最も偉大なロック・バンドの、衝撃の問題作『聖なる館』 「もっとも偉大なロック・バンドは?」と訊かれたら、自分は何の迷いもなく、「レッド・ツェッペリン以外にいない」と即答、断言する。今もなお現役バリバリのローリング・ストーンズの存在を忘れてるわけじゃないし、ビートルズが個人的に嫌いだとか、評価してないとかいうんじゃない。とにかく自分はツェッペリンが今もなお大好きだし、シンプルに「偉大すぎるくらい偉大だから」と思って止まないからにほかならない。実に単純ではある。先日の一夜限りの再結成ライブを観たかった。観ることが出来た人は羨ましくて仕方なかった。その再結成ライブの前後はまさに猫も杓子もツェッペリン、ツェッペリンの大合唱で、『マザーシップ〜レッド・ツェッペリン・ベスト』が出、『永遠の詩(狂熱のライヴ)〜最強盤』といった豪華仕様盤も同時期発売されるなど、まるで“狂騒曲”が奏でられているようにも感じ、少々引いてその状況を眺めていた、というのもまた事実なのだけど…。
ツェッペリンのオリジナル作品群のなかから1枚フェイバリット作を挙げるのはまさに至難の業、非常に難しい。どの作品も甲乙つけがたく、それぞれの作品にそれぞれのよさ、魅力、カッコよさがあるからだ。で、今回選出したのは、73年発売の通算5枚目の『HOUSES OF THE HOLY』だ。彼らの作品は発売されるたびに必ずと言っていいほど物議を醸し、“問題作”と言われて来たけど、『LED ZEPPELIN』(68年)から『LED ZEPPELIN W』(71年)と聴いて来た、続いて来た経緯において、個人的にもっとも衝撃的作風で、“問題作”となったのが、この『HOUSES OF THE HOLY』だった。それまでになかったタイプの楽曲が一気に増え、ジョン・ポール・ジョーンズによるシンセサイザーやメロトロンの多用もあり、この作品を初めて聴いたときはかなり驚いたことを今も克明に記憶している。全収録曲8曲のうち、自分はなかでもアップ・テンポな「The Song Remains The Same」、ジミー・ペイジのアコギプレイが印象的な「Over The Hills And Far Away」、ファンキー・ビートな「The Crunge」、ややファニーなヴァイブを放つポップ・チューン「D’yer Make’ Er」、ディープでややカルティックな「No Quarter」、そしてジョン・ボーナムのドラミングがめちゃくちゃ重いヘヴィ・チューン「The Ocean」が好きだ。大家ヒプノシスによる幻想的かつ美しいアートワークもいい。 |