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ジャンル虎の穴 Vol.20 ジャム・バンド特集 JAM BAND

7野外フェスティバルの目玉! ジャム・バンドが21世紀的進化を続けている! 空を翔けぬけるギターにうねるオルガン、最高のグルーヴで陶酔の境地へ!!

夏の風物詩ともなった野外フェスティバル。フジロックのフィールド・オブ・ヘヴンや朝霧高原ジャムなどで、どんどん若いファン層を掴みながら大きなシーンを作りあげているのがジャム・バンドである。

ジャム・バンドとは、文字通り解釈すると、ジャム(ジャムとは即興的な演奏)をするバンドのことで、ライブにおいて即興演奏を主体にするロック・バンドから、イメージが広がっていった音楽ジャンル(バンド)と捉えることができる。今や、ジャム・バンド・シーンは、ロックだけでなく、ブルーグラスやジャズ/ファンク、ワールド・ミュージック、エレクトロニカなど、その音楽性はもはや一つのジャンルでは括れないほど多岐に渡っている。

ジャム・バンドという呼び方自体は、90年代初め頃から使われ出したものだが、その原型となるバンドには、60年代のヒッピー・ムーヴメントから出現したグレイトフル・デッドが、まず挙げられる。ジャズ的なイディオムも取り入れた長〜いインプロヴィゼーションを展開するサザン・ロックのオールマン・ブラザース・バンドも原型といえるだろう。スピリチュアルな部分も含め、デッドの後継バンドといえるのがフィッシュであったが、すでに解散。現在、その流れはストリング・チーズ・インシデントmoe.、そしてオールマン一派であるデレク・トラックス・バンドやガヴァメント・ミュールなどが引き継いでいる。

一方、ジャズ系となるとクラブ・ミュージックの流れを汲んだUS3というバンドがブルーノートから出現。その後、ジャム・バンドの代表的な存在となるメデスキ・マーティン&ウッド、後を追ってソウライヴが出てきてジャズ系ジャム・バンドの王道となる。ファンク色が強いギャラクティカ、ニュー・マスターサウンズあたりにも注目。メイン・ストリームのジャズからジャム・バンド風展開を見せるのが、マイルスのバンドにいたジョン・スコフィールドや、パット・メセニーなど。

最近では、テクノ/トランス系のジャム・バンドも一大勢力を形作っており、さらにオーガニックな味わいを持つサーフ系ともいえるシム・レッドモンド・バンド、大御所ジャック・ジョンソンなども幅広いファン層を掴んでいる。

(Text/遠藤哲夫)

