
唐突ながら、そして今さらながらだけど…。まさか、あのクイーンがポール・ロジャース(vo/元フリー〜バッド・カンパニーほか)を迎え、変則的ながら、フレディ・マーキュリー(vo)他界から14年もの月日が流れた今、再結成するとは夢にも思わなかった(正式名義はクイーン+ポール・ロジャース)。それに至る経緯や、その後の流れを小まめにチェックしていたわけじゃないから詳しくは分からないけど、とにかく個人的にこの再結成は意外で、驚いた。そして最新ライブDVD『Return Of The Champion』発売を経て、先月末来日し、各地で公演を行ったのはご承知の通り。さいたまスーパーアリーナでの2夜連続公演は、ウィークデーにも関わらず、大盛況だったと聞く。さすがだ、威光、栄光いまだ衰えず、だ。
ご存知の通り、クイーンは偉大なバンドであると同時に、多作なバンドでもある。どの作品にも必ずや色濃く“クイーン節”があるものの、それと平行して作品毎に絶対新しい試みに挑戦するという、非常にポジティブなバンドでもあった。
個人的にはやはり初期から中期までの作品群が好きだけど、学生時代に最も聴き倒したのが、この、通算6枚目の『News
Of The World』だった。近年、TVドラマとのタイアップをきっかけに再度脚光を浴び、“クイーン・ブーム”となったけど、そんなことはまったく関係なく、今もなお時折ラックから引っ張り出しては愛聴する作品だ。手前味噌な話だけど、冒頭を飾る「We
Will Rock You」はサマソニやクラブ・イベントなどでやる、自分のDJセットのオープニング・テーマ曲にしているほどだ。
初期から中期までの作品群の中で、自分は本作が“最もロックした”作品だと思う。超有名曲「We Are The
Champion」、優しいピアノ・チューン「All Dead, All Dead」、珠玉のメロウ・ナンバー「Spread
Your Wing」、中米民族音楽的パーカッションやアプローチを取り入れた「Sleeping On
The Sidewalk」といった彼らならではの音楽的表情の豊かさを強く主張する楽曲もイイけど、合間合間に痛烈にロック・スピリットを炸裂させる「We
Will Rock You」「Sheer Heart Attack」「Fight From The
Inside」「Get Down, Make Love」「It's Late」なども秀逸で、作品全体から放たれる“美”“柔”“強”“剛”のバランスも素晴らしいの一言に尽きる。
リンキン・パークやSUM 41などを入口として洋楽ロックを知ったという、若年層にも是非聴いて欲しい作品だ。 |