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洋楽TOP > アーティストインデックス > アーティスト特集 > ニール・ヤング
大草原をかける風が教えてくれるもの。ロック史上、永遠の名盤とされる『ハーヴェスト』から30年あまり。『ハーヴェスト』3部作の完結編となる『プレーリー・ウィンド』が登場!
Featured Artist:Neil Young ニール・ヤング
Selected Discography
関連アルバム
Album『Prairie Wind』2005/10/26 Release
										アルバム \1,500(税込)
トラック 各\150(税込)
01. The Painter  >>試聴
  02. No Wonder  >>試聴  
  03. Fallin' Off The Face Of The Earth  >>試聴  
  04. Far From Home  >>試聴  
  05. It's A Dream  >>試聴  
  06. Prairie Wind  >>試聴  
  07. Here For You  >>試聴  
  08. This Old Guitar  >>試聴  
  09. He Was The King  >>試聴  
  10. When God Made Me  >>試聴  
『プレーリー・ウィンド』は、ニール流のゴスペル・アルバムでもある。最後の収録曲「ホエン・ゴッド・メイド・ミー」が、もろにゴスペルということもあるし、録音に使用されたマスター・リンクというスタジオも元は教会で、ナッシュビル自体が、白人霊歌(セイクレッド・ソングス)の本拠地でもある。「ノー・ワンダー」でもゴスペルっぽいコーラスが聴けるし、今年の6月に亡くなったニールの父親の思い出を歌った「ファー・フロム・ホーム」や「プレーリー・ウィンド」は、思いのほか南部っぽい泥臭い音になっているが、大草原をモチーフに父親への祈りを込めている。エルヴィス・プレスリーのことである「ヒー・ワズ・ザ・キング」や、ハンク・ウィリアムスが使っていて、今はニールの手元にあるギターを歌った「ジス・オールド・ギター」も、そういえば神に捧げるような歌ではある。
Foever Young
詳細はこちら
リンク
ニール・ヤング・オフィシャルサイト(レーベル)
アーティスト特集:ニール・ヤングol.1
アーティスト詳細ページ

「すべての夢を追いかけていたら
  道に迷ってしまうかもしれないよ」

この言葉を、かつて“黄金の心(Heart Of Gold)”を探し求め、終わりのない夢の中を彷徨い続けていた男の諦観とみるか、または悟りと取るかは難しい。ニール・ヤングも60歳を越えて、老年期にさしかかろうとしている自分を客観視できるようになったということか?

上の言葉は、ニールの新作『プレーリー・ウィンド』の冒頭の曲「ザ・ペインター」に出てくる歌詞だが、この歌詞の前には、“僕の後ろには長い道 前にも長い道”とあることから、決して前に進むのを止めたわけではないと思う。しかし、余計な詮索かもしれないが、ニールはこのアルバムにとりかかる直前に脳に動脈瘤が見つかり、録音中にも診察を受けながら作品を完成させ、その後に手術を受けた。この影響が、今回の作品にも影を落としているというか、どことなく昔を振り返る、郷愁が深く漂う作品になっている気がする。一時は合併症をともなって意識を失うところまで行ったらしいが、現在は本作のプレミア・ライブ(映画化される予定)も行い、無事に活動を続けている。

その8月18日、19日の2日間に渡り、ナッシュビルのライマン・オーディトリアム(カントリーのメッカとして知られる)で行われたコンサートは、一部は『プレーリー・ウィンド』をアルバムの曲順のまま再現し、2部は過去のヒット曲をプレイするという、2年前の『グリーンデイル』と同じような構成。ただ、2部で演奏されたのは、エレクトリック・セットではなく、アコースティック主体のフォーク/カントリー色の強いもの。あの『ハーヴェスト』から「孤独の旅路」「老人」「ダメージ・ダン」が歌われたそうだ。


『ハーヴェスト』   『ハーヴェスト・ムーン』

今回の『プレーリー・ウィンド』は、72年のニールの代表作(全米1位)である『ハーヴェスト』、それから20年後の同窓会のような『ハーヴェスト・ムーン』(92年)に続く、“ハーヴェスト3部作”の最後を飾るアルバムである。3部作ということを抜きにしても、この3枚には共通する情感や風景を感じる。広大な自然や夢について歌われ、ドラマティックであると同時に、どこか寂寥感というか、孤独感を滲ませる『ハーヴェスト』の世界。円熟した表現力で現実批判を交えながらも、寓話のような叙情の世界を聴かせた『ハーヴェスト・ムーン』。そして、大草原を吹き抜ける風に乗って、アメリカを俯瞰するようなルーツ回帰のサウンドを響かせる『プレーリー・ウィンド』。穏やかでいて、一筋の光にすがりつくような声が切ない。その声で、ニールは神への疑問を投げかける。

