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総合TOP > お役立ちインデックス > OnGenアーカイブス > インナミリコメン > 2008/02/13 B.B.キング


インナミレコメン 印南敦史の選ぶオススメの1枚
B.B.キング 『Let The Good Times Roll-The Music Of Louis Jordan』
B.B.キング  『Let The Good Times Roll-The Music Of Louis Jordan』

TRACK LIST
 1999 Release
ダウンロード価格
アルバム¥1,500(税込)
トラック各¥150(税込)

 
 
 
  

アーティスト詳細へ
“巨匠”が“巨匠”をトリビュートした、最高に楽しいジャンプ・ブルース・アルバム。
   

もうすぐ引っ越しするので、ちょこちょこと荷物の整理を始めている。となれば、なにかと厄介なのがレコードやCDだ。僕はコレクターではないから(“どこから見てもコレクター”状態だった時期は長いが、あるとき猛烈な虚しさに襲われてアナログ・レコードは大量処分した)、集めることに命をかけるマニアの人にくらべれば、まあ楽な方だとは思う。しかしそれでも量はあり、だからやっぱり大変です。今朝もディスクユニオンに、CD用段ボールをドカッと注文したばかり。

で、どこから片づけようかなあと棚を眺めていたとき、ふと目についたのが今回紹介するアルバム。特に意味はないんだけど、いつか書こうと前から思っていながら、なかなか手をつけなかった作品でもある。ブルース界の巨人ことB.B.キングの1999年作『Let The Good Times Roll-The Music Of Louis Jordan』だ。

 と聞いて、「えっ、なんでそれよ?」と思う人もいるだろう。特にブルース・マニアの人からは、「わかってねえな〜」とか言われそうな気もする。B.B.キングを知るうえでは、1964年の名作ライヴ『Live At The Regal』、ケント時代の音源を収録した1967年の『The Jungle』、文字どおり刑務所でのライヴを収めた1970年の『Live In Cook County Jail』、あるいはピーター・グリーン、ドクター・ジョンリンゴ・スター、スティーヴ・マリオットらイギリスのロック・ミュージシャンと共演した1971年の『B.B. King In London』などが一般的かつ重要だからだ。

 もちろん僕も入り口はそこで、特に初めて聴いたアルバムでもある『The Jungle』にはかなりハマッた。でもね、これもまたいいんですよ。彼は1925年生まれだから、74歳のときに作られたもの。若いころの作品とは異なる性格を持っているのだが、「年とったからこーいうことが無理なくできんのよ!」というB.B.の声が聞こえてきそうな、リラックス・ムードが最高に気持ちいい作品なのだ。

 ということには、コンセプトも影響している。なぜってタイトルどおり、これはジャンプ・ブルース界きっての大物、ルイ・ジョーダンのトリビュート・アルバムなのだ。B.B.がジョーダンをアイドル視していたのは有名な話だし、両者とも根っからのエンタテイナーですからね。相性が悪いはずもない。しかもバックを固めているのはニューオリンズの巨匠ドクター・ジョン(Piano)とアール・パーマー(Ds.)、ダイアナ・クラールのバックを務めたことでも知られるラッセル・マローン(Rhythm G.)、ニール・ラーセン(Key.)などなど錚々たる布陣。ちょっと聴きたくなってきたざんしょ?

 「Ain't Nobody Here But Us Chickens」「Choo Choo Ch'Boogie」レイ・チャールズもカバーしたタイトル・トラックの「Let The Good Times Roll」などジョーダンの有名曲の大半を網羅している。全18曲というボリュームだが、一曲一曲が短いこともあって無駄な長さは感じさせない。「Caldonia」とか「It's A Great, Great Pleasure」なんて、最高にいい気分にさせてくれるはずだ。

 アルバム全編が楽しさ全開状態だし、ジャンプ・ブルースとB.B.のギターがまたいい具合に絡み合うんだな。「I'm Gonna Move To The Outskirts Of Town」「Rusty Dusty Blues (Mama Mama Blues)」のギターなんてシブいシブい。あ、でもブルース・マニア限定仕様ではないです(って、本来そんなものないんだけど)。むしろ、誰が聴いても楽しめるところがポイント。酒でも飲みつつ「Beware, Brother, Beware」「Knock Me A Kiss」「Nobody Knows You When You're Down And Out」あたりに耳を傾けていると、なんともゆったりした気分になれますぜ。

お知らせ 多方面で活躍中の音楽ライター・印南敦史のブログ「印南敦史の武蔵野音楽日記」がついにOPEN!

  1962年東京出身。雑誌、ラジオなどで活躍中のエッセイスト/フリーライター/編集者/DJ。音楽を中心としつつ、食からバカネタまでに広く精通。すべてのカテゴリーにおいてマニアックに暴走することなく、独自の語り口でわかりやすく伝えることを信条としている。最新刊は『音楽系で行こう!』(ロコモーション・パブリッシング)。その他、『 あの日、ディスコが教えてくれた多くのこと』『ブラックミュージックこの一枚』(知恵の森文庫)など著作多数。
『TITLe』(文芸春秋)『ラピタ』(小学館)『BRIO』(光文社)『モノ・マガジン』(ワールド・フォト・プレス)『月刊PLAYBOY』(集英社)など、多くの雑誌に執筆。TBSラジオ『ストリーム』出演中。
脱力系日記が人気のウェブサイトは www.innami-atsushi.com/

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