総合TOP > リコメンドインデックス > 音楽と人 POWER PUSH!! > 08/04/09 FULLARMOR
FULLARMORはストレイテナーのホリエアツシと日向秀和、そして元ズボンズの大喜多崇規の3人によって2002年に始まったバンドだ。現在はLITEの井澤惇も参加した4人編成となっているのだが、このバンドについて語る上で欠かせないのは、バンドの中心人物である日向秀和の存在である。 言うまでもなく日向はストレイテナーのベーシスト。それと平行したZAZEN BOYSでの活動を経て(昨年2月に脱退)、現在は中村達也(LOSALIOS)、タブゾンビ(SOIL&“PIMP”SESSIONS)らとのセッション・バンド、ENTITY OF RUDEでも活動するという忙しない男なのだが、そのワーカホリックの原点が、このFULLARMORである。 2002年、彼がART-SCHOOL在籍時より交流のあったホリエとの意気投合し、そこへ大喜多が加わったのがバンドの始まり。特にコンセプトもないまま「友達」ノリで結成した。そしてこれがきっかけとなり、日向は当時ベーシスト不在だったストレイテナー加入へと繋がる。さらにストレイテナー参加時の日向はすでにZAZEN BOYSのメンバーでもあったため、ZAZEN BOYSのライブの翌日にストレイテナーのステージに立ってプレイをするような多忙な日々を送ることとなる。そんな“二足のわらじ”的な活動の中で彼は次第と注目される存在となっていく。そのプレイアビリティの高さはもちろん“町田のヤンキー”“ひなっち”という呼称で陽性なキャラクターがファンの間で親しまれるようになった。 ZAZEN BOYS脱退後、ストレイテナー活動の間隙を縫って制作されたのが前作「ZION」だ。全曲インストの一見ポストロック的アプローチでありながら日向と大喜多の人力ドラムンベースを基調としたその音楽性は、フィジカルかつスポンテイニアス。そこに叙情性のあるホリエのキーボードがメロディを奏でていく。日向のオープンかつ衝動的なプレイヤーとしてのあり方を、そのまま音にパッケージしたかのような生々しさに溢れる作品となった。 そして「ZION」から7ヶ月という短いタームでリリースされた本作『CATARACT』は、4人のプレイヤーとしての反射神経を研ぎ澄ましたフルコンタクト格闘技のようなテンションに満ちている。歌に向かってすべてのプレイが収斂されていく巷のロックバンドにはない、プレイヤー同士のエゴすれすれの肉弾戦。それは人付き合いにおいても自分をさらけ出し、情熱とロマンを隠すことなく相手にぶつけていく日向自身の生き様でもあるのだ。“人間力”をキーワードにバンドという枠に囚われず多彩な音楽活動に邁進する日向の今後の動きから、ますます目が離せなくなってきた。 樋口靖幸
プレイヤーのエゴがぶつかるバンド
FULLARMORはストレイテナーのホリエアツシと日向秀和、そして元ズボンズの大喜多崇規の3人によって2002年に始まったバンドだ。現在はLITEの井澤惇も参加した4人編成となっているのだが、このバンドについて語る上で欠かせないのは、バンドの中心人物である日向秀和の存在である。
言うまでもなく日向はストレイテナーのベーシスト。それと平行したZAZEN BOYSでの活動を経て(昨年2月に脱退)、現在は中村達也(LOSALIOS)、タブゾンビ(SOIL&“PIMP”SESSIONS)らとのセッション・バンド、ENTITY OF RUDEでも活動するという忙しない男なのだが、そのワーカホリックの原点が、このFULLARMORである。
2002年、彼がART-SCHOOL在籍時より交流のあったホリエとの意気投合し、そこへ大喜多が加わったのがバンドの始まり。特にコンセプトもないまま「友達」ノリで結成した。そしてこれがきっかけとなり、日向は当時ベーシスト不在だったストレイテナー加入へと繋がる。さらにストレイテナー参加時の日向はすでにZAZEN BOYSのメンバーでもあったため、ZAZEN BOYSのライブの翌日にストレイテナーのステージに立ってプレイをするような多忙な日々を送ることとなる。そんな“二足のわらじ”的な活動の中で彼は次第と注目される存在となっていく。そのプレイアビリティの高さはもちろん“町田のヤンキー”“ひなっち”という呼称で陽性なキャラクターがファンの間で親しまれるようになった。
ZAZEN BOYS脱退後、ストレイテナー活動の間隙を縫って制作されたのが前作「ZION」だ。全曲インストの一見ポストロック的アプローチでありながら日向と大喜多の人力ドラムンベースを基調としたその音楽性は、フィジカルかつスポンテイニアス。そこに叙情性のあるホリエのキーボードがメロディを奏でていく。日向のオープンかつ衝動的なプレイヤーとしてのあり方を、そのまま音にパッケージしたかのような生々しさに溢れる作品となった。
そして「ZION」から7ヶ月という短いタームでリリースされた本作『CATARACT』は、4人のプレイヤーとしての反射神経を研ぎ澄ましたフルコンタクト格闘技のようなテンションに満ちている。歌に向かってすべてのプレイが収斂されていく巷のロックバンドにはない、プレイヤー同士のエゴすれすれの肉弾戦。それは人付き合いにおいても自分をさらけ出し、情熱とロマンを隠すことなく相手にぶつけていく日向自身の生き様でもあるのだ。“人間力”をキーワードにバンドという枠に囚われず多彩な音楽活動に邁進する日向の今後の動きから、ますます目が離せなくなってきた。
樋口靖幸