トリップ感覚たっぷり!サイケ・ハードの伝説的バンド、ブルー・チアー。 ブルー・チアー・・・けしてそんなことはないのだけど、個人的には「Summertime Blues」1曲だけでその後の四世代に渡り語り継がれ、ことあるごとにどこかでその曲が鳴っている、というイメージが強いバンドだ。
結成は'67年春というから今から41年も前のことで、サンフランシスコでディック・ピーターソン(vo,b)、リー・スティーヴンス(g,vo)、ポール・エイリー(ds)が出会い、意気投合した結果だった。60年代後半のその時期のサンフランシスコといえば、いわゆる反体制カルチャー、フラワー・ムーブメント花盛りし頃で、サイケデリック・ロック系、ガレージ・パンク・ロック系バンドがアンダーグラウンド・レベルにうじゃうじゃいて、シーンの底辺を支えつつ強大なエネルギーを発していた。そうしたシーンのあり方や、バンドの音楽形態が後にハード・ロックの出発点となるわけだけど、当時そのなかでももっとも勢いがあり、人気を博していたのが、このブルー・チアーだった。なお、バンド名はLSDによる良質なトリップを表すスラングである。
彼らのデビューは華々しいものだった。'68年2月に発売されたデビュー・シングル「Summertime Blues」が、いきなり全米チャートで最高位14位をマーク。間髪入れずに続いたファースト・アルバム『VINCEBUS ERUPTUM』も同チャートで最高位11位まで上昇した。この時代、今とは違って異様なくらい作品発売のサイクルが早かった。メンバー・チェンジを重ねながら、'68年9月には早くも通算2枚目『OUTSIDEINSIDE』が、'69年3月には3枚目『NEW!IMPROVED!』が、'69年12月には4枚目『BLUE CHEER』が、'70年9月には5枚目『THE ORIGINAL HUMAN BEING』が、とコンスタントに発売され、'71年4月発売の6枚目『OH!PLEASANT HOPE』を最後にバンドは解散した。その後'84年と、2007年に再結成し、作品を出したほか、ツアーにも出ている。よって、今なお現役バリバリのバンドだ。
彼らの音楽はサイケデリック・ロックであり、ややアバンギャルドでもあり、かつパンク・ロックでハード・ロックでもあった、という実にユニークで型破りなものだった。後のパンク・ロック、メタル、ストーナー・ロック、グランジ・ロック勢に大きな影響を及ぼしたその音楽は、今聴いてもスリリングでディープでドーピーだ。
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