今回はジーパン刑事の殉職シーンのあと、七曲署に現れた新刑事、三上順(勝野洋)、通称テキサスをピックアップ。パッション屋良さん風に言えば「このネタが分かった人はかなりのオーヴァー・エイジだね」ということで下らない書き出しでスタートしてしまいました。すいません。
本当は、テキサスという名前ながら、スコットランドはグラスゴーの出身のバンドで、名前の由来はヴィム・ヴェンダースの『パリ、テキサス』から。かなりマニアックですが、アート・オブ・ノイズのゲイリー・ランガンがプロデュースした「The Honeythief」のヒットを放った
ヒップスウェイ、その前はオルタード・イメージズに在籍したジョニー・マッケルホルンが、当時トップ・ヘアスタイリストだったシャーリーン・スピテリと出会い、’89年に「
I Don’t Want A Lover」でデビューしています。というわけで、名前から想起されるようなアーシーな感じではなく、エレポップを昇華したバンド・サウンドになっています。そのため、この辺がイギリスらしいというんでしょうが、ダンス系のリミックスも多く存在し、過去にウータン・クランをフィーチャーしたこともあります。
『
The Hush』は、’99年にリリースされた彼らにとって5枚目となるオリジナル・アルバム。しかも’97年に大ヒットした(当然全英1位)『
ホワイト・オン・ブロンド』を受けてのアルバムということもあり、先行シングルである「
In Our Lifetime」は全英4位という好調な滑り出しを見せました。
個人的にこのアルバムがお気に入りなのは、2ndシングルである「
Summer Son」(全英5位)的なアッパーな感じよりも、それこそマンチェスターの
レイ&クリスチャンがプロデュースした「
The Hush」や「
Move In」、他にも「
Saint」といったダウナーなチルっぽい楽曲に惹かれるからなんですが、全体を貫くファンキーながらブルージーな雰囲気がたまりません。結果的に前作同様、このアルバムも全英No.1に輝いています。クラブ・ファン向けには、他にボイラーハウスがプロデュースを手掛けたり(「
Tell Me The Answer」)、マーク“スパイク”ステントがミックスを担当しているということも触れておきましょう。
このあとベスト盤を除き、’03年に『
Careful What You Wish For』、’05年に『
Red Book』をリリースしていますが、チャート的にもアルバム的にも『
The Hush』をまず聴いてみることをオススメします。