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ジャンル虎の穴
> Vol.23 ブラジル/ラテン音楽特集
「マツケンサンバ」
ではないが、日本人はサンバ好きだ。浅草サンバカーニバルも今年で第27回目を数えるそうだ。戦前のタンゴの流行などにも見られるように、日本ではラテン音楽やジャズがダンス・ミュージックとして大衆に愛好されていた。ラテン音楽といっても非常に幅広い。社交ダンスでお馴染みのマンボやルンバもラテン音楽なら、メキシコのマリアッチや、南米のフォルクローレもそうだし、勿論サンバやボサノヴァ、カリブ海の音楽もラテン音楽だ。今回は、日本でも特に人気の高いブラジル音楽とサルサなどのプエルトリカン〜キューバ系のラテン音楽をメインに紹介していきたい。
ラテン音楽の起源は、古くはインディオまで遡るが、混血が進みアフロ的要素を音楽に取り入れ、ルンバやマンボ、サンバ、ビギン、チャチャチャ、メレンゲ、カリプソ、クンビアなどが生まれた。その中でもブラジル音楽は、ショーロからサンバが生まれ、サンバの新しい波としてボサ・ノヴァが生まれ、さらにはMPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)へとつながっていく。そのMPBの代表的アーティストが、
カエターノ・ヴェローゾ
や
ジルベルト・ジル
、
ミルトン・ナシメント
などである。ボサ・ノヴァの創始者でもあり世界的な人気アーティストとなったのが
ジョアン・ジルベルト
や
アントニオ・カルロス・ジョビン
、ポピュラー界で広い人気を得た
セルジオ・メンデス
などだ。
一方、キューバ系ラテン音楽は、プエルトリコ移民を通じてニューヨーク・ラテンであるサルサを生む。70年代初頭からファニア・オールスターズ等が活躍して隆盛を迎えるが、90年代にはグロリア・エステファンなどのポップ・アーティストが人気を集めるようになる。その流れは、現在もR&Bと融合しながらジェニファー・ロペスやシャキーラ、
タリア
、
フアネス
、リッキー・マーティンさらにはアイドル系の
RBD
などにつながっている。
レゲエやスカもラテン音楽といえるが、スペインも
エンリケ・イグレシアス
や最近では
ダビッド・ビスバル
などを輩出し世界的な人気を博している。そして日本でも、ボサ・ノヴァの
小野リサ
をはじめとして、ザ・ブームの
宮沢和史
やジャズ・シンガーである
akiko
などが、本場のミュージシャンと共演し、クオリティの高いブラジル音楽を作りあげているのも注目である。
(Text/遠藤哲夫)
セルジオ・メンデス
Sergio Mende
『Look Around』
Tristeza (Goodbye Sadness)
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The Frog
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Batucada
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ブラジル音楽の巨匠といえばこの人。66年にブラジル'66を結成し、アメリカ・ポピュラー音楽を積極的に取り入れて幅広い人気を掴んだ。「マシュ・ケ・ナダ」の大ヒットの後、この3作目からはオーケストラを導入し新たなスタイルへと挑戦している。マルコス・ヴァーリの「Batucada」やジルベルト・ジルの「Roda」なども取り上げている。
Album
『Sergio Mendes & The New Brazil 77』
1977年 Release
Album
『タイムレス』
2006年 Release
カエターノ・ヴェローゾ
Caetano Veloso
『Livro』
Os Passistas
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Minha Voz, Minha Vida
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Onde O Rio E Mais Baiano
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現在のブラジル音楽のカリスマでり、「ブラジルの知性」とも呼ばれる。67年のガル・コスタとのデュエット・アルバム『ドミンゴ(日曜日)』でデビューし、後にトロピカリズモ運動の先導者として激動の時期を送る。現在までに40枚以上のアルバムを発表しているが、アート・リンゼイとの『Estrangeiro』以降、更に深い芸術性へと到達している。
Album
『Ce』
2007年 Release
Album
『Estrangeiro』
1989年 Release
ミルトン・ナシメント
Milton Nascimento
『Milton』
Raca (Race)
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Clove and Cinnamon
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One Coin (Tostao)
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国境やジャンルを越えて、多くのミュージシャンに影響を与えてきたミルトンは“ブラジルの声”として世界的な評価を得ている。W・ショーターの『ネイティヴ・ダンサー』への参加で名声を確立、幅広い人気を掴んだA&Mレーベル時代へとつながっていく。本作はアメリカ録音でハービー・ハンコックなどが参加。どこまでも伸びる声はまさに至宝。
Album
『Courage』
1968年 Release
Album
『Clube Da Esquina 1』
1972年 Release
RBD(アールビーディー)
『Rebels』
Tu Amor
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This Is Love
