今、全米中のティーンから憧れの的となっているヤング・セレブ、リンジー・ローハン。アメリカではバービー人形のリンジー・ローハン・ヴァージョンが存在するほどのスーパーアイドルである。全米4位を記録したデビュー・アルバム『スピーク』から約1年。2003年の映画『フォーチュン・クッキー』でのブレイク以来、『ミーン・ガールズ』『彼女は夢見るドラマ・クイーン』、そして『ハービー/機械じかけのキューピッド』と主演作が続く中、どこにそんな時間があったのかと思ってしまうほど(今年は2度も交通事故に遭ってるし)、短いインターバルで2枚目のアルバム『リトル・モア・パーソナル』を完成させた。
1986年7月2日、ニューヨーク生まれ。現在、世界で一番輝く19才とも言われるリンジーは、3歳からモデル・エージェンシーに所属し、60本以上のCMに出演し、9歳の時にTVシリーズ『アナザー・ワールド』で子役デビュー。映画デビューは1998年の『ファミリー・ゲーム/双子の天使』で、一気に子役スターの座に駆け上がるかと思われたが、学業に専念するために、女優のキャリアを中断。ちなみに、彼女の好きな映画のひとつに『フェリスはある朝突然に』が挙がっていたが、その映画監督であるジョン・ヒューズの一連の作品、『すてきな片想い』や『ブレックファスト・クラブ』、『プリティ・イン・ピンク〜恋人たちの街角』の主演女優であるモリー・リングウォルドを思い出して、胸キュンになった。リンジーも全米のティーンにとって、そんな憧れの存在であることは想像に難くない。 リンジーが、オーディションまで受けて再び女優としてのチャンスを掴んだ、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズの映画『フォーチュン・クッキー』では、母娘の心が入れ替わってしまったロック少女を熱演、劇中で歌った「Ultimate」がそのままサントラ盤に使われてビルボード・チャートのベスト20に入るヒットに。アヴリル・ラヴィーンをお手本にしたらしいファッションも見どころだったが、リンジーは、本物のアイドル・ポップ・シンガーとして、2004年12月デビュー(日本デビューは2005年1月)を飾る。同じようなキャリアのアイドル、ヒラリー・ダフやアシュリー・シンプソンとの確執がゴシップ・ネタにされたりしているが、三つ巴のアイドル対決といった感じか? マライア・キャリーやジェニファー・ロペスの育ての親として知られるトミー・モトーラが目をかけ、デビュー・アルバム『スピーク』は、ハスキー・ボイスでキュートな魅力が弾ける“ガールズ・ロック”で大ヒット。そして、2作目『リトル・モア・パーソナル』は、副題の“RAW”のとおり、ジャケットには裸のリンジー、その背中には漢字で“生”の文字が…。全米No.1アイドルがここまで、“生”の姿をさらけ出すのも珍しい。シングルとなった「ブロークン・ハート」は、リンジー自身が歌詞(実話に基づく)を書いた、親子の愛情や憎しみを歌ったもので、PVでは暴力シーン(?)も出てくるシリアスな内容だ。チープ・トリックのヒット曲「甘い罠」や、スティーヴィ・ニックスの「エッジ・オブ・セブンティーン」などのカヴァー曲が収録されているのも、前作と違って楽しみなところだ。最後の曲「ビューティフル・ライフ」の副題にある‘La Bella Vita'は、リンジーのお尻に彫ってあるタトゥーの言葉でもある(ジャケットで拝見できます)。天才子役からスーパー・セレブへと成長したリンジーの生身は、やっぱり眩しくて、そして切実な叫びに満ちている。(Text/遠藤哲夫) |







