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ジャンル虎の穴/さまざまなジャンルがはびこる洋楽の世界。このジャンルってどんな音楽?「ジャンル虎の穴」は、毎回ひとつのジャンルをセレクトして、そのジャンルの成り立や、代表アーティストからマニアックな裏名盤までを紹介するコーナー。これであなたも音楽通に!
Vol.19 ハード・ロック特集
>>代表アーティスト>>UKハード・ロックおすすめ>>USハード・ロックおすすめ
ハード・ロックの起源はどこにあるのか?一般的には、60年代後半のクリームジミ・ヘンドリックスの出現をその起点とすることが定説となっている。イギリスの音楽のトレンドがサイケデリック・ロックからブルース・ロックへと移り変わって行く過程で、機材の発展とともにギターの音も大音量となり独自のディストーション・サウンドを生む。元ヤードバーズのギタリスト、エリック・クラプトンジェフ・ベック、ジミー・ペイジのなかで、68年に第1期ジェフ・ベック・グループが元祖ハード・ロックといえるサウンドを提示し、ジミー・ペイジが結成したレッド・ツェッペリンのデビュー(69年)でハード・ロックが確立したと言える。

そのレッド・ツェッペリンに刺激を受け、ディープ・パープルが路線変更して70年の『イン・ロック』でハード・ロック化し、ブラック・サバスも70年にデビューする。“ハード・ロック御三家”が揃うわけである。他にも、ユーライア・ヒープ、フリー(後にバッド・カンパニーを生む)や、テン・イヤーズ・アフター、ハンブル・パイ等の活躍で、ハード・ロックは“ロックの王道”となっていく。同時期のグラム・ロック系のロックン・ロールやブギを得意とするバンド、スレイドスウィートモット・ザ・フープルなどもサウンド的にはハード・ロックであり、同じようにキング・クリムゾンやエマーソン・レイク&パーマーといったプログレッシヴ・ロックの中にもハード・ロックの要素は見出せる。勿論、後のヘヴィ・メタルへ直接つながっていく、UFOジューダス・プリーストも重要なグループだ。

一方、アメリカではレッド・ツェッペリンの登場に影響を受けた、グランド・ファンク・レイルロードがアメリカン・ハード・ロックの最初のグループとされる。60年代末にアート・ロック的な展開を見せていたヴァニラ・ファッジなどは逆にディープ・パープルに影響を与え、独自の基盤をもって発展していったデトロイトのMC5ストゥージズは、ハード・ロックを超える破壊衝動で、後のパンク・ロッカー達に根強い支持を得ている。他には、クリームのプロデューサーだったフェリックス・パパラルディがメンバーとなったマウンテンやブルー・オイスター・カルト、アリス・クーパー、西海岸のモントローズなども忘れられないグル−プだ。アメリカン・ハード・ロックはその後、エアロスミスキッス、そしてヴァン・ヘイレンなどの登場でより大きなマーケットを対象とする王道ロックへと姿を変えていく。

ハード・ロックの黄金期といえるのは75、6年くらいまでだが、その様式美はヘヴィ・メタルに受け継がれ、ボストンやカンサス、スティックスといったプログレ・ハード的な産業ロックや、LAメタル・ブームなどに新たなスタイルとして定着した。

(Text/遠藤哲夫)
■代表アーティスト
ディープ・パープル
Deep Purple
70年代のロック少年にとって「スモーク・オン・ザ・ウォーター」と「ハイウェイ・スター」はバイブルであり、通過儀礼のような存在がディープ・パープルだった。イアン・ギランが加入し、アート・ロックからハード・ロックへと路線変更した『イン・ロック』以降が黄金時代で、『マシン・ヘッド』『ライヴ・イン・ジャパン』『紫の炎』などの強力なアルバムを残した。リッチー・ブラックモアの神技のようなギタープレイは衝撃的だった。76年に一旦解散し、メンバーはレインボー、ギラン、ホワイトスネイクで活躍。
Album
1972年 Release
Album
1975年 Release
レインボー
Rainbow
74年の『嵐の使者』を最後にディープ・パープルを脱退したリッチー・ブラックモアが結成したバンド。ボーカルのロニー・ジェイムス・ディオはエルフ出身で、名盤とされる2作目『虹を翔ける覇者』からコージー・パウエルが加入しパワーアップ。中世的な大作主義の傾向から、徐々にアメリカ向けのキャッチーなシングル・ヒットを狙う音楽性へと変化。グラハム・ボネット〜ジョー・リン・ターナーへとボーカリストを替えながら、「オール・ナイト・ロング」「アイ・サレンダー」といったビッグ・ヒットを残した。
Album
1977年 Release
Album
1979年 Release
69年結成。当初はスペース・ロック色が濃いバンドだったが、この3作目『現象』からスコーピオンズにいたマイケル・シェンカーが加入し、一気にハード・ロック度を強める。「ドクター・ドクター」「ロック・ボトム」というライブ定番曲も生まれ、以降『フォース・イット』『ノー・ヘヴィ・ペッティング』、名盤の誉れ高き『新たなる殺意』を発表し、確固たる地位を確立、アイアン・メイデンをはじめとする80年代ヘヴィ・メタル(NWOBHM)へも大きな影響を及ぼすことになる。何度か再結成を繰り返し今も現役で活躍。
Album
1975年 Release
Album
1979年 Release
ストゥージズ
The Stooges
