総合TOP > お役立ちインデックス > OnGenアーカイブス > 富澤一誠のフォークが好き!> 2005/06/29 原田芳雄
アルバム『天然色』を聴いてしみじみ感じることは、やはり彼は並のアーティストではないということだ。 最近、R&B、ソウルに影響を受けた若手アーティストがたくさん活躍しているが、はっきり言って、原田芳雄に比べたら、彼らの歌は“張り子の虎”といっていいだろう。 それに対して彼の歌は“本物の虎”そのものだ。つまり、彼の歌は彼の人生そのものだということであり、それだけに人生の喜怒哀楽がすべて凝縮されている、ということである。人生がそのまま歌に反映されている──こんなアーティスト、そうざらにいるものではない。やはり、キャリアが、生きざまが本物の歌を生むのである。原田芳雄──いわずと知れた“個性派俳優”である。ニヒルでハードな演技は他の追随を許さずに確固たる牙城を築き上げている。だが、それは一朝一夕にしてなったものでは決してない。彼は常に自分と戦い、自分を壊して新しい自分を求めて“高み”まで到達したのだ。
そんな彼だけに“ミュージシャン・原田芳雄”としても、その高みのきわめ方は同じだ。彼は“ミュージシャン”として常に自分を破壊しながら自分じゃない高みに登って来た。その成果がアルバム『天然色』という彼ならではの“芳雄ブルース”というわけである。その意味では、歌に彼の人生が凝縮されている。だからこそ彼の歌はたくさんの人々のハートにストレートに突き刺さるのだ。キャリアと生きざまを積まないと歌えない歌だってあるんだ──原田芳雄はそんなアーティストである。