YUKI、銀杏BOYZ、
峯田和伸(銀杏BOYZ)×松本素生(GOING UNDER GROUND)、GOING
UNDER GROUND、チバユウスケ(ROSSO)、JUDE、藤巻亮太(レミオロメン)、CHEMISTRY、トータス松本(ウルフルズ)、HY、スパルタローカルズ、フジファブリック、BUCK-TICK、Singer songer、清春、矢野絢子、GO!GO!7188、MCU、スーパーカー、コザック前田(ガガガSP)、天嘉-参-、NUMBER GIRL、アナログフィッシュ、竹仲絵里、セカイイチ、PLATON、No Regret Life 定価 680円(税込)
GREAT3は95年にシングル「Fool &The Gang」でデビュー。アルバム『RICHMONDO HIGH』以降、7枚のオリジナル・アルバムを発表。そして昨年、10年近く在籍したメーカーの音源をまとめたベスト・アルバム(2枚組で、1枚はメンバー所蔵のライヴ音源)をリリース。そのタイトルは『Lost Virgin 〜Great 3 Best〜』(注:“Virgin”は彼らが所属したレーベル名)。こういったセンスと、その憎めないクールな感じ。そして同時にそこにある、圧倒的なリアリティ。GREAT3にあったのは、どこかそういうイメージだ。たぶんそれは間違ってないだろう。
もともと“リアルであること”にとても意識的なバンドだ。基本はメロディアスかつポップであるが、サウンド面は幅広く、セカンド・アルバムの『METAL LUNCHBOX』なんて、メロウとハードに、極端なまでに振り切れている。それこそがまさに、人間の感情をリアルに描いた結果だろうと思うのだが、その後にリリースされたこの『ROMANCE』は、それ以上に深く感情に切り込み、リアルを求めた、そんなアルバムになっている。
<泣いてすがって何度も やり直し>(「R.I.P」)<ひとりにはしないでくれるかい>(「バナナ」)<独り占めになんてできないと あぁわかっているのに>(「LOVEMAN」)<男らしくあれ 男らしく生きて 男らしく死ね 呪いかけられ>(「影」)……とまあ、アルバム全体に漂うのは、恋をした男のどうしようもなくやりきれない、それでもうち消すことのできない、女々しい感情の吐露である。男はみんなどこか、こういう気持ちを抱えている。不安に嫉妬、嘆きと絶望。なのに「影」の歌詞に顕著だが、かくあるべき、姿として背負わされている。その裏にある感情が、生々しくヒリヒリした言葉でリアルに伝わる。ソングライターである片寄が、実際に感じた思いでもあると同時に、音楽に対してリアルであろうとする姿勢が、『ROMANCE』というテーマの作品にさせたのであろう。
アルバムは、ソフトロックの代名詞でもあるミレニウムのカヴァー「There is nothing more to say」で終わりを告げる。<もう他に言うことは何もない>と。そ
れはこの時、徹底してリアルを追求した、その先に感じた思いではなかっただろうか。
ロックの名盤を選ぶ機会があるなら、僕は必ずこの1枚を挙げる。