MC5と共にデトロイト・ロックを代表するグループであり、ニューヨーク・パンクの原点としてアンダーグラウンド・ロック界のカリスマ的存在だったイギー・ポップ。ジョン・ケイルのプロデュースによる1作目から、更に暴力的で破壊力に満ちたこの2作目(70年)は、ジャンルを超えたロックの歴史的名盤でもある。後のパンクやオルタナ・バンド、たとえばピストルズ、ダムド、ガンズ&ローゼズ、レッチリなどに大きな影響を与えた。この後の、デヴィッド・ボウイのプロデュースによる『ロウ・パワー』も必聴である。
アリス・クーパー
Alice Cooper
ショック・ロックとも呼ばれアメリカ版グラム・ロックのスターでもあったアリス・クーパー。マリリン・マンソンやロブ・ゾンビなどが大きな影響を受けているが、ピストルズのジョニー・ロットンが、「エイティーン」を聴いて音楽を始めたのも有名な話である。ギロチンまで登場するSMショーもどきのシアトリカルなステージで話題となるが、『キラー』『スクールズ・アウト』『ビリオン・ダラー・ベイビーズ』などはコンセプチュアルな名盤として評価が高い。避けては通れないアメリカン・ハード・ロックの重鎮。
Album
1971年 Release
Album
1977年 Release
グランド・ファンク・レイルロード
Grand Funk Railroad
ガレージ・ロック・バンドからスタートし、アメリカン・ハード・ロックの最初のスターとなったのがグランド・ファンク・レイルロード(GFR)だ。71年、激しい雷雨の中で行われた後楽園球場でのライブは語り草となっている。「ハートブレイカー」やアニマルズをカバーした「孤独の叫び」などが日本でもヒットし、73年のアルバム『アメリカン・バンド』が全米1位に輝き、より幅広い人気バンドへと成長する。「ロコモーション」や「バッド・タイム」でポップ色を強めたが、その骨太で男臭いサウンドは不変だ。
Album
1973年 Release
Album
2006年 Release
■UKハード・ロックおすすめ
Status Quo
1975年 Release
サイケデリック・ポップ・バンドからブギを中心にしたハード・ロックに転身。ツイン・ギターによるリフ攻勢は中毒性を持つ。「Down Down」が全英No.1ヒットに。
おすすめトラック
Down Down  >>試聴
  Little Lady  >>試聴  
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Chicken Shack
1972年 Release
スタン・ウェッブを中心に、サヴォイ・ブラウン等と並んでブリティッシュ・ブルース・ロックを牽引した。この5作目ではメンバーを一新してハードな音を聴かせる。
おすすめトラック
Going Down  >>試聴
  The Loser  >>試聴  
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Ten Years After
1970年 Release
早弾きで有名なアルヴィン・リー率いるブルース・ロック・バンド。後期はアコースティック色も強めるが、中期はオルガンのうねりも強烈なハード・ロックで迫る。
おすすめトラック
50,000 Miles Beneath My Brain  >>試聴
  Working On The Road  >>試聴  
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Thin Lizzy
1976年 Release
71年にデビューしたアイルランドの国民的バンド。R&B色が強いフィル・リノットのソウルフルなボーカルとハードなツイン・ギターが売り。「ヤツらは町へ」収録。
おすすめトラック
Jailbreak  >>試聴
  Emerald  >>試聴  
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Vinegar Joe
2002年 Release
こちらもR&B色が強いブリティッシュ・スワンプ、グループで、ロバート・パーマーが在籍。女性ボーカル、エルキー・ブルックスとのファンキーな絡みも最高。
おすすめトラック
Proud To Be (A Honky Woman)  >>試聴
  Angel  >>試聴  
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Wishbone Ash
1975年 Release
繊細なツイン・リードギターに哀愁が滲む、いかにも英国的なサウンドが特徴だが、初期においてはかなりハード・ロック的展開も聴かせる。永遠の名盤。
おすすめトラック
The King Will Come  >>試聴
  Warrior  >>試聴  
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Hawkwind
2006年 Release
サイキックなスペース・ロックとヘヴィなサウンドがトリップ感を生み出し、カルト的な人気を誇った。本作は絶頂期のライブで、レミーは後にモーターヘッドを結成。
おすすめトラック
Master Of The Universe  >>試聴
  The Psychedelic Warlords  >>試聴  
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Slade
1972年 Release
グラム・ロックを代表するバンドだが、その音のラウドさは誰にも負けない。キャッチーでシンプルなメロディが重戦車のようなリズムに乗って、ド派手に炸裂する。
おすすめトラック
