個人的には景気復活に伴い、いきなりバブル期というよりも、バブルな雰囲気の漂う、アーバン(死語?)なサウンドが注目を浴びてくれればいいと思っている今日この頃です。例えれば、わたせせいぞうさんの『ハートカクテル』な感じなんですが、若い人には意味不明でしょうね。小島義雄さん風に「そんなの関係ねぇ」と言いたいところですが、そんな強気なこと言えないので、これからゆっくりとグローバー・ワシントンJr.を紹介していきます。
フュージョン界の著名なサックス・プレイヤーであるグローバー・ワシントンJr.の楽曲は、サンプリング・ネタの宝庫としても知られ、代表曲でもある「
Just The Two Of Us」は、アランド・ザ・ウェイの「Really Into You」などで使用され、現在でも高い人気を誇っています。’99年に他界して新作は聴けないため、今回は「
Just The Two Of Us」を放ったELEKTRA時代の作品を振り返っていきましょう。
CTI、MOTOWNと渡り歩き、ELEKTRAへ移籍してリリースしたオリジナル・アルバムは、’79年の『パラダイス』、’80年の『
ワインライト』、’81年の『カム・モーニング』、’82年の『訪れ(
The Best Is Yet To Come)』、’84年の『インサイド・ムーヴス』の計5枚。手っ取り早く照らし合わせれば、『パラダイス』から「
Tell Me About It Now」、『
ワインライト』から「
Winelight」「
Let It Flow (For Dr.J)」「
Just The Two Of Us」、『カム・モーニング』から「
Be Mine (Tonight)」「
East River Drive」「
Jammin’」「
Little Black Samba」、『訪れ(The Best Is Yet To Come)』から「
Can You Dig It」「
Cassie's Theme (Theme From Cassie & Co.)」「
The Best Is Yet To Come」、’84年の『インサイド・ムーヴズ』から「
Jet Stream」が選ばれています。
チャート上で文句ない成功を収めたのは言うまでもなく「
Just The Two Of Us」(ビル・ウィザースがボーカル)で、’81年全米2位、全英34位。「
Be Mine (Tonight)」(グラディ・テイトがボーカル)が’82年全米R&Bチャートで13位(普通のチャートでは92位)、「
The Best Is Yet To Come」(パティ・ラベルがボーカル)が’83年全米R&Bチャートで14位(普通のチャートでは104位)といった感じなのですが、フュージョンなのであまりチャートは重要ではありません。どの曲も高貴でロマンチック、しかも大人の香りがする曲ばかり。だからこそ「
Just The Two Of Us」に「クリスタルな恋人達」なんていう邦題が付いていたんですよね。これだけで、当時『なんとなく、クリスタル』(元長野県知事の田中康夫さんのヒット作)が流行っていた時代背景が分かります。クロスオーヴァーなんて言葉をここで使うはあまり好きではないんですが、フュージョン全盛期でもあったこの時代の作品、これからの時代の雰囲気に通じる部分もあるかもしれませんので、是非ともお試し下さい。しかも、ここでは触れませんでしたが、
マーカス・ミラーなど豪華なセッション・ミュージシャンも多数参加していて、かなり優れものです!!