ジャンル虎の穴 Vol.13 南国音楽特集 Tropical&Exotic

海辺で眺めるサンセット・・・ トロピカル・ムードの中、リゾート気分を満喫! どこにいようと、こんな音楽と一緒なら、そこはあなただけのパラダイス!! モンドな異国情緒もあわせてお楽しみください。

今回は“南国音楽”にスポットを当ててみました。特に“南国音楽”というジャンルがあるわけではないのですが、夏に聴きたいリゾート・ミュージックとして“南国音楽”をひとつのキーワードに、トロピカルな音楽、異国情緒のある音楽を紹介していきたいと思います。

“南国音楽”というイメージからは、やはりカリブ海系のレゲエやカリプソ、プエルトリコのサルサ、キューバ音楽、トリニタード・トバゴのスティール・パン、マルチニーク諸島のフレンチ・カリビアン系の音楽などが頭に浮かびます。日本でも80年代にズークが流行り、カッサヴやマラヴォア、カリなどが南国情緒を醸しながら踊れる音楽として人気がありました。ラテン音楽に共通する情熱的なパーカッションや独特のシンコペーションするリズムは、先住民(もしくは植民したスペイン人、ポルトガル人)たちの音楽と、奴隷として連れてこられたアフリカ人の音楽が融合された、民族の交わりの歴史でもあります。

カリブ海とは海を隔てたハワイの音楽も、日本には馴染み深いものがあります。カリブ海のノリノリの音楽と比べると、ゆる〜いバイブレーションが特徴で、スティール・ギターやウクレレの音ものんびりとして気持ちがいい。どちらの音楽もアクアブルーの海と真っ白な砂浜、ぬけるように広がる空を連想させます。

ここでは、南国音楽を系統だててアカデミックに紹介するわけではありませんが、ロック/ポップスで南国的雰囲気をもつものや、ニューオーリンズやメキシコ風音楽、ラテン・ロックからジャム・バンド系の音楽まで幅広く紹介しています。どちらかと言うとポップスファン向けに、こんなリゾート・ミュージックで気分をリフレッシュしてはいかがでしょう、というご提案です。ちょっぴりモンドな異国情緒もあわせて楽しめば、自分だけの“音楽の楽園”が生まれるはずです。
(Text/遠藤哲夫)

トロピカル編
Kid Creole And The Coconuts 『The Best Of Kid Creole & The Coconuts』
Kid Creole And The Coconuts 『The Best Of Kid Creole & The Coconuts』
1993 Release
おすすめトラック
Maladie D‘Amour
The Lifeboat Party
Off The Coast Of Me
『Tropical Gangsters』
オーガスト・ダーネル率いるお洒落トロピカル・バンド。前身がDr.バザーズ・オリジナル・サバンナ・バンドで、キャブ・キャロウェイのようなエンタテインメント感覚で趣味全開の音楽をやっていた。キッド・クリオールになって、AOR的な都会っぽさと異国情緒+ディスコのハイブリッド感を増す。スネークマン・ショーが取り上げた「I'm a Wonderful Thing, Baby」 も有名。
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Ry Cooder 『Chicken Skin Music』
Ry Cooder 『Chicken Skin Music』
1976 Release
『Mambo Sinuendo』
ボトルネック・ギターの名手であり、汎アメリカ的な音楽探訪に連れて行ってくれるライ・クーダー。数ある傑作の中でも、『パラダイス・アンド・ランチ』と並んで愛着を抱いている人が多い本作。国境音楽でもあるテックス・メックスに加えて、ハワイのスラック・キー・ギターの巨匠、ギャビー・パヒヌイ等を迎えた「Yellow Roses」「Chloe」は絶品。「Stand By Me」の名カバーも収録。
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Sim Redmond Band 『Shining Through』
Sim Redmond Band 『Shining Through』
2002 Release
『Life Is Water』
サーフ系/ジャム・バンド・シーンで注目を浴びるNY郊外出身のバンド。レゲエやアフロ・ビートに乗せた男女のボーカル/コーラスが、どこまでも心地良く響く。このナチュラルなグルーヴが生み出すカラフル感は夏にぴったり。2001年の『ライフ・イズ・ウォーター』に次ぐ本作も、独特の浮遊感を持ったゆるめのビートがひたすら気持ちいい。「Life is Water」のライブ・バージョンをボーナス収録。
