史上最強のロック・トリオ、伝説のクリーム!
いきなり冒頭から手前味噌な話で申し訳ない。自分が小学校高学年のときの話だ。世はまさにグループサウンズ真っ盛りの時期で、しょっちゅうTVの歌番組にその手のグループが出演していた。自分の音楽的ルーツの第一歩はバッハ、モーツァルト、ベートーベンなどのクラシック音楽にあるのだけれど、そういう歌番組を観るにつれ、子供ながらに興味がクラシック音楽からグループサウンズへと移って行ったある日、母親から「本物を聴きなさい」と手渡されたのが、ローリング・ストーンズの「Paint It Black」、ジミ・ヘンドリックスの「Purple Haze」、そしてクリームの「White Room」という3枚の45回転7インチ・シングルだった。俗に言うドーナッツ盤というヤツだ。その3枚を聴いたときの衝撃たるやあまりに強烈で、それをきっかけに一気に洋楽ロック/ポップス道をひた走り、そのカッコよさにのめり込んだ。なかでもクリームが一番のお気に入りだった。
クリームは、この世で最初に“最強のトリオ編成”と言われたバンドだ。エリック・クラプトン(vo,g)、ジャック・ブルース(vo,b)、ジンジャー・ベイカー(ds)なる顔ぶれで、結成は’66年6月、今から40年以上前のこと。クラプトンはヤードバーズ、ブルースはジョン・メイオール、マンフレッド・マンとの活動を経てのことだった。結成直後にセンセーショナルなライヴ・デビューを飾り、同年暮れに『Fresh Cream』でアルバム・デビューした。活動歴はそれから最終作となった『Goodbye Cream』が発売された’69年3月までと非常に短かったものの、後世に及ぼした音楽的影響は計り知れないくらいにデカい。上記の2作品のほか、『Disraeli Gears』(‘67年)、スタジオ録音盤とライヴ盤の2枚組『Wheels Of Fire』(‘68年)と“名盤”が多く、解散後発売のライヴ盤『Live Cream』(‘70年)、『Live Cream Volume U』(‘72年)も“名実況録音盤”として語り継がれている。
ブルースをベースとしたハード・ロックが基本スタイルだけど、それだけに留まらず、ジャズやサイケデリック色をも果敢に取り入れたのが、クリームならではの音楽的特徴だ。クラプトンとブルースの2人が歌えたのも魅力だし、ライヴに於けるインタープレイもスリリングだ。60年代後半から70年代初頭に起きた学生運動やベトナム戦争などを題材にした映画に、挿入歌として使われる機会が多かったのも、彼らの特徴だ。ぜひ、一聴を。
|