
それまでのヘビー・サウンドの概念やあり方を根底から覆し、半ば闇へと葬り去ったほどの、あまりに独創的なサウンドを作り上げ、緊迫感すら放つテンションの高いパフォーマンスをもって“ヘビー・ロック・シーンのアイコン”にまで上り詰めたコーン。後世に及ぼした影響は計り知れなくデカく、星の数ほどのフォロワーを生み、飽和状態にまでしてしまったほど。 そんな彼らが前スタジオ録音作『Taka A Look In The Mirror』から2年ぶりとなる最新作『See You On The Other Side』を完成、いよいよ12月に発売する。いち早く同作からの1stシングル曲「Twisted Transistor」の配信も始まった。
とはいったものの、ここ1年ほどの間に彼らにはいろいろな出来事が起こった。過去に前例がないくらいに。まず、強固で鉄壁だったバンド内の絆やリレーションに亀裂が生じ、初のメンバー・チェンジを経験した。相方のマンキィ(g)とユニークかつ比類なきコンビネーションを築いたヘッド(g)が“新たな自分の生きる道”を見付け、脱退。シングルギター編成4人組となった。長年所属し、“傑作”の誉れ高いデビュー作『KORN』(94年)を含む6枚のオリジナル・スタジオ録音作と、初ベスト盤『グレイテスト・ヒッツVOL.1』を残したEpicとの契約も満了。マーチャンから映像、書籍などの権利をも盛り込んだ、前代未聞の包括契約でVirgin Recordsへと移籍した。本作はその第一弾作品となる。 これまでに一通りにでも彼らを聴いてる人ならなおのこと、第一聴時、かなり驚くと思う。相当実験的な作風で、楽曲もサウンド・アプローチもこれまでとは根本から異なる。“コーンはどこをどう切ってもコーン”という見方も出来なくはないものの、それでもこれまでになかった、“我々の知らないコーン”がまるで湯水の如く溢れ出てくる様には、人によってはかなりのインパクトを受けると思う。初ベスト盤発売時、ジョナサン・デイヴィス(vo)は、それまでのコーンを総括する意味合いが作品に込められてると強調した。つまり第T章の締めくくりである。そしてメンバー・チェンジに環境の変化を経て発売された本作は音楽的にも、バンド的にも第U章の幕開けを意味する。
それまでの名声や実績などに安住することなく、あくまでも進化、変化しようとする。時に大きなリスクを伴うこともあると思うけど、そんなことはどこ吹く風、コーンは突き進み続ける。さすが、孤高の極みである。 |