総合TOP > お役立ちインデックス > OnGenアーカイブス > 音楽と人 POWER PUSH!! > 05/07/27UP GRAPEVINE
01. スロウ >>試聴 02. 望みの彼方 >>試聴
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非常に言葉で説明するのが難しいバンドである。
マービン・ゲイの曲名 「I heard it through the grapevine」から命名されたそのバンド名。初めて聴いたのは「君を待つ間」の頃だったろうか。ギター・バンドとしての側面が打ち出されながらも、機軸となるグルーヴはタテではなくヨコ。ロック、ソウル、ブルースといった音楽をきちんと咀嚼し、通がニヤリとするようなサウンドメイキング。そこに渦巻いている感情は、わかってほしいと願う一方、わかってたまるかと牙を剥いてる。実際に会えば、ぶっきらぼう。
ああ、めんどくせえ。
まるで思春期途中の高校生だ。反抗してるポーズの裏で、どこか不安を滲ませる。そんな向かう先を見出せないフェロモンが、「白日」とか「嘘」といった初期のグレイプバインの音源にはムンムンしていた。あえて言うなら、若さゆえ、の衝動か。
そんなバンドの空気は、作詞を手がける田中和将の私的な変化が変えていく。もともとその生まれや育ちの影響もあったのか、愛や永遠なんて言葉を受け入れることが出来ずにいた。それを今でも引きずっている部分があるが、徐々に変わってきた。愛に臆病だった男が、ゆっくりとそれを受け入れていくストーリー。「スロウ」が「光について」がスマッシュ・ヒットしたことで、音楽、というものに自分の場所を見つけることもできたことも大きいのだろう。この時期のグレイプバインの歌詞は、とても生々しい。そこには、愛、を見つけ、壊れちゃうんじゃないかという不安の中で、その青年期からサヨナラする男の姿があったのだ。
しかし、彼らのストーリーはそれだけで終わることはなかった。結成当初からのリーダーであったベースの西原誠が、神経性のジストニア、という病に侵され、休養、そして脱退。3人になったグレイプバイン。そこには愛も糞も無く、まさに、虚無、とでも言うべき空気が支配する。諦めと虚勢。そして意地。それでもバンドを続けようとしたのは、ロックというフォーマットが彼らにとってまだ大きな可脳性があったから。外に出て行こうとする、そのために必要だった叫び。
そして『イデアの水槽』そして最新作の『deracine』へ。根無し草とはよく言ったもんだ。どこにも誰にもとらわれまいと、もがき続けたグレイプバイン。それは裏切られることが怖かったからだろう? あんなにクールを装ってるくせに、いちばんロックンロールに拘ってんのはあんたたちじゃんか。その道程を、ひとつひとつの作品にくっきりと刻み込んで、誰よりも心を引っ掻くバンド。ややこしいけれど愛すべき存在。それが彼らなのである。
非常に言葉で説明するのが難しいバンドである。
マービン・ゲイの曲名 「I heard it through the grapevine」から命名されたそのバンド名。初めて聴いたのは「君を待つ間」の頃だったろうか。ギター・バンドとしての側面が打ち出されながらも、機軸となるグルーヴはタテではなくヨコ。ロック、ソウル、ブルースといった音楽をきちんと咀嚼し、通がニヤリとするようなサウンドメイキング。そこに渦巻いている感情は、わかってほしいと願う一方、わかってたまるかと牙を剥いてる。実際に会えば、ぶっきらぼう。
ああ、めんどくせえ。
まるで思春期途中の高校生だ。反抗してるポーズの裏で、どこか不安を滲ませる。そんな向かう先を見出せないフェロモンが、「白日」とか「嘘」といった初期のグレイプバインの音源にはムンムンしていた。あえて言うなら、若さゆえ、の衝動か。
そんなバンドの空気は、作詞を手がける田中和将の私的な変化が変えていく。もともとその生まれや育ちの影響もあったのか、愛や永遠なんて言葉を受け入れることが出来ずにいた。それを今でも引きずっている部分があるが、徐々に変わってきた。愛に臆病だった男が、ゆっくりとそれを受け入れていくストーリー。「スロウ」が「光について」がスマッシュ・ヒットしたことで、音楽、というものに自分の場所を見つけることもできたことも大きいのだろう。この時期のグレイプバインの歌詞は、とても生々しい。そこには、愛、を見つけ、壊れちゃうんじゃないかという不安の中で、その青年期からサヨナラする男の姿があったのだ。
しかし、彼らのストーリーはそれだけで終わることはなかった。結成当初からのリーダーであったベースの西原誠が、神経性のジストニア、という病に侵され、休養、そして脱退。3人になったグレイプバイン。そこには愛も糞も無く、まさに、虚無、とでも言うべき空気が支配する。諦めと虚勢。そして意地。それでもバンドを続けようとしたのは、ロックというフォーマットが彼らにとってまだ大きな可脳性があったから。外に出て行こうとする、そのために必要だった叫び。
そして『イデアの水槽』そして最新作の『deracine』へ。根無し草とはよく言ったもんだ。どこにも誰にもとらわれまいと、もがき続けたグレイプバイン。それは裏切られることが怖かったからだろう? あんなにクールを装ってるくせに、いちばんロックンロールに拘ってんのはあんたたちじゃんか。その道程を、ひとつひとつの作品にくっきりと刻み込んで、誰よりも心を引っ掻くバンド。ややこしいけれど愛すべき存在。それが彼らなのである。