Move Over  >>試聴
  Gudbuy T’Jane  >>試聴  
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The Sensational Alex Harvey Band
2002年 Release
英ロック界の生きる伝説、アレックス・ハーヴェイ率いるエキセントリックなハード・ロック・バンド。演劇的なセンスはロキシーやセイラーにも通じる。
おすすめトラック
The Faith Healer  >>試聴
  Gang Bang  >>試聴  
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■USハード・ロックおすすめ
Blue Cheer
1988年 Release
ザ・フーの「サマータイム・ブルース」は、ブルー・チアーからの影響を受けたもの。当時はダントツにハードな音を出していた西海岸の異端児で、混沌としたサウンドは驚異。
おすすめトラック
Summertime Blues  >>試聴
  Parchment Farm  >>試聴  
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Vanilla Fudge
1967年 Release
ビートルズの「エリナー・リグビー」等を思いっきりテンポを落としてカバー。歪んだオルガンがうねるサイケ・ヘヴィ・バンド。「You Keep Me Hanging On」が大ヒット。
おすすめトラック
You Keep Me Hanging On  >>試聴
  Eleanor Rigby  >>試聴  
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Iron Butterfly
1968年 Release
ハード・ロック黎明期に登場したサイキックなバンドで、呪術的なキーボードとボーカルが延々と続く「イン・ア・ガダ・ダ・ビダ」が大ヒット。アシッド性が高い。
おすすめトラック
Possession  >>試聴
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MC5
1969年 Release
元祖パンクで、デトロイト・ロックの伝説MC5。反体制的な猥雑さが、ハイエナジーな演奏と融合したこのライブは、まさに時代を超えてロックの本質を訴える。
おすすめトラック
Kick Out The Jams  >>試聴
  Ramblin’ Rose  >>試聴  
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Kiss
1975年 Release
今や老若男女の永遠のロック・アイドル、キッス。奇抜なビジュアルと共に人気のピークを迎えようとしていた75年のライブ盤には、燃えたぎる熱気と汗が渦巻く。
おすすめトラック
Rock And Roll All Nite  >>試聴
  Strutter  >>試聴  
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Steppenwolf
1970年 Release
「ワイルドでいこう」が映画『イージー・ライダー』にも使われて有名に。ジョン・ケイのささくれだったボーカルと、ブルージーでワイルドな演奏を熱く味わえるライブ。
おすすめトラック
Born To Be Wild  >>試聴
  Magic Carpet Ride  >>試聴  
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Montrose
1973年 Release
ロニー・モントローズ率いるモントローズの超弩級ハード・ロック。怒涛のような疾走感は昇天するほどカッコいい。サミー・ヘイガーは後にヴァン・ヘイレンへ。
おすすめトラック
Rock The Nation  >>試聴
  Space Station #5  >>試聴  
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Jo Jo Gunne
1972年 Release
元スピリットのジェイ・ファーガソンとマーク・アンデス(後にファイアフォール)が結成した西海岸ハード・ロック・バンド。「Run Run Run」や「Ready Freddy」がヒット。
おすすめトラック
Run Run Run  >>試聴
  99 Days  >>試聴  
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Brownsville Station
1973年 Release
モトリー・クルーのカバーでも知られる「Smokin' In The Boy's Room」を大ヒットさせたデトロイトの古株バンド。バッド・ボーイ流のイキがり方がサマになる。
おすすめトラック
Smokin' In The Boy's Room  >>試聴
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JASRAC
JASRAC許諾番号
9005801003Y
30005900580
1003Y30007
JASRAC
JRC許諾番号:X000140A02L
JRC許諾番号:X000140A03L
エルマーク
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