代表アーティスト
『Grateful Dead』
『Grateful Dead』
『Europe '72』
『Europe '72』
往年のファンにとっては、元祖ジャム・バンドというよりも、やはりフラワー(ヒッピー)・ムーブメントを代表するサイケ・バンドといった印象が強い。その意味で初期の代表作がこの『ライヴ/デッド』で、「Dark Star」は23分間に及ぶ。デッドヘッズを含め、大きなコミューンを成していたデッドであるが、ジェルー・ガルシアが95年に亡くなり、バンドもその歴史を閉じる。サイケな初期からカントリー・ロック時代を経て、トリップ感満載の『ブルース・フォー・アラー』『火星ホテル〜』あたりが絶頂期であろうか?
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『Round Room』
『Round Room』
2002 Release
『Plasma』
Trey Anastasio『Plasma』
2003 Release
デッドの後継者として、ジャム・バンド・シーンの中核をなしていたフィッシュも、2004年に解散。デッドヘッズならぬフィッシュヘッズは、インターネットを通じて膨大なライブ音源をやり取りし、フィッシュが持っていたどこまでも自由な精神を具現化したといえる。何しろ平気で4時間くらいライブ演奏してしまう連中だが、本作はドイツでのライブ盤で、バカテクの演奏にキャッチーさも加え、フィッシュ初心者には最適のアルバムといえる。ギタリストのトレイ・アナスタシオのソロ作も自由奔放でぶっ飛んでいる。
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『Uninvisible』
Medeski Martin & Wood 『Uninvisible』
2002 Release
『Combustication』
『Combustication』
1998 Release
『Note Bleu: The Best Of…』
『Note Bleu: The Best Of…』
2006 Release
NYの前衛ジャズ・シーンから登場した3人組。徐々にファンキーなジャズに移行し、98年の5作目『Combustication』は、ヒップホップ/テクノも呑み込んだ画期的な作品となった。どす黒いベースとポリリズミックなドラムが生み出すビートに、ファンク・オルガンがうねりをあげる。本作はダブの要素を取り入れるなど、さらに過激な面を見せる一方で、超グルーヴィーな曲が並ぶ傑作。ベースのクリス・ウッドが兄弟のオリヴァー・ウッドと結成したウッド・ブラザーズのアルバムはルーツ指向のゆる〜いサウンドで面白い。
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『Eat A Peach(Deluxe Edition)』
『Eat A Peach(Deluxe Edition)』
2006 Release
『Wipe The Windows, Check The Oil, Dollar Gas』
『Wipe The Windows, Check The Oil, Dollar Gas』
1976 Release
デュアン・オールマンが生存中だったバリバリの黄金期には、ジャム・バンドなどと言う呼び方もなく、オールマンといえばサザン・ロックを代表するバンドだった。しかし、ライブにおける延々と続く即興演奏は、ジャム・バンドの原型といえるもの。世紀の名盤とされる『フィルモア・イースト・ライブ』では、「In Memory Of Elizabeth Reed」が圧巻だ。 『イート・ア・ピーチ(Deluxe Edition)』では未発表だったライブ音源も収録。デレク・トラックス・バンドやガヴァメント・ミュールを一派として、今も現役で活躍。
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ロック系ジャム・バンド
moe.
『The Conch』
2006 Release
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Keller Williams
『Dream』
2007 Release
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『The Conch』
『The Strength of Weak Ties』
『Dream』
多様化するジャム・バンド・シーンで、ロック系バンドとしての最高峰が、このmoe.(モー)であることは間違いない。サザン・ロック風味も加えたぶっといグルーヴは爽快ですらある。本作はかなりボーカルにも力を入れてポップさも漂うが、「Wind It Up」は凄すぎる!4月の来日公演は必見だ。
エレクトロニカ系ジャム・バンドとして、先駆者であるサウンド・トライヴ・セクター9と並ぶ人気を誇るロータス。人力テクノともいえる“オーガニック・アンビエント・トランス・ファンク”なビートに、ジャズ寄りのインプロヴィゼーションを重ね、アヴァンギャルドな一面も見せる新作。
“ひとりジャム・バンド”のライブ・パフォーマンスで有名なケラー・ウィリアムスの、『ホーム』以来、3年ぶりの新作。前作もたった一人で作り上げていたが、本作はジャム・バンド界の仲間達をゲストに迎えた夢の共演が楽しめる。デッドのボブ・ウィアとハモる「Cadillac」他、何気なく凄い最高作。
おすすめトラック
Epidemic  >>試聴
Cirrus  >>試聴
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Robert Randolph&The Family Band
『Unclassified』
2003 Release
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John Butler Trio
『Sunrise Over Sea』
2005 Release
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JJ Grey&Mofro
『Country Ghetto』
2007 Release
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『Unclassified』
『Sunrise Over Sea』
『Country Ghetto』
教会でペダルスティール・ギターを弾いていたロバート・ランドルフが、その溢れるゴスペル・パワーとピュアな精神で、ジャム・バンド・シーンに登場。ジミ・ヘンのような革命的サウンドに圧倒される。MM&Wのジョン・メデスキは彼とThe Wordというゴスペル・ユニットを作った程で、信頼も厚い。
オーストラリア出身の白人ドレッド、ジョン・バトラー。ボトルネックによる枯れたアコギとドラム、ベースのトリオで“スローライフ・ミュージック”とでもいうべき、アーシーなサウンドを聴かせる。本作『Sunrise Over Sea』が世界デビュー作。ジャック・ジョンソンのファンは是非!
ギャラクティカなどのアルバムをリリースしているシスコのFrog Cityからデビューしたソウルフル・ジャム・バンド、モフロの3作目。黒人音楽をベースにするノース・ミシシッピ・オールスターズやロバート・ランドルフなどに近いサウンドだが、南部臭さが充満するJJグレイのボーカルが渋く、熱く迫る。
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String Cheese Incident
『One Step Closer』
2006 Release
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Sim Redmond Band
