のアーバン・ソウル、はたまた「癒し系」ならぬ「濡らし系」等々、アルバムのコンセプトを表すいくつかのアイデアが固まってゆくなか、私は、多感な時期にニュー・ジャック・スウィングやヒップホップを聴いて過ごした世代をリスナーのターゲットに見据える事を、鷺巣さんに提案できたのだろう。この辺の音楽を洋楽の原体験としている年齢層が、実はもう20代後半から30代, 40代の、文字どおりの大人になってしまっているという現実を考えた時、それはポスト・R&B/ヒップホップ・ミュージックとして、グレー・ゾーンの音楽マーケットとして、十分に魅力的なのではなかろうかと考えたのだ。

 前置きとゆうにはあまりにも話しが長くなってしまった。今回のピック・アップはFOURPLAY。4人のスター・ミュージシャンによるドリーム・ティームである。少し前のこと、月に1、2度だが私が廻しているイベントで、彼らのファースト・アルバムに収録されている「Wish You Were Here」をでかい音で鳴らしてみたことがある。およそR&Bやヒップホップのパーティーでは耳にすることのないタイプの音なのだろうが、打ち鳴らされるリム・ショットはまるでディアンジェロのようにフロアに響いた。多分に私は酩酊していたのだろう。だがこの美しい曲を随分久しぶりに、しかしそれまで経験しなかった大音量で聴いたときに、なにやらこの音楽が持つ根っこのところと繋がってしまったのである。気が付けば周りのオトナの遊び人連中も随分と気持ちよさげに体を揺らしている。生身の人間が演奏する音楽の持つゆらぎに、同じ人間のそれが共鳴している。続けて私は鷺巣さんの「Love Changes」をプレイする。そこに流れる空気は湿度を増してゆき、より官能的な匂いを放つのだった。至福の瞬間である。優れたミュージシャンが紡ぐ音は、ジャンルの違いや洋の東西を問わず、みな真の普遍性を帯びている。

Text by Ken "Sugarkane" Sato

 ボブ・ジェームスラリー・カールトンリー・リトナー)、ネイザン・イースト、ハーヴェイ・メイスン、たしかにドリーム・ティームですよね、研さん。ま、僕なんかの世代にとってボブ・ジェームスは別として、カールトン、リトナー、メイスンといえばやっぱ、こういうスムースでクールな音よりも、どちらかというと手に汗にぎるホットな演奏をどうしても思い浮かべちゃうんですがね・・・とくに僕は、その革命的かつ驚異的なまでのスキルを誇ったテクニシャン=ハーヴェイ・メイスンの大ファンといおうか、もう崇拝者ですからねぇ〜、はい、正直「もう一度そういうプレイも見てみたい」って心のどこかで期待しつつ、いつもFOURPLAYのライヴ観にいっちゃうんですよ、これが(笑)。
 ハイ、わかりますよね「聴いてみたい」じゃなくて「見てみたい」っていう、この差。

 そうなんですよ、もうFOURPLAYっていうCDじゃ「聴けない」だろうなって結論出しちゃってるんですよ僕は。だから、せめてライヴに行けば、CDでは聴けないかなりスゴイ彼特有の悶絶プレイが「見られる」のではないか、という淡い期待なんです。
 でも、かといってレコーディング・アーティストとしてのFOURPLAYがキライってのは無いです、そりゃありえない、もちろん大好きですよ。やっぱイマドキの音してますし。
 それこそ、数ヶ月前のリコメンドでも触れたとおりスタッフの主要メンバーが生きていたら、双璧グループとして絶対に再結成して、このFOURPLAYと一緒にツアーかなんかやってたことは間違いないと思いますし…。

 そうですね、ま、ベーシストはかぶっちゃうけど、エリック・クラプトンのバンドかなんかと一緒にツアーやってくれたりしたら、もう最高ですよね。そうなれば僕が夢にまで見た、往年のハーヴェイの片鱗が多分「見られる」かつ「(ライヴ盤で)聴ける」のかもしれません。あ、こりゃ当然ガッドとメイソンという二台巨頭ドラマーの夢の競演ですよね、そーなると。
 あ〜、やらないかなホント、マジで…。

 というワケで鷺巣詩郎(さぎすしろう)でした。それでは!

お知らせ
ワールドワイドに活躍中の作曲家、音楽プロデューサーの鷺巣詩郎のブログ「SHIRO'S SONGBOOK ひろば」がついにOPEN!
プロフィール
鷺巣 詩郎
25年以上もの長きにわたり第一線で活躍し続け、驚異的なキャリアを誇る、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー。
80年代初頭のアイドル歌謡曲時代から、インストゥルメンタル・アーティスト、近年のシンガー・アーティストに至るまで広範囲にわたり何百何千もの楽曲、アーティストを手掛け、くわえて、映画、TVなど、あらゆる映像音楽(サウンド・トラック)分野でも活躍、あわせて膨大な数の大ヒットを、絶えず世に送り出している。
90年代よりヨーロッパでも活動、パリでのクラブ経営、英仏アーティストの楽曲も手掛ける。また日本人として初めて韓国映画の音楽監督もつとめた。
近年の代表作はMISIA、平井堅、CHEMISTRY、エリーシャ・ラヴァーン、SMAP、「新世紀エヴァンゲリオン」「MUSA」「CASSHERN」など。 自身のアーティスト活動も”SHIRO'S SONGBOOK”シリーズとして継続中、最新CDが2005年8月avexより発売される。
R&B専門誌への長期連載、USENサイトへのコラム、ブログなどの執筆活動も盛ん。現在ロンドン、パリ、東京の3ヶ所に在住。
USENのCS衛星放送SOUND PLANETにて鷺巣詩郎選曲による音楽プログラム『SHIRO'S SONGBOOK』(BF-53チャンネル)が 絶賛放送中! こちらもお聴き逃しなく!





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