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【ジャンル虎の穴】ボサノヴァ特集Vol.2 ブラジル/ボサノヴァ・キャンペーン

ユニバーサルが誇る歴史的名盤をプライスダウン! 通常価格 アルバム\1500→\1050に! キャンペーン期間3/12-5/30

2006年の7月に「ボサノヴァ特集」をやっているので、今回は「ボサノヴァ特集Vol.2」である。今年2008年は、1958年にブラジルのリオ・デ・ジャネイロの中流階級のサロンで「Chega de Saudade(想いあふれて)」という、最初のボサノヴァ楽曲が生まれてから50周年にあたる。その“ボサノヴァ生誕50周年”を記念して、ブラジル音楽やボサノヴァにもっと親しんでもらいたいということもあり、期間限定のプライスダウンのキャンペーンも行っているのでよろしく。

ブラジル音楽は、ヨーロッパとアフリカの文化の混合から生まれているが、バトゥーキやショーロといった音楽からサンバが生まれ、カーニバル以外にも歌われる歌謡曲であるサンバ・カンソーンが生まれた。そして、新感覚のサンバ・カンソーン作曲家だったアントニオ・カルロス・ジョビンと詩人ヴィニシウス・ジ・モラエスが作った曲を、クールな感覚のギター伴奏で歌いあげたのがジョアン・ジルベルトだった。都会的なセンスをもったボサノヴァは、あっという間に世界へと広がっていった。

その世界的ブームの一翼を担ったのがセルジオ・メンデススタン・ゲッツである。最初のボサノヴァ・ブームは60年代後半になると下火になってしまうが、ポスト・ボサノヴァとして生まれたのが、ビートルズからのロックの洗礼を受けたトロピカリズモ運動であり、カエターノ・ヴェローゾをはじめとする若き才能が世に出て、後にMPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)の推進役となっていく。このボサノヴァ〜MPBの時代に、シルヴィア・テリスをはじめ、エリス・レジーナガル・コスタナラ・レオンなどの今も絶大な人気を誇る女性シンガーたちがデビューし、一層ブラジル音楽を華やかにした。

現在においても、カエターノ人気は相変わらずだが、ミルトン・ナシメントマルコス・ヴァーリなども幅広い人気を集めているし、アフロ・ブラジリアン・ミュージックを世界の音楽とミクスチャーさせていくカルリーニョス・ブラウン等の動向にも注目が集まる。 日本でもカフェ・ミュージックとして定番化された感のあるボサノヴァだが、ひとりひとりのアーティストを掘り下げて聴いてみると、また新たな発見もあるはず。この機会にボサノヴァの歴史的名盤にじっくり付き合ってみるのも、素敵な時間の過ごしかただと思いませんか?
(Text/遠藤哲夫)

■ボサノヴァ〜MPB重要アーティスト

カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ
『Domingo』

1967年 Release

バイーア州出身のカエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジルの二人を中心に始まったトロピカリズモ運動勃興のなか、ボサノヴァ・ブームの終焉を告げるように発表された『ドミンゴ』。カエターノもガル・コスタもソロ作を出す前の録音であり、ロック・ビートをもったトロピカリアでもなく、ジョアン・ジルベルトに通じるボサノヴァでありながら、もっと広がりのある音楽を作り上げた。“日曜日”と題された本作のなんともいえない、物憂げな感じ。曇り空のダウナーな感じだけど、どこか安らぎと切なさが同居する不思議な時間。独特の美意識に溢れたアルバムだ。

カエターノ・ヴェローゾ、ガル・コスタ、ジルベルト・ジル、マリア・ベターニア
『Doces Barbaros 1』

1976年 Release

カエターノ・ヴェローゾ、ガル・コスタ、ジルベルト・ジル
『Temporada De Verao』

1974年 Release

 

エリス・レジーナがボサノヴァとMPBの架け橋になったブラジルの歌姫だとすれば、ガル・コスタはまさしくMPBの女王だ。同郷のカエターノ、ジルベルト・ジル、マリア・ベターニアと共に、トロピカリズモを経てMPBの先鋭として活躍、70年代前半のジルベルト・ジルのプロデュースによる『インディア』、カエターノがプロデュースの『カンタール』は必聴である。プログレッシヴと言っていいほどの刺激的なアレンジ、演奏が聴ける。79年の『ガル・トロピカル』のヒットで海外へと進出、アート・リンゼイによる『チェシャ猫の微笑』で幅広いファンを開拓した。その美しい声と果敢なチャレンジ精神は、今もブラジル音楽の新たな地平を切り開いている。

