圧倒的にロックンロールである。「ロックンロールって何?」と問われたなら、これだよ、と答えればいい。それくらいの強い説得力がある作品だ。 九州は福岡出身のこのスリーピース・バンドは、結成当初、すでに20代も半ば。それぞれが初期衝動からくるバンドを経験し、また3人ともセンスがあったがゆえに、斜に構えたサウンド・メイクが目立った。これは演ったことないだろう、聴いたことないだろう、という楽曲を求めた。たたずまい、というロックにとって大事な部分を持っていながら、それを活かそうとしない(かの石井聰亙も注目していたのに)。「未来は今」や「凡人のロックンロール」といった曲は、今聴いてもスリリングだし、ライブはいつだって圧倒的だったのに、『TRIGGER HAPPY』『THE STORIES OF ADVENTURE』という2作は、完成度はおそろしく高いが、こちらの期待が肩透かしを食うようなアルバムだったのだ。ロックの未来、みたいな期待を背負わされるのを拒否していたのかもしれないが、そこにダイナミズムを感じたか、と言えばそうではなかった。その可能性こそが、ロックの持つ力であったはずなのに。
それが昨年リリースされたこの『Rockin’ Luula』は違っていた。自らへの決意表明とも言える「奇跡の歌」からスタートし、「ロッキンルーラ」「RED GUITAR C’mon」、シングルにもなった「ビートルバーナー」と圧倒的なテンションでたたみかける。そこには<覚悟>を決めた男の強烈な意思があった。俺はやってやるぞ、という覚悟だ。「Have You Ever Seen The Stars(shooting star version)」からは<何やってんだロックンロール・スター>と、自らに問いかけるようなフレーズが出てくる。はみ出し者のブルースをかき鳴らすのは、シビレさせるのは、遠くまで連れてってくれるのは、そう、ロックンロールだ。フロントマンである百々和宏に起こった、母親の死という現実が、楽曲にリアルな感情を吐き出すことを求めさせ、この作品には圧倒的な強さが宿ったのだ。同時に「2時間前」「in the air」といった、悲しみや切なさがそのまま映し出された楽曲も生まれ、その思いは、明日へ向かう希望を静かに唄う冬の名曲「ペチカ」に委ねられた。
<8月生まれのキミに とてもいい知らせがある 今日は特別な一日になるってさ> 死の向こうにある生への喜びがこの1フレーズにあふれている。 ロックンロールのダイナミズムを感じさせ、そこに覚悟を、そして、切なさと悲しみも。いろんな感情を抱えていけるこのアルバムは名盤のひとつ。キミの人生を、間違いなく変えてくれる1枚になる。
圧倒的にロックンロールである。「ロックンロールって何?」と問われたなら、これだよ、と答えればいい。それくらいの強い説得力がある作品だ。
九州は福岡出身のこのスリーピース・バンドは、結成当初、すでに20代も半ば。それぞれが初期衝動からくるバンドを経験し、また3人ともセンスがあったがゆえに、斜に構えたサウンド・メイクが目立った。これは演ったことないだろう、聴いたことないだろう、という楽曲を求めた。たたずまい、というロックにとって大事な部分を持っていながら、それを活かそうとしない(かの石井聰亙も注目していたのに)。「未来は今」や「凡人のロックンロール」といった曲は、今聴いてもスリリングだし、ライブはいつだって圧倒的だったのに、『TRIGGER HAPPY』『THE STORIES OF ADVENTURE』という2作は、完成度はおそろしく高いが、こちらの期待が肩透かしを食うようなアルバムだったのだ。ロックの未来、みたいな期待を背負わされるのを拒否していたのかもしれないが、そこにダイナミズムを感じたか、と言えばそうではなかった。その可能性こそが、ロックの持つ力であったはずなのに。
それが昨年リリースされたこの『Rockin’ Luula』は違っていた。自らへの決意表明とも言える「奇跡の歌」からスタートし、「ロッキンルーラ」「RED GUITAR C’mon」、シングルにもなった「ビートルバーナー」と圧倒的なテンションでたたみかける。そこには<覚悟>を決めた男の強烈な意思があった。俺はやってやるぞ、という覚悟だ。「Have You Ever Seen The Stars(shooting star version)」からは<何やってんだロックンロール・スター>と、自らに問いかけるようなフレーズが出てくる。はみ出し者のブルースをかき鳴らすのは、シビレさせるのは、遠くまで連れてってくれるのは、そう、ロックンロールだ。フロントマンである百々和宏に起こった、母親の死という現実が、楽曲にリアルな感情を吐き出すことを求めさせ、この作品には圧倒的な強さが宿ったのだ。同時に「2時間前」「in the air」といった、悲しみや切なさがそのまま映し出された楽曲も生まれ、その思いは、明日へ向かう希望を静かに唄う冬の名曲「ペチカ」に委ねられた。
<8月生まれのキミに とてもいい知らせがある 今日は特別な一日になるってさ>
死の向こうにある生への喜びがこの1フレーズにあふれている。
ロックンロールのダイナミズムを感じさせ、そこに覚悟を、そして、切なさと悲しみも。いろんな感情を抱えていけるこのアルバムは名盤のひとつ。キミの人生を、間違いなく変えてくれる1枚になる。