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総合TOP > お役立ちインデックス > OnGenアーカイブス > 富澤一誠のフォークが好き! > 2007/03/28 ソルティー・シュガー

  vol.58   富澤一誠のフォークが好き!  
ソルティー・シュガー 「走れコウタロー」
メンバーの死を乗り越え、1年間だけ走りに走ったソルティー・シュガー

  ソルティー・シュガーのレコード・デビューは1969年12月の「あゝ大学生」だった。だが、この曲は予想を大きく下まわり、わずか3000枚しか売れなかった。山本コウタローは「もうこれで終わりだ」と思ったという。しかし、ソルティー・シュガーは、しゃべりのうまいグループだったので、ラジオの公開録音番組から声がたくさんかかり、これで救われた。だから、ビクター・レコードも整理(クビ)できなかったのだ。
  ソルティー・シュガーは山本、池田謙吉、手塚通夫、佐藤敏夫の4人で結成された。その活動はかなり積極的で、池田が東大の弁論部だったので、その関係から各大学の文化祭にねじ込んでうたったりした。
  70年の年も明けてまもないころ、ある中華料理店の2階で彼らは待ち合わせをしていた。そのとき、山本がただひとり遅刻した。そんな彼を思い浮かべながら、池田は“走れ走れ”とばかりに「走れコウタロー」を作った。当時、競馬がブームになりかけていたころで、深井静史ディレクターは「面白い、これはいける」と判断してレコード化を決めた。
  九死に一生を得た、と喜んでいた彼らに突然悲報が訪れた。昨日まで元気で活動していた池田が急死したというのだ。このとき山本は本気で「辞めよう」と思ったという。だが「このレコードがでている間は続けてほしい」という池田の母親の願いを聞いて「それでは1年間だけやってみよう」ということで、メンバーに高橋隆を補充してソルティー・シュガーは続けられた。そうしたら“エーこのたび、公営ギャンブルを、どのように廃止するか…”という美濃部東京都知事の物まねのセリフが受けて、「走れコウタロー」(70年7月5日発売)はあっという間にミリオンセラーになってしまった。
  1年間、彼らは走りに走り、暮れにはレコード大賞新人賞までさらってしまった。そして予定通りに1年間で解散してしまったのである。

 
ソルティー・シュガー  「走れコウタロー」
TRACK LIST

ソルティー・シュガー
『ソルティー・シュガー茶歌集<走れコウタロー>』
2007 Release
ダウンロード価格
アルバム¥1,200(税込)
トラック \200(税込)

アーティスト詳細へ


   
   1951年、長野県須坂市生まれ。70年、東京大学文科V類に入学。その後、現状にあきたらず、大学を中退。71年、音楽誌への投稿を機に音楽評論活動に専念。現在、ジャパニーズ・ポップス専門の音楽評論家として、独自の人間生きざま論を投影させ、広く評論活動を展開。
 著書は、ベストセラーになった『松山千春──さすらいの青春』『さだまさし──終りなき夢』『俺の井上陽水』をはじめとして、『新宿ルイード物語』『俺が言う@』『俺が言うA』『フォークが聴きたい』『Mの黙示録 ミリオンセラーは教えてくれる』『フォーク名曲事典300曲』『フォーク検定』など全56冊。
 【WEEK-END PARTY〜forever young〜】(FM NACK5/毎週土曜深夜0時〜3時)【SPIRAL OF MUSIC】(TOKYO FM/毎週金曜夕方5時〜5時30分)【ミュージック・ゼミナール】(STAR digio/毎週土曜夜11時半〜0時)【DAY BREAK FRIDAY富澤一誠 青春のバイブル】(JFN系列27局ネット/第一金曜日深夜3時〜5時)などのプロデューサー&パーソナリティーとしても熱いメッセージを送り続けている。全国的ヒットとなった『MOTER MAN』のSUPER BELL"Zを始めとして、骨骨先生、K-SAMA☆ロマンフィルム、yumirose、ミス・ゴブリン、さくまひでき、熊猫xiongmaoなどのプロデューサーとして、新しい才能を発掘・育成もしている。と同時に、評論家生活を通じて収集した膨大な量のプレスシート、パンフレット、アナログレコードなどを展示した<MUSIC & ARTIST DATA BANK フォーク&ニューミュージック資料館>を2005年春より公開、エルダー・マーケットの開拓にも力を注いでいる。
ブログ公開中(http://tomisawaissei.blog72.fc2.com/)。




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