総合TOP > リコメンドインデックス > 音楽と人 POWER PUSH!! > 07/09/12 Superfly
ジャニス・ジョップリンの影響を感じさせるパワフルなステージをみせる女性ボーカルと、そのヘアスタイルやベルボトムパンツといったファッションからも、60年代後期から70年代にかけてのロックに対する傾倒ぶりをプンプン匂わすギタリストからなる男女2人組ユニット・Superfly。今年4月にシングル「ハロー・ハロー」でデビュー以降、全国各地のイベントや夏フェスに出演し、そのライブパフォーマンスも話題の新人だ。 小柄で華奢な体からは想像もつかないほどの太く、突き抜けていくように響く芯の通った歌声を持つ越智志保(ボーカル)と、いにしえのロックを咀嚼し、21世紀の日本で鳴らすロックとして昇華させるギタリストでありコンポーザーの多保孝一が、地元・松山の大学サークルで出会ったことからスタートしたSuperfly。学生時代、ずっと居場所のなさを抱えていた越智と、同年代の仲間と明らかに違う嗜好ゆえ、ひとりきりでひたすら音楽を掘り下げていく日々を過ごしていた多保。2人とも、Superflyで音楽を鳴らすことで、自分自身を解放することができるようになったという。そんな彼らの2ndシングル「マニフェスト」は、まさにタイトルどおりのSuperflyの音楽的宣言ともいえるナンバー。彼らの音楽性がストレートに表現された1曲であり、越智のシャウトが印象的な仕上がりとなっている。 また前作に続き、カップリングに収録されたカバー曲のセレクトもSuperflyの音楽を知る上で興味深い。1stシングルでは、スティーヴ・マリオットがスモール・フェイセズ脱退後に結成し70年代前半にイギリスで活躍したバンド・Humble Pieの楽曲をカバーしていたが、今回は、さらにロックへの造詣の深さを物語るかのようなセレクト。60年代から70年代にかけてアメリカで活躍したThe Byrdsの中心人物ロジャー・マッギンのソロアルバムに収録されている「(Please Not)One More Time」を選曲。これは、69年にスティーヴン・スティスル(バッファロースプリングフィールドやCSN&Yなどで活動)とともに、名盤の誉れ高い『フィルモアの奇蹟』を発表し、70年代にはプロデューサーとしても活躍したアル・クーパーの提供楽曲というのだから、20代前半なのにどれだけ渋好みなんやねん!と思わずつっこみたくなるような激渋センスを発揮している。 ただ彼らがすごいのは、そのバランス感覚。ややもすると懐古主義的なものへと陥りがちになりそうなところを、自由な発想と音楽に対するピュアネスでもって、リズム&ブルースはもちろんのこと、ソウルもファンクもアシッドフォークもブギーも、そして日本語ロックをも取り込んで、2007年の今に鳴らす音として成立させているところ。これが、彼らの大きな魅力であるといえよう。 懐かしいけど、新しい…そんな彼らの音楽は、これからどんな広がりをみせていくのだろうか。今後が楽しみでならない2人組、それがSuperflyだ。 平林道子
そんな2人組、それがSuperfly
ジャニス・ジョップリンの影響を感じさせるパワフルなステージをみせる女性ボーカルと、そのヘアスタイルやベルボトムパンツといったファッションからも、60年代後期から70年代にかけてのロックに対する傾倒ぶりをプンプン匂わすギタリストからなる男女2人組ユニット・Superfly。今年4月にシングル「ハロー・ハロー」でデビュー以降、全国各地のイベントや夏フェスに出演し、そのライブパフォーマンスも話題の新人だ。
小柄で華奢な体からは想像もつかないほどの太く、突き抜けていくように響く芯の通った歌声を持つ越智志保(ボーカル)と、いにしえのロックを咀嚼し、21世紀の日本で鳴らすロックとして昇華させるギタリストでありコンポーザーの多保孝一が、地元・松山の大学サークルで出会ったことからスタートしたSuperfly。学生時代、ずっと居場所のなさを抱えていた越智と、同年代の仲間と明らかに違う嗜好ゆえ、ひとりきりでひたすら音楽を掘り下げていく日々を過ごしていた多保。2人とも、Superflyで音楽を鳴らすことで、自分自身を解放することができるようになったという。そんな彼らの2ndシングル「マニフェスト」は、まさにタイトルどおりのSuperflyの音楽的宣言ともいえるナンバー。彼らの音楽性がストレートに表現された1曲であり、越智のシャウトが印象的な仕上がりとなっている。
また前作に続き、カップリングに収録されたカバー曲のセレクトもSuperflyの音楽を知る上で興味深い。1stシングルでは、スティーヴ・マリオットがスモール・フェイセズ脱退後に結成し70年代前半にイギリスで活躍したバンド・Humble Pieの楽曲をカバーしていたが、今回は、さらにロックへの造詣の深さを物語るかのようなセレクト。60年代から70年代にかけてアメリカで活躍したThe Byrdsの中心人物ロジャー・マッギンのソロアルバムに収録されている「(Please Not)One More Time」を選曲。これは、69年にスティーヴン・スティスル(バッファロースプリングフィールドやCSN&Yなどで活動)とともに、名盤の誉れ高い『フィルモアの奇蹟』を発表し、70年代にはプロデューサーとしても活躍したアル・クーパーの提供楽曲というのだから、20代前半なのにどれだけ渋好みなんやねん!と思わずつっこみたくなるような激渋センスを発揮している。
ただ彼らがすごいのは、そのバランス感覚。ややもすると懐古主義的なものへと陥りがちになりそうなところを、自由な発想と音楽に対するピュアネスでもって、リズム&ブルースはもちろんのこと、ソウルもファンクもアシッドフォークもブギーも、そして日本語ロックをも取り込んで、2007年の今に鳴らす音として成立させているところ。これが、彼らの大きな魅力であるといえよう。
懐かしいけど、新しい…そんな彼らの音楽は、これからどんな広がりをみせていくのだろうか。今後が楽しみでならない2人組、それがSuperflyだ。
平林道子