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1974 Release
Maria Muldaur 『Waitress In A Donut Shop』
1972 Release
Dr. John 『Gumbo』
1999 Release
The Caribbean Cowboys 『Down to the Islands』
「真夜中のオアシス」のとろけるようなサウンドで若者の間にも知られるマリア・マルダー。現在も活躍しているが、ブルース/ジャズの傾向が強くなり、初期のようなトロピカルな面影はない。オールドタイミーでスウィートな持ち味は、エイモス・ギャレットのギターが聴ける「Oh Papa」で。
ニュー・オーリンズ/ルイジアナのルーツ音楽に立ち戻った、ドクター・ジョンの世紀の名盤。プロフェッサー・ロングヘアやヒューイ・スミスのカバーから、今や日本のCMでもお馴染みになった「Iko Iko」など、転がるようなピアノと独特のダミ声は癖になること間違いない。
こちらは米インディーからリリースされた(ほぼ)無名のバンド。しかし名前ほどにはカリビアンではなく、イーグルスの「Seven Bridges Road」をカバーしていることからも、西海岸のパブロ・クルーズに近い爽やかロック!カラパナなんか好きな人もはまるサウンドで、かなりの掘り出し物。
おすすめトラック
Down to the Islands
Suzannah
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1978 Release
Robert Palmer 『Double Fun』
1972 Release
Kevin Ayers 『Bananamour』
1989 Release
The Selecter 『Selected Selections』
アラン・トゥーサンやリトル・フィートと関わりの中で、自己流のニュー・オーリンズ音楽/ホワイト・ソウルを作りあげてきたロバート・パーマー。レゲエやスカも取り入れた『プレッシャー・ドロップ』など南国度は高い。4作目の本作も「Every Kinda People」のトロピカルで伊達な感じたまらない。
元ソフト・マシーンのケヴィン・エアーズ。ソロ3作目あたりまでは、まだプログレ色が残っていたが、この4作目は、『いとしのバナナ』というタイトルからして浮世離れした感じが・・・。ニコやシド・バレットへのオマージュが含まれているのも納得。「Caribbean Moon」「Take Me To Tahiti」はボーナストラック。
80年代のニューウェイブの中で、スペシャルズと共にスカ・リバイバル(2トーン・ネオスカ)を担ったセレクター。ポーリン・ブラック(女性)も加わった威勢のよさと、ユーモアは当時から斬新だった。本作はベスト盤だが、「Three Minute Hero」等を含むデビュー盤のインパクトは今も色褪せない。
おすすめトラック
Every Kinda People
Best Of Both Worlds
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1992 Release
Santana 『Milagro』
1970 Release
Candido 『Beautiful』
2004 Release
Dr. Calypso 『Early Years』
ロックの生きる歴史、ラテン・ロックのパイオニア、サンタナ。初期のエネルギッシュなラテン・ビートとめくるめくギターは、今聴いても充分に刺激的で、その辺のジャム・バンドがヘタレに見えてしまうほど。本作は各種コラボで再ブレイクする前なので、ちょっと地味か。でも、やはりラテン・ロックの永遠の輝きが!
サルソウル・オーケストラなどを流していたNYの伝説的クラブ、パラダイス・ガラージのコンピ盤にも収録されていたキャンディド。ラテン・ジャズ/アフロ・パーカッションの名手として有名だが、そのアグレッシブなプレイは、やはりジャズには収まりきらない。神技ディスコのノリか?
2トーン・スカの影響を受けて出てきたスペイン出身(?)の10人組スカ/カリプソ・バンド。特徴ある漫画イラストのアルバムが何枚か出ているが、本作は初期のベスト盤。2枚組みCDのボリュームで、レゲエ、ロックステディ、スカ、さらにはダブまで彼等の音楽の全貌が掴める。陽気にはじけるには最高!
