ポップ、グラム、ハード!いろんな角度から聴く者を刺激する名バンド、スウィート! 断言できる、スウィートは間違いなく、60年代後半から70年代中盤頃のブリティッシュ・ロック界が産み落とした、偉大なる音楽的財産のひとつだ、と。ポップ・バンド、グラム・ロック・バンド、ハード・ロック・バンドと豊かに表情、性格を変えつつ放ってくる全盛期のメロディ、楽曲は印象度が高く、聴く者のツボにハマるものが多く、適度にハードなサウンドも心地よいなど、“三種の神器”を持ったバンドだった。再結成と、2度の解散を経験した'91年に長いキャリアに終止符を打ったけど、そのメロディ、楽曲、サウンドは今聴いてもなお魅力的で、いろんな角度から聴く者を刺激して止まないものをたくさん持っているだけに、もっと多くの人たちに彼らのことを知ってほしいと思う。
かのイアン・ギラン(vo)がいたことでも知られるWAINWRIGHT'S GENTLEMANに在籍していたブライアン・コノリー(vo)、ミック・タッカー(ds)が先導し、元THE ARMYのスティーヴ・プリースト(b)らを迎える形でスウィートは'68年に結成された。当時はTHE SWEETSHOPと名乗っていた。スウィート改名後にFontanaと契約、「SLOW MOTION」でシングル・デビューを果たした。が、しかし、鳴かず飛ばずの状況が続いた。彼らに脚光が当たり、本領を発揮しつつ勢いづいたのは、'71年にRCAに移籍してからのことで、再デビュー・シングルとなった「FUNNY FUNNY」をきっかけに、『SWEET FUNNY ADAMS』('74年)、『DESOLATION BOULEVARD』('75年)、『STRUNG UP』('75年)、『GIVE US A WINK』('76年)、『OFF THE RECORD』('77年)という多くの作品が欧米のチャートを賑わせた。が、'78年発売の『LEVEL HEADED』以降、音楽的にも、また商業的にも振るわず、ブライアンの脱退も重なり、バンドは急速に勢いを失っていき、'81年に解散した。その後'85年に再結成するも'91年に再び解散した。2003年以降はANDY SCOTT'S SWEETとなり、今もなお細々と活動を続けている。
耳馴染みのいいメロディと、フックの強い楽曲の多さは、当時数多いたブリティッシュ・ロック・バンド勢のなかでも群を抜く。どこかに一点の影があるも明るく、楽しいメロディ、バブルガム的な雰囲気、きらびやかなイメージは、聴く者を大いに楽しませてくれること間違いなしだ。「Hellraiser」が未収録なのは残念だけど、聴くならまずは『THE BEST OF SWEET』がお勧めだ。 |