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2006/11/22 Release ダウンロード価格 トラック各\200
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タイトル通り彼女が迎えた新しい季節の手触りや温もりが伝わってくる、矢井田瞳6枚目のオリジナルアルバム『IT'S A NEW DAY』。新・爽健美茶CMソング「Go my way」、“2006ドイツ・フジテレビサッカーサポートソング”「STARTLiNE」、コミック「DEATH NOTE」のトリビュートアルバム収録されたナンバー「37.0℃」、そして“赤い羽根共同募金”CMイメージソング「やさしい手」と、大型タイアップによる話題曲の並んだアルバムである。でも個人的には、そういった華やかな話題性よりも、作品に秘められた静かながらも熟成したヤイコの表現にこそ注目したい作品だ。
アルバムは、矢井田瞳の生まれ故郷である大阪を歌った「御堂筋PLANET」での華やかなホーンセクションから、エレキシタールの旋律が印象的な「おやすみ」まで、バンドサウンドを中心に置きつつも、実に様々な楽器の音色に飾られている。ティン・ホイッスルの響きが草原に吹く微風をイメージさせる「やさしい手」、ピアノの旋律が思い出の情景を浮き上がらせる「初恋」、骨太なベースラインが妖しくもファンキーな「ミッドナイトスナック」、リズムカルなマンドリンが夕暮れの叙情を描く「Tea-time」と、楽曲のモチーフを楽器の豊かな音色によって鮮やかに彩り、聴き手を惹きつける。アルバムごとにサウンドの幅を広げてきた彼女の、ひとつの集大成的な作品とも言えるだろう。
『IT'S A NEW DAY』というタイトルながら、過去を振り返ったナンバーが多いのもアルバムの特徴だ。しかし過ぎ去ってしまった日々や恋愛感情を描きながらも、けして思い出の美しさに溺れることはない。思い出を振り返って歌っているが、軸足は明日を向いている。アルバム全篇を通して、切ない感情を感じながら、最後は前向きな気持ちにさせられるのはそのためだろう。
ヤイコらしいユーモラスな言葉遊びも、あちらこちらに盛り込まれている。歌詞の言葉遊び、サウンドの転調、楽曲のフレーズなどなど、聴く度に新しい発見がある。新しい出会いや発見に対する、素直な喜びに満ちたアルバムなのだ。このアルバムをミュージックプレイヤーに取り込んで聴きながらどこかへ出かけると、何か胸を躍らせるものが見つかるかもしれない。そんな予感に溢れたアルバムである。
(Text/大山貴弘)