「彼の名の元に行われたさまざまな戦争を 想定していたのだろうか?
神様が僕を作った時」
(Text/遠藤哲夫)
Selected Discography
『Neil Young』1969
バッファロー・スプリングフィールド解散後にリリースしたソロ1作目は、そのバッファローの『アゲイン』で披露していたフィル・スペクター的パラノイアックな世界がまだ垣間見える。一方で、「I've Been Waiting For You」や「If I Could Have Her Tonight」での砂糖菓子のような純真さは、内省的な重さとの微妙なバランスを表している。外側に向かうパワーがまだ不足している感じか。
おすすめトラック
I've Been Waiting For You  >>試聴
Here We Are In The Years  >>試聴
If I Could Have Her Tonight  >>試聴
『Everybody Knows This Is Nowhere』1969
旧友ダニー・ウィッテンのロケッツというバンドを自らのバック・バンドに引き抜いて、前作から4ヶ月あまりで発表された生気溢れるアルバム。今でもライブでの重要なレパートリーとなっている「Down By The River」「Cowgirl In The Sand」といった名曲を収録。クレイジー・ホース(元ロケッツ)の荒々しい演奏を切り裂いて、ニールのグランジ・ギターの原点といえるソロがすでに聴ける。
おすすめトラック
Cowgirl In The Sand  >>試聴
Down By The River  >>試聴
Cinnamon Girl  >>試聴
『After the Gold Rush』1970
このアルバムを前に、何も語りたくない中年層のロック・ファンは多いはず。赤裸々な青春の思い出が全て詰まっているような気がして、一度語ってしまうと、その奔流に流されてしまう自分が怖いのだと思う。若い人には何のコッチャ、だろうが、こんなアルバムが一生に一枚あってもいい。60年代の熱狂が去った後の、崩壊感や孤独感をここまでセンシティヴに掬い取ったアルバムを他に知らない。
おすすめトラック
Tell Me Why  >>試聴
After The Gold Rush  >>試聴
Only Love Can Break Your Heart  >>試聴
『Tonight's the Night』1975
ドラッグのオーバードーズで亡くなったバンド仲間ダニー・ウィッテンと、ローディーのブルース・ペリーへの追悼作として企画されたアルバムだったが、あまりに暗いということで発売延期に。へべれけに酔った状態で一夜のうちに録音されたトラックが中心となり、「Mellow My Mind」「Albuquerque」でのあまりにリアル過ぎる感情の吐露に、こちらも胸が張り裂けそうになる。心の底からの慈しみを感じる。
おすすめトラック
Mellow My Mind  >>試聴
New Mama  >>試聴
Albuquerque  >>試聴
『Zuma』1975
爆発的に売れた『ハーヴェスト』以降、『今宵その夜』は勿論だが、『渚にて』も引き摺るような暗さが見え隠れしたアルバムだったから、久々に開放的なアルバムとなった『ズマ』はニールの新たな出発点として歓迎された。「Don't Cry No Tears」や「Lookin' For A Love」のポジティブな響きはその代表的なものだろう。「Danger Bird」や「Cortez The Killer」でのハードな音も緊張感に溢れるもの。
おすすめトラック
Don't Cry No Tears  >>試聴
Barstool Blues  >>試聴
Danger Bird  >>試聴
『Rust Never Sleeps』1979
ニールのパンク・ロックへの返答としてあまりに有名な1曲「Hey Hey, My My」を収録した名盤。“錆びるより燃え尽きたい”というフレーズは、カート・コバーンの遺書でも引用されたが、 ニールの新たなロック宣言でもあった。比較的アコースティックな前半には「Thrasher」「Pocahontas」という名曲を配し、後半で一気に爆発する構成も見事。このノイジーさが後の“グランジ大王”の布石となる。
おすすめトラック
Hey Hey, My My  >>試聴
Pocahontas  >>試聴
Powderfinger  >>試聴
『Freedom』1989
90年代に向けてのアンセムでもある「Rockin’In The Free World」は、今でも世界に向けたメッセージとして重要な意味を持ち、ライブでも中核をなすナンバーとして、その存在は大きい。ゲフィン時代の迷走から脱け出し、ニールの本領発揮と受け止められたアルバムだが、結構バラエティに富んだ内容で、リンダ・ロンシュタットとのデュエットや、フォーク・タッチの「Too Far Gone」も聴き逃せない。
おすすめトラック
Rockin’In The Free World  >>試聴
Crime In The City  >>試聴
Too Far Gone  >>試聴
『Are You Passionate?』2002
爆音で迫るグランジ路線とアコースティック回帰のアルバムを交互に出していたような印象も強い90年代以降のニールだが、本作は南部ソウル・サウンドを支えた名バンド、ブッカー・T&MG'sをバックにしたR&Bアルバム。土臭くゆるいノリで歌われるラブ・ソングに、ニールの新機軸を見る思いがする。9.11のテロを題材にした「Let's Roll」などの重い曲もあるが、全体的にセンチな1枚である。
おすすめトラック
You're My Girl  >>試聴
Mr. Disappointment  >>試聴
Goin' Home  >>試聴
Crosby, Stills & Nash『Greatest Hits』2005

Carry On  >>試聴
Teach Your Children  >>試聴
Our House  >>試聴
Shadow Captain  >>試聴
Just A Song Before I Go  >>試聴
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70年代の米ウェスト・コーストのサウンドを決定付けた、クロスビー、ステイルス&ナッシュの登場。バッファロー・スプリングフィールド、バーズ、ホリーズのメンバーが集まったスーパー・グループでもあったが、後にヤングが加わり発表した『デジャ・ヴ』はロックの金字塔となった。その『デジャ・ヴ』に入っていた、スティルス作の「Carry On」のダイナミズム、ナッシュ作で映画「いちご白書」や「小さな恋のメロディ」などにも使われ、大ヒットとなった「Teach Your Children」や「Our House」といった繊細な優しさなど、時代を象徴する名曲が並ぶ。ヤングが提供した「Helpless」は、その絶望感から旅立つ「孤独の旅路」へとつながっていく。




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