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Carino Mio
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メキシコにはメヌード(あのリッキー・マーティンを輩出)以来のアイドル・グループの歴史がある。このRBDは、メキシコのTVドラマ「レベルテ」に出演し、今や社会現象にもなっている超人気グループ。2005年にアルバム・デビューし、ヒット曲の英語バージョンやダイアン・ウォーレン作の「Tu Amor」などを加えた世界デビュー盤となるのが本作。
Album
『Celestial』
2006年 Release
Album
『Tu Amor (Chico Latino Club Mix)』
2007年 Release
ドリヴァル・カイミ
Dorival Caymmi
『Eu Sou O Samba』
2005年 Release
バイーアの象徴にして、ブラジル音楽の巨人であり、おそらく現役最高齢ミュージシャン(93歳)。本作は、超名曲「Saudade Da Bahia」のオリジナルも収録したベスト盤。
Saudade Da Bahia
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Maracangalha
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ジョルジ・ベンジョール
『フットボール&サンバ・ベスト!』
2006年 Release
「マシュ・ケ・ナダ」の作者であり、サンバに初めてエレキ・サウンドを持ち込んだ男。リオの名門サッカーチーム“フラメンゴ”に捧げた「Pais Tropical」も収録。
Mas Que Nada
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Taj Mahal
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ジルベルト・ジル
Gilberto Gil
『Um Banda Um』
1982年 Release
カエターノと並んで60年代からMPBを牽引してきた最重要アーティスト。レゲエやアフロ・ビートを取り入れたルーツ色濃いサウンドの中にも、独自の軽やかさがある。
Deixar Voce
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Nossa
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イヴァン・リンス
Ivan Lins
『Somos Todos Iguais Nesta Noite』
1977年 Release
MPBきってのメロディ・メイカーといわれ、クインシー・ジョーンズの紹介で欧米でも高い評価を得ている。洗練された高度な音楽性が持ち味で、本作はEMI時代の最高傑作。
Quadras De Rodas〜
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Velho Sermao
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マルコス・ヴァーリ
Marcos Valle
『Mustang Cor De Sangue Ou Cor De Mel』
1969年 Release
名曲「サマー・サンバ」の作者であり、そのヒップな感性で70年代以降もメロウ&ファンクな作品を作り続ける。本作はジャケそのままに晴れた日のドライブで聴きたい。
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Samba De Verao 2
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シコ・ブアルキ
Chico Buarque
『O Sambista』
2001年 Release
日本では同世代のカエターノ程の知名度はないが、MPBを代表する詩人であり、名ソングライター。本作は「Samba De Orly」や「Vai Passar」など名曲がずらりのベスト盤。
Samba De Orly
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Apesar De Voce
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akiko
『Vida』
2007年 Release
ジャイヴなどもカバーするジャズ・ボーカリストakikoが、本場ブラジルでマルコス・スザーノやモレーノ等をバックに作り上げたパステル・カラーのブラジル音楽。最高!
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ブリージング・ライフ
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chie
『SABIA』
2004年 Release
ジャパニーズ・カントーラchieのデビュー・アルバム。鬼才セルソ・フォンセカの全面プロデュースで選曲も面白い。ミルトンの名曲「トラヴェシーア」もしっとり。
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トラヴェシーア
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マリーザ・モンチ
Marisa Monte
『Mais』
1991年 Release
MPB新世代のミューズとして、抜群の歌唱力と美貌を誇るマリーザ・モンチ。アート・リンゼイと共同プロデュースしたこの2作目と3作目はどちらも名作で、いかにも現代的。
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