おすすめトラック
Milagro
Oye Como Va
おすすめトラック
Pole Man
Slow Boat To Trinidad
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Doug Sahm & Friends 「Chicano」
David Lindley 「She Took Off My Romeos」
J.J. Cale 「Magnolia」
Jack Johnson and Friends 「Upside Down」
1973 Release
サー・ダグラス・クインテット時代からテックス・メックスでロック小僧を虜にしてきたダグ・サム。あまりにアルバムが多いのでどれを薦めていいか迷うが、このアトランティック編集盤はグッド!
1981 Release
『化けもの』という邦題のついていたソロ1作目。ジャクソン・ブラウンのギタリストとして有名になりすぎたが、ワイゼンボーンの腕前はベン・ハーパーも真っ青。このミクスチャー感覚はリンドレーならでは。
1972 Release
エリック・クラプトンがカバーしたことで有名な「アフター・ミッドナイト」の作者。歌い方まで完コピだったが、このJ.J.ケールの持ち味はクラプトンには無理。名曲「Magnolia」でメロウな南の薫りを。
2006 Release
サーフ・ミュージックの看板的存在。子供向け映画のサントラ盤を担当した本作は、過去のソロ作よりもジャックらしさが出ているのでは、と思わせる名作。ナイーブな感性とフォーキーなサウンドが結晶化。
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オータサン「ホノルル・シティ・ライツ」
ハーブ・オオタJr. 「真夏の果実」
Baha Men 「Summer Of Love」
The Sandpipers 「Guantanamera」
2005 Release
ウクレレの達人、オータサン(太田さんではありません)。ジェイク島袋もいいけど、やはりハワイのスローライフを感じるなら、このウクレレ独奏のアルバムのバイブレーションは最高。
2005 Release
オータサンを父にもつハーブ・オオタJr.。新世代ウクレレ・プレイヤーとして名実共にNo.1の存在。本作は洋・邦のポップス・カバーを集めたもので、サザンの名曲も見事な南国ブリーズを感じさせる。
2000 Release
万人受けする夏のデジタル・ダンス・ビート。バハ・メンは日本でもすっかり夏の定番となった。有数のリゾート地、バハマ出身ならではの開放感というか、パーティー・チューンにもぴったり!
1966 Release
いきなりマニアックな盤を。イージーリスニング・コーラス/ソフト・ロックの世界では、洗練されたコーラスと「グァンタナメラ」の大ヒットで有名なサンドパイパーズ。トミー・リピューマのプロデュース。
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エキゾチック(モンド)編
セニョール・ココナッツ&ヒズ・オーケストラ 『FIESTA SONGS』
セニョール・ココナッツ&ヒズ・オーケストラ 『FIESTA SONGS』
2003 Release
『プレイズYMO』
ドイツの鬼才DJアトム・ハート率いるラテン楽団、セニョール・ココナッツ&ヒズ・オーケストラ。アトム・ハート自身は、細野晴臣とのプロジェクト(HAT名義)でアルバムを出したこともあり、YMOカバー・アルバム『プレイズYMO』の出来も驚くほど素晴らしい。本領発揮の、このラテン・アルバムは「Smoke On The Water」をチャチャチャにしてみたり、「Beat It」をメレンゲにしてみたりで度肝を抜く1枚。
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Martin Denny 『Best Of Martin Denny's Exotica』
Martin Denny 『Best Of Martin Denny's Exotica』
2006 Release
『BREAKFAST OF CHAMPIONS』
“エキゾチック音楽”といえばマーティン・デニー。ジャケットの妖しい雰囲気から、いまだにアナログ盤を探しているファンも多い。リマスターされた音源が『BREAKFAST OF CHAMPIONS』としてリリースされているが、このジャケは何とかならんものか。フェイク感満載ながら、どこか架空の南太平洋の島にいるような気にさせる。ジャングルに迷い込んでも、そこは妖艶な美女がいるパラダイス
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John Fahey & His Orchestra 『After The Ball』
Sim Redmond Band 『Shining Through』
1973 Release
『Of Rivers And Religion〜』