ALBUM
『インディア』

1973年 Release

ALBUM
『Gal Costa (Nao Identificado)』

1969年 Release

 

1945年生まれ。16歳でレコード・デビューし、65年に発表した「Arrastao(アハスタゥン)」のヒットで全国的にその名が知れ渡る。苛烈な性格と繊細な表現力、天才肌シンガーとしてエドゥ・ロボやジルベルト・ジル、ミルトン・ナシメント、イヴァン・リンスなどをいち早く世に紹介した。名盤『イン・ロンドン』と並んで人気なのが初期の『コモ・エ・ポルケ』や『エン・プレーノ・ヴァラオン』で、弾けるような歌声と共にジャケットもチャーミングで魅力的だ。74年のジョビンとの共演盤『エリス&トム』や79年の『或る女』も円熟味を帯びた名作として名高い。波乱の人生を送り、コカイン中毒により36歳の若さで亡くなった。

ALBUM
『エリス・エスペシアル』

1968年 Release

 

ジャズ・ピアニストとして活動をはじめ、62年にはボサ・リオ・セクステットを編成し、米カーネギー・ホールでの歴史的ボサノヴァ・イベントに参加。その後、ワンダ・サーをボーカルにした傑作アルバムもあるが、何といっても「マシュ・ケ・ナダ」のヒットで世界中にボサノヴァを広めていくブラジル'66で偉大な足跡を残す。ボサノヴァのセルメン流カバーだけでなく、ビートルズ・ナンバー、バカラック・ナンバーなどをまじえ、ソフト・ロック風ポップ・ボサを完成させていく60年代後半のきらめきは凄いものがある。21世紀に入った現在も、ヒップホップを取り入れて第一線で活躍している姿は、まさしくブラジル音楽の巨人である。

ALBUM
『Look Around』

1968年 Release

ALBUM
『Ye-Me-Le』

1970年 Release

 

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■ブラジル/ボサノヴァおすすめアーティスト

 

[ジャケット画像]

ナラ・レオン
『Meus Sonhos Dourados(あこがれ)』

1987年 Release

 

ボサノヴァは、ナラ・レオンの自宅(サロン)に集まっていた青年ミュージシャンから生まれた。60年代はプロテスト・ソング中心に歌っており、初のボサノヴァ・アルバムとなったのが71年の『美しきボサノヴァのミューズ』だった。本作は、89年の遺作の一つ前の録音で、アメリカのスタンダード曲のカバー集となった。

 

[ジャケット画像]

シルヴィア・テリス
『アモール・エン・HI-FI』

1960年 Release

 

ジョビンが彼女に捧げたという「ジンジ」が有名だが、57年のデビュー・アルバムから斬新なサウンドで注目を集め、60年の本作でボサノヴァ女性シンガーの第一人者としての地位を固めた。最初の恋人ジョアン・ジルベルトにも影響を与えたといわれ、恋多きヒロインは、美人薄命の伝えのとおり32歳で生涯を閉じ、伝説となった。

 

[ジャケット画像]

カルロス・リラ
『Bossa Nova』

1959年 Release

 

ボサノヴァを中流階級の音楽と定義付けたカルロス・リラ。ジョビンやジョアンと並ぶ巨匠として現在も第一線で活躍している。美しく叙情的なメロディが溢れ出る本作はリラのデビュー作であり、後に詩人ヴィニシウス・ジ・モライスとのコンビで多くの名曲を残す。ジョイスやクレモンティーヌ等と共に来日公演もしている。

 
 
 

[ジャケット画像]

アントニオ・カルロス・ジョビン
『The Composer Of“Desafinado”Plays』

1963年 Release

 

昨年(2007年)はジョビン生誕80周年だったが、ジョアン・ジルベルトと並ぶ“ボサノヴァの父”として、「イパネマの娘」「おいしい水」「ワン・ノート・サンバ」「フェリシダーヂ」など、今やスタンダードとして世界中で親しまれている。本作は自作曲のインスト集。CTIでのイージーリスニング・ジャズも人気が高い。

