総合TOP > リコメンドインデックス > 富澤一誠のフォークが好き! > 2007/09/26 古井戸
1970年5月、渋谷の音楽喫茶“青い森”で仲井戸麗市は加奈崎芳太郎に出会って意気投合した。加奈崎の比類ないパワフルなボーカル、チャボ(仲井戸)の作曲センスにそれぞれほれたのだ。それで彼らは“古井戸”を結成した。翌71年2月、青い森で泉谷しげると出会い“唄の市”というコンサート・サークルを作り、積極的に活動を始めた。そして同年10月に渋谷の東横ホールで開かれた〈「唄の市」旗揚げコンサート〉で注目を浴びた。 エレック・レコードの浅沼勇プロデューサーはそのときの印象を語る。 「とにかく加奈崎の歌唱力とチャボの作曲センス、それとギター・テクニックは群を抜いていた」 浅沼プロデューサーに認められた古井戸は、72年3月にエレックから『古井戸の世界』でデビューした。同時に〈唄の市〉で全国をまわる。そんな中で古井戸の世界──生ギターの限界に挑戦するチャボのギター・テクニックと、加奈崎のヘビー級のパワフルなボーカルを基調にしたハードな古井戸サウンズ──が確立した。 そんなハードなイメージの強かった古井戸だが、浅沼プロデューサーはチャボのかわいらしさも出そうとした。なぜなら、そこをうまく出すことによりチャボ人気を一気に高めることができると判断したからだ。そのために、チャボがリード・ボーカルを取る曲をあえて作ろうということになった。 「女の子にチャボ・ファンが多かった。当時チャボは歌詞を書いた大学ノートをいつも持って歩いていたんですが、そのノートの裏表紙にかわいい女の子の似顔絵が描いてあって“さなえちゃん”と、ネーミングされていた。これだ、と思って“大学ノートの裏表紙にさなえちゃんを描いたの”で始まる『さなえちゃん』をチャボに作らせたんです。十分でできたと思います」 このヒットで、古井戸はガロと並ぶ人気グループとなったのである。