いろいろな要素が組み合わさってこそ融合=フュージョンが生まれるわけですが、今回はまさにスーパースターの共演(競演)というべきグループ、フォープレイをピックアップします。その名の通り、4人の腕利き、
ボブ・ジェームス、
リー・リトナー、ネイザン・イースト、ハーヴィ・メイソンが一堂に会しています。
もともと’90年に、ボブ・ジェームスのアルバム『グランド・ピアノ・キャニオン』に4人が揃ってセッションを行ったことから意気投合。フォープレイを結成し、’91年の1stアルバム『フォープレイ』をリリースしています。ジャズ界のドリーム・チームとも呼べるメンツだけに、一度限りのスペシャルなプロジェクトかと思いきや、今回紹介する’93年のアルバム『
ビトゥイーン・ザ・シーツ』を発表した後も、レーベルを移籍しながら活動を続け、今年最新作となる10作目の『X』をリリースしています。ちなみに4作目である『4』からは、
リー・リトナーに代わって
ラリー・カールトンが参加しています。
通常、腕自慢が集えば、テクニック合戦になってしまいそうですが、フォープレイの場合は、主張しすぎない絶妙なサウンドに仕上がっています。極論すれば、ジャズとR&Bとポップスが融合したとでも表現するんでしょうが、それだとあまりにも陳腐で失礼なので、言及を避けます。とにかく、スムース・ジャズの最高峰と言えるでしょう。
さて本作の目玉は、アルバム・タイトルにもなっている「
Between The Sheets」でしょう。
アイズレー・ブラザーズのカバーなんですが、歌っているのは
チャカ・カーンとネイザン・イースト。しかもバック・ボーカルは、
シャンテ・ムーア(「This Time」大好きでした)、
フィル・ペリー、プィリップ・ベイリーとまた豪華。デビュー作にて
マーヴィン・ゲイの「
After The Dance」を、エル・デバージを従えて秀逸にカバーしていたんですが、その再現ともいえます。あとはオープニングの「Chant」を除いてボーカル曲はないんですが、単に耳障りのよいインスト曲ではなく、耳に残る楽曲ばかりが揃っています。本来なら4人の経歴にも触れるべきでしょうが、あまりにもビッグな人達なので、敢えて今回はこの辺でペンを置きます。知らなかったという人は、今回の作品を機に、それぞれのリーダー作にも手を伸ばして欲しいですね。