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Vol.6 ヘヴィ・メタル特集 鋼鉄の美学! ハード・ロックを破壊して独自の様式美を築き上げたヘヴィ・メタル。 ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル(NWOBHM)が新たなシーンを生み、スラッシュ・メタルやL.A.メタルがブレイクしていった。現在のヘヴィ・ロックやオルタナ・シーンにも大きな影響を与えるヘヴィ・メタルを再検証!へヴィ・メタルおすすめ
現在もジャンルの細分化が進みながらも、脈々とその伝統が受け継がれている“Heavy Metal”。直訳すると「重金属」。その名の通り、ロックの中でも“重厚感”、“激しさ”、“スピード”などの要素を含んだ音楽を評して“Heavy Metal”と呼ぶ。

この“Heavy Metal”と言うフレーズが音楽シーンに登場したのは、映画『イージーライダー』、ステッペンウルフの「Born To Be Wild(ワイルドで行こう!)」(68年)の歌詞中に登場したのが最初と言われている。(彼ら自身がヘヴィ・メタル・バンドかと問われると、答えは「否」ですが。)
そして、実際にヘヴィ・メタルの特徴をもったサウンドがシーンに登場したのは、1970年代半ば。当時、クリーム、そしてレッド・ツェッペリン、ディープ・パープルブラック・サバス、ユーライア・ヒープら大音量で演奏する、所謂“Hard Rock”が全盛期だった頃、そのフォロワーたちが「もっと激しく」、「もっと速く」を追い求め、行き着いたのがこの"Heavy Metal"という音楽。

その“Heavy Metal”誕生を決定付けたのは、先述したハード・ロック・バンドのビッグ・ネームたちからの影響を受けつつもその模倣だけに留まらずオリジナルな様式美を構築したジューダス・プリーストである。1976年にリリースされたセカンド・アルバム『Sad Wings of Destiny(運命の翼)』で彼らは“Heavy Metal”の基本形を完成させ、ジャンルとしての“Heavy Metal”を確立させた。それは音楽面だけでなく、デニム&レザーのファッションやライヴにおけるフォーメーションなどのパフォーマンスの面でもイメージを決定付けた。

また“Heavy Metal”に追い風となったのは、80年代直前にイギリスで巻き起こったNWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)の一大ムーヴメント。アイアン・メイデンサクソンデフ・レパードマイケル・シェンカー・グループらが生み出した音楽は、パンク・ロックのフィルターを通った事によって研ぎ澄まされた切れ味と古き良き時代のブリティッシュ・ハード・ロックが見事に調和した新しい音楽としてここ日本でも認知され、その新鮮さが更に“Heavy Metal”を拡大するきっかけとなった。世界各地でNWOBHMに触発されたバンドたちが産声をあげ、L.A.メタル(ラットモトリー・クルー他)、スラッシュ・メタル(メタリカ、メガデス他)、デス・メタル、ドゥーム・メタル等のサブ・ジャンル化が推し進められたのである。

実際、グランジ/オルタナティヴのブームに飲み込まれる1980年代後半辺りまでの約10年間が“Heavy Metal”の世界的盛り上がり/ピークではあったが、現在、“Heavy Metal”とは縁遠いと思われるバンドたちが影響/リスペクトを公言し、当時のブームを知らない若い世代からも再評価の気運が高まっている。
何より、ジューダス・プリーストアイアン・メイデンらが黄金メンバーで復活し精力的な活動をしているのも見逃せない!

