『オール・シングス・マスト・パス』がビートルズ時代に書きためていた曲を中心にしていたのに比べ、『バングラデシュ・コンサート』をはさんで3年振りとなる本作はビートルズ解散後に書いた曲で固められ、宗教色を濃くしたプライベートな手触りのするアルバム。シングル「Give Me Love」が全米1位となり、アルバムも5週連続で1位を記録。泥臭いブルースの「Sue Me, Sue You Blues」や、インド音楽を昇華した美しきバラード「Be Here Now」などにも、ジョージの奥深さが感じられる。
ファンの間ではジョージの最高傑作として評価の高いアルバム。原題は“ジョージ・ハリスン”であり、再婚して息子も誕生というプライベート面での再出発の意味も込められている。ビートルズ時代に書いた「Not Guilty」をはじめ、「Love Comes To Everyone」「Blow Away」など“ジョージ節”も健在である。当時ハワイに別荘をもっていたことも関係してか、「Here Comes The Moon」「Dark Sweet Lady」などで聴かれるトロピカルな雰囲気も魅力。穏やかな明るさに溢れた充実した作品である。
前作『慈愛の輝き』が売れ行き不振ということで、レコード会社の意向で4曲を差し替えて発表したいわくつきのアルバム。録音し直している最中にジョン・レノンの訃報が入り、ショックでレコーディングを一時中断したというエピソードを持つ。結果的にはジョンへ捧げた「All Those Years Ago」(ポールやリンゴも参加)が全米2位となる大ヒットにつながった。会社が意図する商業的な成功とアルバム全体の出来とのギャップにジョージの苦悩する姿が見える。ホーギー・カーマイケルのカバーを2曲収録。
5年ぶりのアルバムとなった本作は、ジェフ・リン(ELO)というロック界きってのビートルズ・フリークがプロデュースを担当し、黄金期のビートルズを(現代風に)再現したようなサウンドで、見事ジョージのカムバックを成功に導いた。軽快なリズムに乗せた「Got My Mind Set On You」は「Give Me Love」以来の全米No.1ヒットとなった。続く2ndシングル「When We Was Fab」は、まるでビートルズのパロディだが名曲である。リマスターに際し、映画『上海サプライズ』に提供した2曲が追加された。
ジョージの遺作。1999年の前半にはベーシック・トラックは録り終えていたといわれるが、2001年11月のジョージの死後、ジェフ・リンとジョージの息子、ダーニ・ハリソンが仕上げ作業を行って完成させた。ジュールズ・ホランドの『ジュールズと素晴らしい仲間達』で、ジョージの死の2週間前の吹き込みが聴けるが、ここでは、我々のイメージどおりのジョージらしさに溢れた優しく穏やかな曲が並ぶ。「Run So Far」はエリック・クラプトンに提供した曲で、ウクレレを弾く「Between The Devil〜」はカバー曲。
ベスト盤を持っていても欲しくなるのが『イマジン』と『ジョンの魂』。ジョージが「Gimme Some Truth」で素晴らしいリード・ギターを披露している他、「How Do You Sleep?」「I Don't Wanna Be a Soldier」でスライド・ギター、「Crippled Inside」でドブロを弾いている。
リンゴのソロ3作目であり、ジョン、ポール、ジョージがそれぞれセッションに加わっている豪華盤。ジョージの貢献度は高く全米No.1となった「Photograph」をリンゴと共作、「I'm The Greatest」(ジョン作曲)ではギター、バック・ボーカルで参加。ポールは「Six O'Clock」を提供。