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2007/06/13 Release ダウンロード価格 アルバム ¥1,500(税込) トラック 各¥150(税込)
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2007 Release
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‘すべてを解き放って、道なき道を行く。今日は俺の独立記念日’―「ロスト・ハイウェイ」より。
ボン・ジョヴィの約2年ぶりとなる新作『ロスト・ハイウェイ』が遂に完成した。前作『ハヴ・ア・ナイス・デイ』は、全米アルバム・チャート初登場1位を記録する爆発的ヒットとなった。シングル「ハヴ・ア・ナイス・デイ」は日本でもお馴染みの曲となったが、その後、アメリカ盤ボーナス・トラックとして収録されていた「フー・セズ・ユー・キャント・ゴー・ホーム?」のカントリー・バージョン(シュガーランドのジェニファー・ネトルスとのデュエット)が、なんとカントリー・チャートで1位を獲得、さらには第49回グラミー賞の“ベスト・カントリー・コラボレーション”まで受賞してしまった。ロック・バンドであるボン・ジョヴィが、アメリカ独自の大きなマーケットを誇るカントリー・ミュージック・シーンにも受け入れられたのだ。この新作『ロスト・ハイウェイ』の半数の曲が、カントリー音楽のメッカであるナッシュヴィルで録音されているのも、新たなファン層へ向けてのボン・ジョヴィ流の挑戦という意味合いがあるのかもしれない。
本作の冒頭を飾るタイトル曲「ロスト・ハイウェイ」は、映画『Wild Hogs』(日本未公開)にも提供されており、いかにもボン・ジョヴィらしい、ライブ映えしそうな疾走感溢れる曲だが、ワイルドな持ち味のなかに、バンジョーやフィドル、ペダル・スティールの音が聞こえてくる。果てしなく続くハイウェイと澄み切った青空をイメージさせる、とてもオーガニックなサウンドだ。
ジョン・ボン・ジョヴィは、ナッシュヴィルからの影響について、
「オレたち自身は、‘フー・セズ・ユー・キャント・ゴー・ホーム’で、今までとそんなに違うことをやったとは感じていなかったし、もっとああいうものが作れるんじゃないかと思った。オレたちは、シュガーランドやキース・アーバン、ビッグ&リッチといったニュー・カントリーがすごく好きなんだ。その土地に行ったら何がもたらされるのか確かめたくてナッシュヴィルに行った。このアルバムは、とても純粋な場所から生まれた誠実な作品だよ」
と語っている。
先行シングルとなった「メイク・ア・メモリー」は、離れていった二人のはずなのに、一緒にいたいと思う気持ちの揺れを表現した切ないバラード。エモーショナルなジョンのボーカルが見事だ。人気カントリー・デュオのビッグ&リッチが参加した「ウィー・ガット・イット・ゴーイング・オン」は、ESPN(アメリカ最大のスポーツ専門チャンネル)のアリーナ・フットボール・シーズンのテーマ曲にもなっている。他にも、ナッシュビルで人気急上昇中の若手女性ソングライター、ヒラリー・リンゼイが作曲とバック・ボーカルで参加した「シート・ネクスト・トゥ・ユー」や、ポップ・カントリー界の若き女王リアン・ライムスとのデュエット「ティル・ウィー・エイント・ストレンジャーズ・エニィモア」など、ナッシュヴィル録音ならではのオーガニックな味わいのある、表情豊かなアコースティック・サウンドを生み出している。これはボン・ジョヴィの進化であり、ピュアな精神の現れだと思う。
ただ、このアルバムは“カントリー版ボン・ジョヴィ”ではない。ジョン本人も誤解がないようにと語っているが、『バウンス』から『ハヴ・ア・ナイス・デイ』の流れを土台にしたまぎれもないボン・ジョヴィの王道サウンドである。前作『ハヴ・ア・ナイス・デイ』では、社会に向かっていたメッセージが、本作ではメンバーそれぞれの内面を掘り下げるような形で歌になっている。「ホール・ロット・オブ・リーヴィン」「エヴリバディズ・ブロークン」「ザ・ラスト・ナイト」などは、従来のビッグなサウンドを聴かせているるが、絶妙な深みが感じられるはずだ。世界で1億2千枚ものアルバム・セールスを誇るボン・ジョヴィだが、彼等の音楽の旅はまだまだ続く。さらに芳醇なコクが醸されてくるのが楽しみだ。
(Text/遠藤哲夫)