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洋楽TOP > アーティストインデックス > アーティスト特集 > スティーリー・ダン
苦味ばしった大人のロック!究極のAORユニット、スティーリー・ダン。その劇的な復活を追う。 Featured Artist スティーリー・ダン
Selected Discography Donald Fagen Solo 関連アルバム
摩訶不思議なコード進行とシニカルな歌詞。ジャズやR&Bをベースにしたサウンドは洗練されてクールだが、どこか歪んで無国籍的なイメージがある。70年代後半から80年代のAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)やフュージョン・ブームの中で、圧倒的な存在感を放ったスティーリー・ダン。長い間、解散状態にあった彼等がライブでの再結成を経て、新作を出したのが2000年だった。
ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーのソングライター・チームが、ゲイリー・カッツというプロデューサーと出会い72年に結成したのがスティーリー・ダン。デビュー・アルバム『キャント・バイ・ア・スリル』は、ジェフ・バクスターを始め6人組としてスタート。「ドゥ・イット・アゲイン」(全米6位)、「リーリング・イン・ジ・イヤー」(全米11位)というヒットを放ち一躍注目を浴びた。アルバムを重ねるごとにメンバーを減らし、4枚目『嘘つきケイティ』からは実質、フェイゲン=ベッカー・コンビのユニットとして機能していく。マイケル・マクドナルド(後にドゥービー・ブラザーズ)が一時的にメンバーだったのもこの頃。
その後、彼等は一流スタジオ・ミュージシャンを総動員して、演奏テクニックの粋を曲にあてはめていく方法論で、『幻想の摩天楼』『彩(エイジャ)』『ガウチョ』といった完璧なアルバムを発表する。特に『彩(エイジャ)』は全米3位となり、山口小夜子がモデルのジャケットと相俟って、日本でも人気が高い不朽の名作である。ラリー・カールトンやスティーヴ・ガッド、チャック・レイニーといった凄腕のミュージシャンが自分の作品以上のプレイを披露し、当時ブームとなっていたフュージョン界にも戦慄が走った。
緻密な音空間がそのまま美学にまで高められた彼等の音楽。これ以上の作品は望めないと自覚したのか82年に活動停止してしまうフェイゲン=ベッカー・コンビだが、フェイゲンのソロ『ナイトフライ』がヒットし、20年振りとなるオリジナル・アルバムを2000年にリリースした。まだまだ時代の先端にいる恐るべき存在だ。その、まさに劇的だった再結成後の歩みを追ってみる。(Text/遠藤哲夫)
Selected Discography
『Alive in America』
『Alive in America』1995年Release
93〜94年の再結成ライブ・ツアーを収録したもので、最新作『エヴリシング・マスト・ゴー』(03年)がライブ形式の一発録りに近いものだったことを考えると、その伏線として再認識したくなるが、オリジナルを聴き馴染んだ耳には違和感があるかも。スタジオでパズルのように組み合わせた、針の穴を通すようなプレイの再現は難しい。しかし、ライブならではの自由度の高い演奏に開放感を感じるのも事実。初期の曲である「Bodhisattva(菩薩)」や「Reelin' In The Years」が聴けるのも嬉しい。
おすすめトラック
01.Babylon Sisters
02.Peg
03.Kid Charlemagne
04.Sign In Stranger
05.Aja
『Two Against Nature』
『Two Against Nature』2000年Release
何と『ガウチョ』以来、20年振りとなるオリジナル・アルバム。その延長線上にあるとはいえ、フェイゲンのボーカルとリズム・アレンジが薄く感じられるのは仕方ないか。ベッカーのギターは結構いけるが…。『エイジャ』『ガウチョ』に聴かれたようなキャッチーな曲が少ないのが寂しいが、グラミー賞の「アルバム・オブ・ジ・イヤー」に輝いたことからも、待ち望まれていた作品といえる。凝ったアレンジの「Nagative Girl」やファンキーな「Gaslighting Abbie」などは絶対気に入るはず。
おすすめトラック
01.Gaslighting Abbie
02.What A Shame About Me
03.Negative Girl
04.Cousin Dupree
05.Two Against Nature
Links
スティーリー・ダンオフィシャルサイト アーティスト詳細ページ
Solo Album
『Night Fly』
Solo Album Donald Fagen『Night Fly』1982
80年の『ガウチョ』から2年、フェイゲンのソロはジャケット写真のように50年代の雰囲気を醸しだす。唯一のカバーがドリフターズの「Ruby Baby」だったり、ラテンやスウィングをうまく取り入れた曲も含め、洒落ていると同時に人肌感のある郷愁を感じさせる。その懐かしさは、やはりゲイリー・カッツがプロデュースしているだけにスティーリー・ダンと直結するのだが、「IGY」「Night Fly」のヒットはそんなことお構いなしに、本作を流行に敏感なAORファンのマスト・アイテムとしたのだった。
おすすめトラック
I.G.Y.
Ruby Baby
New Frontier
『Kamakiriad』
Solo Album Donald Fagen『Kamakiriad』1993
ウォルター・ベッカーのプロデュースによる11年振りのソロ。緻密な音作りは、実質スティーリー・ダンの作品として『トゥ・アゲンスト・ザ・ネイチャー』との共通性も見出せる。ソウルっぽい曲が続く前半や、名曲の誉れ高き・ uSnowbound」、ゆったりと黄昏れていくような「On the Dunes」など聴きどころも多い。「Florida Room」は奥様リビー・タイタスとの共作。このアルバムのプロモーションが事実上のスティ−リー・ダン再結成につながったのは喜ばしい。
おすすめトラック
Trans-Island Skyway
Snowbound
Florida Room
Donald Fagenについてはこちら
関連グループ
『Takin' It To The Street』
Album Doobie Brothers『Takin' It To The Street』1976
スティーリー・ダンを脱退したマイケル・マクドナルドとジェフ・バクスター(前作『スタンピード』から)が加入したことで、洗練された都会的なサウンドに変化。「チャイナ・グローヴ」とかが好きな人には評価が分かれるが、このアルバムでの16ビート系ノリは素晴らしい!1曲目の「Wheels Of Fortune」から5曲目の「Rio」までは息もつかせぬ名曲揃い。B面(アナログ盤)にいくと「It Keeps You Runnin'」が待っているし。このブルー・アイド・ソウル具合はあの『Minute By Minute』を上回る。
おすすめトラック
Wheels Of Fortune
Takin’ It To The Streets
It Keeps You Runnin’
Solo Album Doobie Brothers『Minute By Minute』1978
No.1ヒットとなった「What A Fool Believes」を含む、グラミー賞4部門を獲得したドゥービー後期の最高傑作。マクドナルドとケニー・ロギンスの共作になる「What A〜」は確かに名曲(キャプテン&テニールに似ているが)で、マクドナルド色が全面に出たアルバムであり、スティーリー・ダンの『エイジャ』と並びAOR/フュージョン・ブームを代表する作品といえる。無理やりブルーグラスの「Steamer Lane Breakdown」を入れるあたりにパット・シモンズの意地を感じる。
おすすめトラック
Here To Love You
Dependin’ On You
Open Your Eyes
Doobie Brothersについてはこちら




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