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2007/01/24 Release ダウンロード価格 アルバム \1,500(税込) トラック 各\150(税込)
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かの有名なミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』をパロっている(?)、「Wind It Up」のPVが凄いことになっている。B級ホラー映画のようでもあり、サーカス小屋の見世物みたいでもあり、そして見事に『サウンド・オブ・ミュージック』でもある。邦題の「グウェン姐さんのねじ巻き行進曲。」というタイトルにも思わず納得してしまう、おもちゃ箱をひっくり返したような曲だ。こんな曲を歌えるのは、ファーギーか、このグウェン・ステファニーくらいしか思い浮かばない。
今や、“ノー・ダウトの紅一点”などという説明も必要ないほど、世界の“クイーン・オブ・ポップ・セレブ”となったグウェン・ステファニー。2004年にリリースしたソロ・アルバム『ラヴ・エンジェル・ミュージック・ベイビー』の大成功で、ヒップホップ/ダンス系のファンまでを取り込んでの、幅広い支持を受けている。特に日本では、原宿の女子高生をテーマにした「ハラジュク・ガール」が話題となり、歌詞の中に入れ込まれている、「チョー最高」や「カワイイー」「いらっしゃいませ」などの日本語もキュート、というかグウェンの日本ビイキぶりを現している。
この『ラヴ・エンジェル・ミュージック・ベイビー』からは、「ホラバック・ガール」が4週連続の全米No.1に輝いたほか、「ホワット・ユー・ウェイティング・フォー?」「リッチ・ガール」「クール」「ラグジュリアス」の5曲のヒット・シングルが生まれている。ネプチューンズやネリー・フーパー、ジャム&ルイス、ドクター・ドレー、ダラス・オースティンなどとの豪華なコラボレーションで、80'sリバイバル風サウンドに最先端ヒップホップを導入した斬新な音を構築していた。
グウェン・ステファニーは、1969年、アメリカのカリフォルニア州オレンジ・カウンティ生まれ。87年に兄のエリック等とノー・ダウトを結成。スカ・コア・バンドとしてスタートしたノー・ダウトは、95年のセカンド・アルバム『トラジック・キングダム』で大ブレイクを果たし、「ドント・スピーク」や「ジャスト・ア・ガール」などのヒットを生む。3作目『リターン・オブ・サターン』では80年代ニューウェイブ、4作目『ロック・ステディ』ではダンスホール/レゲエも取り入れ、音楽性の幅を広げてきた。そして、グウェンのファッション・ブランド“L.A.M.B.”の設立、映画『アヴィエイター』への出演などを経て、ソロ・デビューを飾ったわけである。
待望のセカンド・ソロとなる『スウィート・エスケイプ』は、当初、デビュー・アルバムに収録しきれなかった曲を中心に『L.A.M.B., Part 2』として昨年リリースされる予定だったそうだが、グウェンの妊娠で制作が延期になっていたもの。その間に、新曲も準備されて、前作から引き続いて参加のネプチューンズ(ファレル・ウィリアムズ)、ネリー・フーパー、ノー・ダウトのトニー・カナルといったプロデューサーに加え、エイコンやスウィズ・ビーツとの新たなコラボも収録されている。
本作は、アルバム・コンセプトに“サーカス”や“グラマラス”や“ボードビル”などのレトロでデカダンな雰囲気を漂わせ、最強コラボレイター達によるモダンなビートが渦巻くカラフルなポップ絵巻のような1枚に仕上がった。エイコンが参加した「スウィート・エスケイプ」はモータウンのガールズ・グループを思わせるところもあるし、どことなくレトロな感じもする「オレンジ・カウンティ・ガール」「U・スターテッド・イット」から、アグレッシブな「グウェン姐さんのねじ巻き行進曲。」「ブレイキン・アップ」などはファレルの手によるもの。ロッカ・バラード風の「アーリー・ウィンター」やエレポップ風(ウルトラボックスだ!)の「ワンダフル・ライフ」は、ネリー・フーパーのプロデュースである。グウェン七変化といってもいいほど、色彩感に溢れた曲が並ぶなか、トニー・カナル(ノー・ダウト)が手がけた「フローレッセント」や「ドント・ゲット・イット・トゥウィステッド」は、アッパーなビートの中に必ずキャッチーな仕掛けを作っていて、意表を突くメロディが刺激的だ。「4 ・イン・ザ・モーニング」のアンビエント風な切なさには胸キュンである。今後は、ソロとしてではなくノー・ダウトに復帰すると宣言しているだけに、ノー・ダウト時代から築き上げてきた二人のコラボの素晴らしさに、あらためて感動である。
(Text/遠藤哲夫)