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総合TOP > お役立ちインデックス > OnGenアーカイブス > インナミリコメン > 2006/02/08UP パーラメント


インナミレコメン 印南敦史の選ぶオススメの1枚
パーラメント『The Best Of Parliament: Give Up The Funk』
パーラメント『The Best Of Parliament: Give Up The Funk』

TRACK LIST
  ダウンロード価格
トラック\150(税込)
アルバム\1,500(税込)
 
 
 
  01. Flashlight  >>試聴  
  02. Bop Gun (Endangered Species)  >>試聴  
  03. P-Funk (Wants To Get Funked Up)  >>試聴  
  04. Mothership Connection (Star Child)  >>試聴  
  05. Do That Stuff  >>試聴  
  06. Theme From The Black Hole  >>試聴  
  07. Ride On  >>試聴  
  08. Give Up The Funk (Tear The Roof Off The Sucker)  >>試聴  
  09. Up For The Down Stroke  >>試聴  
  10. Agony Of DeFeet  >>試聴  
  11. Aquaboogie (A Psychoalphadiscobetabio-
aquadoloop)
  >>試聴
 
  12. Dr. Funkenstein  >>試聴  
  13. Chocolate City  >>試聴  
  14. Let's Play House  >>試聴  

「究極のファンク踏み絵」というべき、圧倒的なバカパワー!
   

 パーラメントは大好きなファンク・バンドだ。なにが好きって、バカなところが。
 あ、この場合のバカって最上級のホメ言葉ですぜ。つまり、明確な音楽観とコンセプトを軸に、彼らは本気でバカなことしてるのだ。中途半端なおバカさんはいただけないけど、本気のバカはかっこいいのだ。

 ニュージャージーの床屋で働いていたジョージ・クリントン少年が、15歳のとき結成したパーラメンツというドゥー・ワップ・グループがそもそもの母体。
 その後、契約上の問題からパーラメンツという名の使用権を失った彼はファンカデリックを始動させ、一方でパーラメントを結成したのである。
 ちなみにこういうややこしいことをした理由は、双方の音楽性の違いにある。ファンカデリックはブラック・サイケデリック・ロックだけど、パーラメントはズブズブ・ドロドロの痛快ファンクなんですね。
 で、以後70年代を通じてファンカデリックとパーラメントは同時進行したわけだが、この、音楽性の異なる両者の総称がよく聞く「Pファンク」。Pファンクの語源については“Parliament-Funkadelic”の略語とか、”Pure Funk”とか“Psychedelic Funk”とか諸説あるけれど、要は多様な解釈が可能なファンクに対するクリントンの価値観を総称したものだということだ。
 ファンカデリックとパーラメントのどちらを好むかは好みの問題だけど、個人的には後者を圧倒的に支持している。冒頭に書いたバカパワーにはいまでも圧倒されちゃうし、ソロになった80年代以降のクリントンの音を考えてみても、彼のコンセプトが明確に反映されていたのはパーラメントだったのではないかという気がするから。

 とはいえ、こういう理屈をこねていること自体がそもそもナンセンスなのだ。なぜってファンクは理屈の対極にある音楽なんだから。だからこそ、まずはベスト・アルバムあたりを利用して、実際に音を体験してみることをおすすめしたい。最初は入りづらいかもしれないけれど、一度聴いたらその快感にズブズブとハマッてしまうこと必至だからだ。

 またサンプリング・ソースとして、おもにギャングスタ・ラップには頻繁にサンプリングされていることもあり、「あ、この曲だったのか!」と新鮮な驚きを感じる瞬間も少なくないはず。

 ってことで手っ取り早くP-ファンクの魅力を体験するためには、「Agony Of Defeet」や「Ride On」、「Give Up The Funk (Tear The Roof Off The Sucker)」、「Aquaboogie (A Psychoalphadiscobetabioaquadoloop)」、「Dr.Funkenstein」あたりが入りやすいのではないかと思う。ファンクのことなんか全然知らないという人でも自然に体が横揺れする、圧倒的なグルーブに驚かされるはずだから。
 加えて「Mothership Connection (Star Child)」「Flashlight」など、グルーブの裏にコミカルさが隠れた脱力系グルーブもまた一度ハマッたらなかなか抜け出せないP-ファンクの力。

 で、これらを通過して「パーラメント・ファンクの本質をとことんまで突き詰めたい!」という人には、「Up For The Down Stroke」や「Chocolate City」、そして「P-Funk (Wants To Get Funked Up)」などをどうぞ。ズブズブでドロドロの、グルーブがむき出しになったファンクだ。
 そのぶんとっつきにくいかもしれなくて、ある意味ではP-ファンクにおける踏み絵みたいな曲だが、これらにちょっとでも感じるものがあったとしたら、それはP-ファンクの血が体内に流れている証拠。

 え、踏み絵なんて必要ない? そういう考え方がマニアックなんだって? たしかにそうなのかもしれない。でも僕自身、マニア的なスタンスは避けたいし、単にグルーブを受け止めたいだけなのだ。なぜって純粋に気持ちいいから。しかも、単に気持ちいいだけで終わらない深みがあるから。
 だからこそ、一度ぜひ試してほしいのだ。

お知らせ多方面で活躍中の音楽ライター・印南敦史のブログ「印南敦史の武蔵野音楽日記」がついにOPEN!

  1962年東京出身。雑誌、ラジオなどで活躍中のエッセイスト/フリーライター/編集者/DJ。音楽を中心としつつ、食からバカネタまでに広く精通。すべてのカテゴリーにおいてマニアックに暴走することなく、独自の語り口でわかりやすく伝えることを信条としている。最新刊は『音楽系で行こう!』(ロコモーション・パブリッシング)。その他、『 あの日、ディスコが教えてくれた多くのこと』『ブラックミュージックこの一枚』(知恵の森文庫)など著作多数。
『TITLe』(文芸春秋)『ラピタ』(小学館)『BRIO』(光文社)『モノ・マガジン』(ワールド・フォト・プレス)『月刊PLAYBOY』(集英社)など、多くの雑誌に執筆。TBSラジオ『ストリーム』出演中。
脱力系日記が人気のウェブサイトは www.innami-atsushi.com/

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