新年明けましておめでとうございます。前回書くのを忘れてしまったんですが、実は記念すべき連載50回目でした。ということで、今回は第51稿となります。本年も宜しくお願いしますね。
で、新譜にしようか旧譜にしようか迷ったんですが、昨年からの流れで、もう1つ80’s作品をピックアップしたいと思います。アメリカン・ダンス、いやポップ・ミュージック界のアイドルだったステーシーQです。特に、「
Two
Of Hearts」を代表とするサンプリングを駆使した(当時にしてはという注釈付きですが)サウンドは、当時のディスコを席巻したものです。現在も活動中なのですが、知らない人も多いと思いますので、まずざっと略歴を。
まず奇妙な名前ですが、実はここに至るまでに道のりがあります。もともと、ボーカルを務めるステーシー・スウェインとプロデューサーでもあるジョン・セント・ジェームスが、『007』の登場人物から拝借したQというプロジェクトで活動し、そこから発展したバンド=SSQ(ステーシー・スウェインQ)がありました。この名前で、アルバム『Playback』を’83年にEMI
Americaからリリースしています。その後、映画『バタリアン/The Return Of The Living Dead』に「Tonight」と「Trash's
Theme」という楽曲が、インディペンデントへ舞い戻りながらも収録され、ちょっとした話題になりました。そこで、今度はステーシーQと名乗り、ステーシー・スウェインを前面に打ち出したソロ・プロジェクト(ある意味マイアミ・サウンド・マシーンと同じパターンですね)形式になり、インディ・レーベルから「Shy
Girl」をリリースします。これがまた当たり、そのままメジャーのATLANTICと契約することになりました。そうして生まれたのが「
Two
Of Hearts」の特大ヒットです。ちなみに、マイマミ的なフリースタイル風味のハイエナジー・サウンドですが、カリフォルニア出身なんですね。
“ア・ア・ア・ア・ア・アイ・ニード・アイ・ニージュー”というサンプリングが印象的な「
Two
Of Hearts」は、’86年全米3位を記録します。ちなみにブレイクに出て来る“オーヴァードライヴ”というセリフもクラブ系では定番のネタですが、コレが元だと知らない人も多いのでこの機会に。ついでに言えば、同時期にヒットしたニュー・シューズの「I
Can’t Wait」も同傾向の曲としてチェックしてみて下さい。
そして同じく’86年にリリースされたのが、僅か3週間でレコーディングされたというこのデビューアルバム『
ベター・ザン・ヘヴン』です。ここから’87年に「
We
Connect」と「
Insecurity」が全米ダンス・チャートでNo.1を獲得しています。なお「
We
Connect」は全米チャートでも35位までかけ上がっているんですが、実は
ユートピア(もちろん、ホープとピースによるゴムパッチンのゆーとぴあとは異なり、
トッド・ラングレンの方です)のウィリー・ウィルコックスがクレジットされています。他にも、シングルではないのですが、印象深いキャッチーな曲が多い名作です。というか実際問題として、ここがピークタイムだったので、このあと’88年に『Hard
Machine』、’89年に『
Nights
Like This』というアルバムをリリースしていますが、大きなヒットに恵まれることなくATLANTICを離れることになりました。そのため、若い人には馴染みが薄いかもしれないですが、最近でも’07年に『Queen
Of The 80’s』という素敵なタイトルで、SSQ時代を含めたベスト盤的作品をリリースしているだけでなく、新作も噂されています。まだまだ楽しみですね。