『The Things We Will Keep』
1999 Release
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Umphrey's McGee
『Safety In Numbers』
2006 Release
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『One Step Closer』
『The Things We Will Keep』
『Safety In Numbers』
グレイトフル・デッド〜フィッシュのヒップな精神を受け継いで、ジャム・バンド・シーンの頂点に立つ。あらゆるジャンルを自由自在に横断する圧倒的なインプロヴィゼーションは、ライブで最大の昂揚感を味わえる。このスタジオ最新作では、これまでになく歌の味わいがディープになっている。
サーフ・ミュージックやジャム・バンド・ファンからその名が広がっていき、『ライフ・イズ・ウォーター』と『シャイニング・スルー』で一気にブレイクしたシム・レッドモンド・バンド。本作は99年のデビュー作で、浮遊感タップリのゆる〜いオーガニック・グルーヴがすでに開花している。
“プログレッシヴ・ジャム”とも呼ばれ、プログレ、メタル、フュージョン、レゲエなどあらゆるジャンルを行き来する千変万化のフリーな演奏スタイル。フジロック2006では、フィールド・オブ・ヘヴンのトリを飾り、観客を圧倒した。3月には待望の新作(3作目)『The Bottom Harf』がリリースとなる。
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ジャズ/ファンク系ジャム・バンド
Soulive
『Steady Groovin'』
2005 Release
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New Mastersounds
『102%』
2006 Release
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Primus
『Tales From The Punchbowl』
1995 Release
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『Steady Groovin'』
『102%』
『Tales From The Punchbowl』
ジミー・スミスなどのジャズ・オルガンの伝統を受け継ぎつつ、ブルース/ソウルの粘っこいグルーヴを加味。このディープさは他のジャズ系ジャム・バンドではなかなか味わえない。本作はブルーノート移籍後のアルバムからのベスト盤で、サックスが入った曲からヒップホップまで新世紀ファンクがどっさり。
UK発、驚異のジャズ・ファンク・バンド、ニュー・マスターサウンズ。1999年に結成され、2003年のシングル「Your Love Is Mine」では、コリーヌ・ベイリー・レイがフィーチャーされていた。本作は4作目となる最新作で、エディ・ロバーツのギターを中心に銀河系最高の爆裂ファンクを聴かせる。
変態的に高度なバンド・アンサンブルを誇る3人組、プライマス。ジャム・バンドとしては異端であるが、やはり、ベースのリー・クレイプール(オイスターヘッドにも参加)をはじめ、スラッシュ・メタル・ファンクとでも呼べそうな強烈なグルーヴは、是非体験すべきである。本作は4作目。
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John Scofield
『Up All Night』
2003 Release
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Pat Metheny
『Speaking of Now』
2002 Release
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Charlie Hunter
『RETURN OF THE CANDYMAN』
1998 Release
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『Up All Night』
『Speaking of Now』
『RETURN OF THE CANDYMAN』
80年代にマイルス・デイヴィスのバンドで活躍した個性派ギタリスト、ジョン・スコフィールド。98年の『A GO GO』では、メデスキ・マーティン&ウッドと共演。続く『バンプ』『ウーバージャム』もジャム系の作品として評価が高い。本作も鉄壁のコンビネーションによるファンキーなサウンド。
ジョニ・ミッチェルのバック等でロック畑でも活躍してきたパット・メセニー。リリカルなギターの音色は虚空にこだまする魂の残像のようだ。常に進化し続けるジャンルを超越したギタリストであり、そのイマジネイティヴな飛翔感はジャム・バンドとも共通するものであろう。リチャード・ボナがVo.で参加。
特注8弦ギターで、リード・ギター、リズム・ギター、ベースまでを同時に弾きこなし、変幻自在の空間を創出するチャーリー・ハンター。ジャズから、ロック、レゲエとアルバムによってサウンド志向が変化するが、本作はスティーヴ・ミラー・バンドの「Fly Like An Eagle」をはじめ、浮遊感のある音が最高!
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日本のジャム・バンド
DACHAMBO
『aphrodelic ngoma』
2002 Release
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MAJESTIC CIRCUS
『Strange Trip On The Train』
2002 Release
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SPECIAL OTHERS
『Good morning』
2006 Release
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『aphrodelic ngoma』
『Strange Trip On The Train』
『Good morning』
トリプルドラムにディジュリドゥーが加わり民族音楽的なトリップ空間を創り出すかと思えば、轟音ギターで激烈ジャム・バンド、デジタル音でトランスと、その混沌としたサウンドはホークウィンド級? 一気に異空間へと引っ張り込み、音の快楽の中で漂うことのできる幸福感を味わいたい。
元ビッグ・フロッグのギタリストを中心に2002年に結成された、グレイトフル・デッド直系ともいえるサイケデリック・ジャム・バンド。ジェリー・ガルシアやスティーヴ・キモックを彷彿させるギターは、空間を切り裂き、遥かな天上へと昇り詰める。是非、ライブで体験してほしい。
ノイズ・バンドとしてスタートし、2000年にバンド名をスペシャル・アザーズに。そのオーガニックなグルーヴ感は、どこかにポップさも秘めており、恍惚のジャム・セッションを繰り広げるインスト中心ながら、鮮やかなメロディ・センスを生かしたボーカル・ナンバーも魅力だ。このフレンドリー感は貴重。
おすすめトラック
COMBOY  >>試聴
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JASRAC
JASRAC許諾番号
9005801003Y
30005900580
1003Y30007
JASRAC
JRC許諾番号:X000140A02L
JRC許諾番号:X000140A03L
エルマーク
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