惜しくも2001年に亡くなってしまったが、音響派ジム・オルーク周辺による盛り上げもあり、日本での再評価が著しかったジョン・フェイヒー。アコースティック・ギターの腕前とサウンドメイキングは、まさに鬼才としか言いようのない凄まじいもの。このワーナー(リプリーズ)に残されたアルバムは、ノスタルジックなボールルーム音楽で統一感をもたせた作品。「Hawaiian Two-Step」他で聴けるのどかさは貴重だ。
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2005 Release
ペレス・プラード楽団 『SPECIAL PACK〜ペレス・プラード楽団』
2005 Release
V.A. 『アロハ!ハワイアン』
1963 Release
Buddie Emmons 『Steel Guitar Jazz』
マンボの王者、ペレス・プラードの代表曲「マンボNo.5」と、ドリフターズのネタでもお馴染み“ちょっとだけよ”の「タブー」。もっと真面目に聴くべきなんでしょうが、思わず笑いが・・・。しかし、この思わず踊りだしたくなるリズムのキレは、さすが王者の貫禄(録音は70年代以降のもの)。
ハーブ・オオタJr. が中心となって、地元ハワイの有名ミュージシャンを集めて作られたハワイアン・スタンダード集。トラディショナル・ソングも伝統を生かしつつお洒落に生まれ変わり、ヒーリング・ソングとしてリラックス効果も抜群。どこか耳馴染みのあるメロディが心に優しく響く。
カントリー・ミュージック界のペダル・スティール・ギター奏者として神のごとき存在がバディ・エモンズ。クインシー・ジョーンズが関わり、ヴァーヴ系列でリリースされたジャズ・アルバムだが、縦横無尽に駆け巡るスティール・ギターの音がスリリングであり、爽快感をもたらす。
おすすめトラック
Indiana
Bluemmons
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久保田麻琴 「Manis」
キヨシ小林 「南国の夜」
coba 「真夏のカルメン」
GONTITI 「修学旅行夜行列車南国音楽」
2005 Release
夕焼け楽団〜サンディ&ザ・サンセッツを率いてきた久保田麻琴だが、東南アジア音楽をチルアウトさせたブルーアジアでの活動も有名。本作は、バリ島の伝統楽器と自然音をコラージュした至上のヒーリング・ミュージック。
1981 Release
“ウクレレおじさん”としても有名なキヨシ小林。スウィングするウクレレは、ジャンゴ・ラインハルトのカバー「スウィング42」で堪能できるが、テクニック至上主義でないところがいい。味があるウクレレです。
2001 Release
『おしゃれカンケイ』のテーマ・ソングでも有名な、日本が世界に誇るアコーディオン奏者。ラテン系気質なのか、スペインやイタリアを題材にした曲も多い。この「真夏のカルメン」は、まさに燃え上がる1曲。
2003 Release
南国音楽というと、やはりGONTITIを外すわけにはいかない。アコースティック・ギター・デュオとしてヒーリング・ミュージックをもリードしてきたGONTITI。でもどこかユーモアがあるのも魅力で、この曲は必聴!
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IMEHA 「Sun's Market」
Charlie Hunter 「No Woman, No Cry」
The Shadows 「Sleepwalk」
V.A./Passport To Brazil 「Dolphin」
2006 Release
アコースティック・ギターの3人によるIMEHAが織り成す、ハワイアン・テイストの極上インスト音楽。スラック・キー・ギターの腕前は見事、ケオラ・ビーマーと共演もしている。新作『ハワイアン・フィンガーズ』より。
1997 Release
8弦ギターでジャズからジャム・バンド・シーンまで、ボーダーレスな活躍を見せるチャーリー・ハンター。この人のセンスはまさにワン&オンリーで、『Songs From the Analog 〜』にはノラ・ジョーンズも参加。
2003 Release
サント&ジョニーのヒット曲としてスタンダード化している名曲。ロック・ファンの間ではエイモス・ギャレットの名演で知られる。このまどろむようなインストを、あのシャドウズも演っていました!
1966 Release
ジャケットだけでも欲しくなるコンピ盤『Passport To Brazil』。南米を代表するブラジル音楽をこの1枚で済ませてしまうのには無理があるが、タンバ4の「Dolphin」は南国の海のきらめきの中、眠りにつくには最高。
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JASRAC
JASRAC許諾番号:
9012737001Y30005
JASRAC許諾番号:
9012737002Y30007
JASRAC
JRC許諾番号:X000425A06L
JRC許諾番号:X000425A04L
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