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2006/10/04 Release ダウンロード価格 アルバム \1,500(税込) トラック 各\150(税込)
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11月15日、東京・Shibuya CLUB ASIAにて行われた初の来日公演も大盛況だったリリー・アレン。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のひとつ「MySpace」から人気に火がついた、新世代のポップ・スターである。デビュー前に、「MySpace」にデモ音源を公開して注目され、現在では、アップしている楽曲の視聴回数が400万回を超えるという記録を打ち立てた。まさにネット時代のポップ・アイコンといえる存在である。さらに、“ズバリ言うわよ!”的な本音トークも話題となり、“世界でイチバン生意気な21歳”という称号も頂戴している。
リリー・アレンが、実体験(元カレの話)をネタに書いたという「スマイル」が、全英チャート第1位となり、日本でもそのキャラクターの強烈さと共に人気急上昇! 先の来日公演が実現し、来年1月には初の日本ツアーも決定している。彼女の面白さは、現代のイギリスの若者の日常や社会を、あくまでロンドンっ娘の視線で切り取る歌詞のリアルさや辛辣さにある。その痛烈なリリックが、スカやレゲエ、パンク、ドラムン・ベースなどから影響を受けたブレイク・ビーツ的なサウンドにのり、彼女のフワリとしたボーカルやラップと共にすんなりと耳に入ってくるのである。デビュー・アルバム『オーライ・スティル』には、そんなストリート発、規格外のポップ・スター、リリー・アレンの本音が詰まった11曲が収められている。
リリー・アレンは、1985年ロンドンのハマースミス生まれ。父親は映画俳優/コメディアンとして有名なキース・アレン、母親は映画プロデューサーとして活躍するアリスン・オーウェンというセレブな(?)家庭に育った。だが、自由奔放な性格のためか、転校を繰り返し、15歳の時に学校をドロップ・アウト。小さい頃から、両親のレコード・コレクション(パンク、レゲエ、スカなど)を聴いて育ち、寄宿舎に送り込まれても、脱走してグラストンベリー・フェスなどを見に行き、ジャングルやドラムン・ベースにはまっていたというツワモノである。学校を辞めて仕事を探さなくてはいけなくなり、「一日中机に座ってやるような仕事は絶対に出来ないわ」ということで、自らのクリエイティヴィティを充たすため、音楽を始めたという。
2005年の終わり、「MySpace」に自分の曲のデモ音源をアップして、業界から注目を浴び、Regal/Parlophoneと契約。まるでシンデレラ・ストーリーであるが、18歳の頃に、自作の曲を書き始め、デビュー作の半分をプロデュースしているフューチャー・カットと出会い「スマイル」を作り上げたという。この「スマイル」は、レゲエのオルガン奏者、ジャッキー・ミットー作の「フリー・ソウル」を引用したラヴァーズ・ロック風なキャッチーなナンバー。歌詞の内容を知らなくても、そのホンワカとしたムードと微妙に脱力感のあるキュートなボーカルの虜になってしまうが、詳しい内容を知りたい方は、東芝EMIのリリー・アレン・スペシャル・サイトでチェックを。彼女本人による曲解説のビデオも公開されており、「“スマイル”が私の限界だと思われているようで、ムカツク・・・」なる、歯に衣を着せぬ抱腹絶倒のコメントの嵐である。
デビュー・アルバム『オーライ・スティル』に収録されている他の曲では、第1弾のシングルとなった「LDN」も、皮肉な歌詞ながらサウンドはスイート。カリブ系の音楽を下敷きに、現代のストリート・ビートとマッシュ・アップさせたポップな味わいが魅力だ。スペシャルズをゆるくしたような味わいもある「ノット・ビッグ」「フライデー・ナイト」や、ジャズ・ビートも取り入れた「シェイム・フォー・ユー」、ファルセットで軽やかに歌われ、ザ・クラッシュ風のリズム刻みが印象的な「フレンド・オブ・マイン」、道端の喧騒を表現しているような「ノッカム・アウト」など、様々なサウンド・プロダクションが楽しめる。弟のアルフィーのことを歌った、どこか懐かしいメロディが耳をくすぐる「アルフィー」も、遠い昔のサーカスのパレードのような趣がある。
現代っ娘なのに、どこかレトロな感じがして、生意気なのに、どこか切ない。そんな不思議な女の子。アルバムのクオリティを再現してくれるという、来日ツアーが楽しみだ。
(Text/遠藤哲夫)