93〜94年の再結成ライブ・ツアーを収録したもので、最新作『エヴリシング・マスト・ゴー』(03年)がライブ形式の一発録りに近いものだったことを考えると、その伏線として再認識したくなるが、オリジナルを聴き馴染んだ耳には違和感があるかも。スタジオでパズルのように組み合わせた、針の穴を通すようなプレイの再現は難しい。しかし、ライブならではの自由度の高い演奏に開放感を感じるのも事実。初期の曲である「Bodhisattva(菩薩)」や「Reelin' In The Years」が聴けるのも嬉しい。
ウォルター・ベッカーのプロデュースによる11年振りのソロ。緻密な音作りは、実質スティーリー・ダンの作品として『トゥ・アゲンスト・ザ・ネイチャー』との共通性も見出せる。ソウルっぽい曲が続く前半や、名曲の誉れ高き・
uSnowbound」、ゆったりと黄昏れていくような「On the Dunes」など聴きどころも多い。「Florida Room」は奥様リビー・タイタスとの共作。このアルバムのプロモーションが事実上のスティ−リー・ダン再結成につながったのは喜ばしい。
スティーリー・ダンを脱退したマイケル・マクドナルドとジェフ・バクスター(前作『スタンピード』から)が加入したことで、洗練された都会的なサウンドに変化。「チャイナ・グローヴ」とかが好きな人には評価が分かれるが、このアルバムでの16ビート系ノリは素晴らしい!1曲目の「Wheels Of Fortune」から5曲目の「Rio」までは息もつかせぬ名曲揃い。B面(アナログ盤)にいくと「It Keeps You Runnin'」が待っているし。このブルー・アイド・ソウル具合はあの『Minute By Minute』を上回る。
No.1ヒットとなった「What A Fool Believes」を含む、グラミー賞4部門を獲得したドゥービー後期の最高傑作。マクドナルドとケニー・ロギンスの共作になる「What A〜」は確かに名曲(キャプテン&テニールに似ているが)で、マクドナルド色が全面に出たアルバムであり、スティーリー・ダンの『エイジャ』と並びAOR/フュージョン・ブームを代表する作品といえる。無理やりブルーグラスの「Steamer Lane Breakdown」を入れるあたりにパット・シモンズの意地を感じる。