「♪アンダ〜〜〜イ」の名フレーズで知られる「オールウェイズ・ラヴ・ユー(I Will Always Love You)」は、究極のラブ・ソングとして結婚式の定番曲となっているようだが、「一緒にいたらあなたの邪魔になるだけ、だから私はほろ苦い思い出だけを抱いて別々の道を歩いていく」という内容なので、結婚式にはふさわしくないと思える・・・。でも、「別れてもあなたのことを思っているし、あなたが愛に恵まれることを祈っている」という気持ち、「いつもあなたを愛するでしょう」と繰り返される熱唱は、やはり究極のラブ・ソングと呼ぶにふさわしい。
85年のデビュー・アルバム『そよ風の贈りもの(Whitney Houston)』から、「すべてをあなたに」「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」「恋は手さぐり」の3曲が全米1位となり、爆発的な勢いでスーパースターの座へと登りつめたホイットニー。続く87年の『ホイットニーU(Whitney)』からは、「すてきなSomebody」「恋のアドバイス」「やさしくエモーション」「ブロークン・ハーツ」の4曲が全米1位、なんと連続7曲のNo.1ヒットを放った(ビートルズ、ビー・ジーズを抜いた新記録)。2年連続でグラミー賞の最優秀POP女性ボーカルも受賞し、業界内では“ホイットニー・シンドローム”とでもいうべき現象を巻き起こした。そして3作目となる90年の『アイム・ユア・ベイビー・トゥナイト』からは、タイトル曲の「アイム・ユア・ベイビー・トゥナイト」「この愛にかけて(All The Man That I Need)」が全米1位となる。さらには、サントラ盤『ボディガード』には6曲のホイットニーの新曲が収録され「オールウェイズ・ラヴ・ユー」がメガ・ヒット。とにかく、『ボディガード』も含めると、デビュー後7年の間に10曲ものNo.1ヒットを送り出したことになる。
前作から4年ぶりとなる通算5作目。ボビー・ブラウンがらみの「Whatchulookinat」や「My Love」、アイズレー・ブラザースのバラードをサンプリングした「One Of These Days」など話題曲は多いが、あくまで中心はホイットニーのボーカル。デビー・ブーンのカバー「You Light Up My Life」が沁みる。
前年に出た『グレイテスト・ヒッツ』と曲はかなりダブるとはいえ、ラブ・バラードばかりを集めたコンピは魅力的だ。デビュー・シングルとなった「You Give Good Love(そよ風の贈りもの)」や「Miracle」、『ため息をつかせて』収録の「Why Does It Hurt So Bad」などが捨てがたい名曲。
マライア・キャリーとデュエットした「When You Believe」が話題となったが、ベイビーフェイスやデヴィッド・フォスターなど多彩なプロデューサーを迎え、正統派バラードの「You'll Never Stand Alone」から、ケリー・プライス&フェイス・エヴァンス参加の「Heartbreak Hotel」まで重量感のあるアルバムに。
ホイットニー3本目の主演映画『天使の贈り物』のサントラ盤。シングルとなった「I Believe In You And Me」は全米4位のヒットに。クリスマス・ムービーなので、得意のゴスペルチックなナンバーが並び、もう一つのクリスマス・アルバムといった趣もある。「You Were Loved」は感動的だ。
ホイットニーと同じくアリシアもレコード業界のカリスマプロデューサー、クライヴ・デイヴィスに見出されたシンガーの1人。聴くものを惹きつける彼女の力強いボーカルは、人々に勇気を与え、心を動かし、愛の大切さを教えてくれる。新作『As I Am』では、ソウル、R&Bとしてではなくアリシア・サウンドとして、その才能を完璧に表現している。