一方で、北欧を含むあらゆる国からも新世代ヘヴィ・メタル・バンドが生まれている事もシーンの活性化/今後のヘヴィ・メタル・シーンにとって明るい話題である。
(Text/西田井 幸生)
へヴィ・メタルおすすめ
Iron Maiden 『Iron Maiden』 1980 Release『Iron Maiden』詳細はこちら
パンク・ムーブメントに沸く70年代末期、イギリスに突如現れたのがこのアイアン・メイデン。過去の遺物としてしか見られていなかったハード・ロックをソリッドなパンク・ロックのフィルターを通し、硬質なサウンドとして甦らせた・・・それがアイアン・メイデンであり、NWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)のムーブメント/バンド群だった。今でもライブの定番曲として演奏され続ける楽曲が収録された1stアルバム『Iron Maiden』の衝撃を越えるデビュー・アルバムを筆者は知らない。
『The Number Of The Beast』 1982 Release
『Somewhere In Time』 1986 Release
Saxon 『Denim&Leather』 1981 Release『Denim&Leather』詳細はこちら
「正統派NWOBHMを聴きたいんだけど?」と問われると、「まずはコレを聴け!」と答えたくなる、そんなバンドがサクソン。当時アイアン・メイデン、デフ・レパードらと四天王と称されたのも懐かしい彼ら。そのサウンドは誇り高き英国の香りをまき散らす男臭さを体現しています。ワイルドでタフでラフな疾走感こそ、NWOBHMのあるべき姿。生涯現役であり続けるその姿は聴く者の涙を誘う気高さすら感じる。"Denim & Leather"をアルバム・タイトルにまでする心意気に脱帽!
『Wheels Of Steel』 1980 Release
『The Power&The Glory』 1983 Release
Megadeth 『Peace Sells...But Who's Buying?』 1986 Release『Peace Sells...But Who's Buying?』詳細はこちら
メタリカを追われたDave Mustaineが一念発起して結成したメガデス。スラッシュ・メタルの美味しいところ〜切れ味鋭いリフ、展開の激しさ〜を完璧なまでに聴かせる彼らは「インテレクチュアル・スラッシュ・メタル」を標榜していたのだった。それは高い技術力に基づく複雑かつテクニカルなサウンド。それによりメタリカと共に、アンダーグラウンドな存在だったスラッシュ・メタルを一気にオーヴァーグラウンドへと浮上させるに足らない成功を収めたのも納得。まさにイノヴェイター!
『Rust In Peace』 1990 Release
『Countdown To Extinction』 1992 Release
Pantera 『Cowboys From Hell』 1990 Release 『Cowboys From Hell』 詳細はこちら
メジャー・デビュー盤『Cowboys From Hell』でヘヴィ・メタル・シーンの構図を塗り代えたパンテラ。Dimebag Darrellが奏でる重圧ギター・リフ。Vinnie Paulの音の壁とも言えるドラム・サウンド。90年代型ヘヴィ・メタル・サウンドは彼らがいたからこそ確立出来たのだろう。グランジ/オルタナの風が吹き荒れてもヘヴィ・メタルに拘り続けた稀有な存在。2004年12月の悲劇によりDimebagの命が奪われた事件は、未だにヘヴィ・メタル・フリークを悲しみの淵に突き落とす。
『Vulgar Display of Power』 1992 Release
『Reinventing the Steel』 2000 Release
Judas Priest 『Sad Wings of Destiny(運命の翼)』 1976 Release 『Sad Wings of Destiny(運命の翼)』
Black Sabbath 『Headless Cross』 1989 Release『Headless Cross』
名作は時代を越えて聴かれ続ける〜その名作の要素がこのアルバムにはあります。“重さ”、“激しさ”、“劇的な構成美”、それらを凝縮した名曲の数々はまさにヘヴィ・メタルが誕生の産声をあげたかのようです。現在でもライブで演奏される「Victim of Changes」や泣きのバラード「Dreamer Deceiver」を聴けば、このアルバムがヘヴィ・メタルの不滅の聖典である事に否定は出来ないはず。
ドラムにCozy Powell(R.I.P.)を迎えて制作されたブラック・サバスの隠れた名盤がコレ。このアルバムでの立役者は当時唯一のオリジナル・メンバーだったTony IommiでもCozyでもなく、Tony Martinその人です。彼のボーカルによって"様式美"は完成したと言っても過言ではない程の歌唱を聴かせてくれます。「Headless Cross」の鬼気迫る完成度は生唾モノの美しさです!
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Dio 『Holy Diver』 1983 Release『Holy Diver』
Manowar 『Battle Hymns』 1982 Release『Battle Hymns』
レインボー時代はRitchie Blackmoreと、ブラック・サバスではTony Iommiとのコンビネーションでハード・ロック/ヘヴィ・メタルの素晴らしさをリスナーに届けてくれていたRonnie James Dio。その彼が自らの名前をバンド名に冠したのがこのディオ。相棒(G)には現デフ・レパードのVivian Campbellを起用し、若々しくも神々しいサウンドを披露。「Stand Up And Shout」が全てを物語る!
彼らのスローガン「Death to False Metal!! (偽りのメタルに死を!)」が全てを表す、アメリカを代表するヘヴィ・メタル・バンド、マノウォー。彼らの発言やヴィジュアル面だけで判断すると「お笑いバンド」かと思えるかも知れませんが、彼らは本気です、真面目です。そんなマノウォーの音楽性はまさに“正統派ヘヴィ・メタル”。そして実はわかりやすいメロディ・ラインが口ずさめたりするのも意外な一面。
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Michael Schenker Group 『Michael Schenker Group』 1980 Release 『Michael Schenker Group』
Queensryche 『Operation: Mindcrime』 1988 Release 『Operation: Mindcrime』
当時('70〜'80年代)、ギター・ヒーロー崇拝の最中に「神」と呼ばれた男、マイケル・シェンカー。彼がUFO脱退後に紆余曲折を経て結成、リリースしたアルバム。邦題は『神話』。彼のドラマティックな生き様が反映されたか如くの叙情的なメロディを奏でるギター・プレイは瞬く間に熱狂的な信者(=ファン)を集めた。その狂信的なプレイは「Into The Arena」にも深く刻まれている。
ジューダス・プリーストのフォロワーと目されていた彼らが進化を遂げ、生み出したコンセプト・アルバム『Operation: Mindcrime』。進化=プログレスしたヘヴィ・メタルがここにはある。ストーリー・アルバムの歌詞の「深さ」は聴く者に情景を想起させながらも、楽曲のクォリティーは曲単位で聴いても際立つ、そんな金字塔をクイーンズライチは打ち立てた。今聴いてもその緊迫感は絶対的。
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JASRAC
JASRAC許諾番号
9005801003Y
30005900580
1003Y30007
JASRAC
JRC許諾番号:X000140A02L
JRC許諾番号:X000140A03L
エルマーク
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