 

[ジャケット画像]

ルイス・ボンファ
『Plays and Sings Bossa Nova』

1962年 Release

 

ボサノヴァ以前から、そのギタリストとしての腕は認められていたが、59年の映画『黒いオルフェ』のテーマ曲である「カーニバルの朝」のヒットで一気に有名になる。アメリカに渡り、スタン・ゲッツと録音した『JAZZ SAMBA ENCORE!』や本作などで更に成功を収めた。バーデン・パウエルはまた違った素朴で柔らかい音が魅力。

 

[ジャケット画像]

スタン・ゲッツ/ジョアン・ジルベルト
『Getz/Gilberto』

1963年 Release

 

ジョアン・ジルベルトとアントニオ・カルロス・ジョビンを迎えてのスタン・ゲッツ畢生の名盤。へたウマ(?)のアストラッド・ジルベルトが歌った「イパネマの娘」の世界的ヒットでも知られるが、シングル・テイクはジョアンの歌抜きだった…。クリード・テイラーによる商業手腕も発揮され、時代を創った作品であることは確か。

 
 
 

[ジャケット画像]

アストラッド・ジルベルト
『Look To The Rainbow』

1965年 Release

 

「イパネマの娘」のヒット(グラミーも受賞)で一躍スターとなったアストラッド。決して歌は上手くはないが、耳をくすぐるようなウィスパー・ボイスのどこか切なげな感じは、世の男性をイチコロにした。ヴァーヴ時代はクラウス・オガーマンやドン・セベスキーなどの名アレンジャーと共に洗練されたボサノヴァを作り上げた。

 

[ジャケット画像]

ジョアン・ジルベルト
『Brasil(海の奇跡)』

1981年 Release

 

ボサノヴァの創始者であるジョアン・ジルベルト。59年にアントニオ・カルロス・ジョビンの元で制作された『ジョアン・ジルベルトの伝説』をはじめ、『Amorosso(イマージュの部屋)』、『Brasil(海の奇跡)』、『ジョアン』と各年代で歴史的名作を残す。2003年来日時の『ジョアン・ジルベルト・イン・トーキョー』も是非。

 

[ジャケット画像]

ミルトン・ナシメント
『Ao Vivo』

1983年 Release

 

リオやバイーアと並んで音楽が盛んなミナス・ジェライス。浮遊感覚をもったサウンドが特徴のミルトンも『ミナス』(75年)というアルバムを故郷に捧げている。ジャズと接近しウェイン・ショーターとの共演でも知られるが、本作は、ガル・コスタがゲスト参加しているライブ盤で、名盤『出会いと別れ』の一つ前の作品。

 
 
 

[ジャケット画像]

バーデン・パウエル
『イメージズ・オン・ギター』

1972年 Release

 

ブラジルのギター奏者の中で最も大きな影響力を持つバーデン・パウエル。「ビリンバウ」「オサーニャの歌」「宇宙飛行士」などの有名曲をヴィニシウス・ヂ・モライスと共作、ブラジルの伝統性とアフロ・サウンドを融合したスタイルを確立した。本作はMPSにおける最高傑作ともいわれ、4曲でスキャット・ボーカルが入る。

 

[ジャケット画像]

ワルター・ワンダレイ
『バトゥカーダ』

1967年 Release

 

何といっても「サマー・サンバ」の大ヒットで有名なオルガン奏者。おしゃれでソフトなジャズ・ボッサは、カフェのBGMなどにぴったり。この『バトゥカーダ』は、マルコス・ヴァーリのタイトル曲をはじめ、「波」「小舟(O Barquinho)」といった名曲でウキウキ気分。アストラッド・ジルベルトと共同名義のアルバムも人気。

 

[ジャケット画像]

ゲイリー・マクファーランド
『ソフト・サンバ』

1964年 Release

 

ジャズのヴァイブ奏者/アレンジャーとして有名なゲイリー・マクファーランドが、ボサノヴァ・アレンジでビートルズ・ナンバーや映画音楽をお洒落に聴かせる人気盤。ラウンジ・チックなサウンドを作らせたらは天才的なこの人、ビートルズの曲でもセルメンのアプローチとは違う楽しみ方ができる。71年に38歳の若さで亡くなった。

 
 
 

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