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2006/11/15 Release ダウンロード価格 アルバム \1,500(税込) トラック 各\150(税込)
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本名アリウネ・チアム、ミドルネーム=エイコン。彼が最も注目を集めるのは、そのボーカル・スタイルだ。レゲエに影響を受けたと思われるそのスタイルは、ラップなのか、シングなのか?レゲエなのか、R&Bなのか、はたまたヒップ・ホップなのか?2004年にリリースされたデビュー・アルバム『トラブル』からシングルがリリースされる毎に、ラジオなどのメディアが、カテゴライズに困りはてたのは、わりと有名な話だ。なんだかんだで現在は、R&Bにカテゴライズされているが、他のR&Bとは、どこか違う印象を聞いている人も受けるのではないだろうか?
しかし、そんなカテゴライズうんぬんに関係なく彼のボーカルが求めらているコトだけは間違いないようで、デビュー・アルバムがヒットしてからは、とにかく客演が多い。全米4位まで上昇したヤング・ジージィーとのコラボ「ソウル・サヴァイヴァー」を筆頭に、ベイビー・バッシュ「ベイビー・アイム・バック」、ラフ・ライダーズ「ステイ・ダウン」、ブライアン・マクナイト「ウォッチ・ユア・ムーヴメント」、キース・スウェット「サム・モア」、ビートナッツ「ファインド・アス」、ヴァイヴス・カルテル「ガン・セッション」など、全部書くと、それだけで、この原稿が終了してしまうぐらいなので、これぐらいにしておくが、上の例から様々なジャンルの様々なスタイルのアーティストと絡んでいるのは、お解りいただけるだろう。そんな彼が、新しくアルバムを制作するとなれば、自ずと豪華な共演者が集うのもまた、納得ということか。
アルバムからのリード・シングルとなった「スマック・ザット」は、なんと、エミネム(!)が参加しているのだ。彼自身、最近はあまり表に出てこなかっただけに、彼のファンも注目の1曲といえるだろう。復活の1曲を他人のアルバムでやってしまうエミネムも凄いが、ソレをさせてしまうエイコンもたいしたものだ。彼のヴォーカルが求められているというのが、この1曲だけでも充分にお解りいただけると思う。
エミネムは、音作りにも参加しているようで、いかにも彼らしいトラックで、スリム・シェイディ・Meets・エイコンといった雰囲気の仕上がり具合になっおり、両者のファンともに納得の出来ではないだろうか?何より、エミネムのマイカーとしての存在感はさすが(!)で、どっちが客演なのかと思ってしまうほどだ。逆に、エイコンらしいトラックのコラボには、「アイ・ウォナ・ラヴ・ユー」を挙げたい。彼らしい、どこかもの悲しいトラックにウェッサイの大物、スヌープ・ドッグが絡むこの曲は、これからのちょっと寒い季節に、ある意味ぴったりなメロウなムードを醸し出している。何より、彼のボーカル・スタイルは、やはりこういうタイプの曲が一番ハマルと思う。
この辺りは、所謂R&Bで括れるのだが、またまた、ジャンル的に括りにくい曲も収録されている。タイトルからして、レゲエじゃん(!)と思わせる「ママ・アフリカ」は、代表的な曲でサウンドはレゲエそのものとしかいいようがない。「アフリカにいる頃は、レゲエばかりを聞いていたのでアフリカのコトを歌おうと思ったら、サウンドは自然とレゲエになった」というのが本人の弁で、この辺の考え方がジャンルに縛られない自身のオリジナリティーに繋がっているようにも思われる。そして、ヒップホップ的といえば、スタイルズ・Pとの共作「ブロウン・アウェイ」が、いかにもストリート、ハードコアな1曲で、ヒップホップとして扱っても何ら問題ないといえる。
最後に、以外な共演を紹介してこの原稿を終えよう。ソレは「ドント・マター」の中にある。曲の中ごろ(もしくは、フック)に出てくるメロディに聞き覚えのある方は、R&B通な方だろう。そう、コレはR.ケリーのヒット曲「イグニッション」だ。上の客演の文の中で紹介から漏れてしまっていたが、エイコンは、R.ケリーの「スロウ・ウィンド」のリミックスで客演しており、そのお返しの意味もあるのかもしれない。なかなか粋な引用の仕方だ。そんな風に、レゲエ〜R&B〜ヒップホップ辺りが好きな人には、かならず1曲はひっかかりになる曲が収められたバラエティに富むアルバムなので、全ての曲を一度は聴いてみて欲しい(そんなにカテゴライズに拘らず、曲として良ければOKのはず)。
(Text/鈴木栄治)