『主義-Ism:』を1991年に発表して以来、ソロとしては14年振りとなる待望のコンセプト・ミニ・アルバム『Berlin Calling』を完成させた高見沢俊彦。今作は、本人とも縁の深いドイツ・ベルリンがテーマとなっており、現在公開中の東西ドイツ統一15周年記念「ベルリンの至宝展」のテーマソングとして起用される。
1974年に結成したTHE ALFEEとして、日本の音楽シーンにおいて常に独特の存在感を放ってきた事は言うまでも無いが、実はドイツにおいても精力的に活動を展開させている。ベルリンの壁をイメージしたという「壁の向こうのFreedom」のリリースなどでドイツに対する深い愛着を示し、1999年にドイツで日本年が開催された際には、ベルリンのブランデンブルク門前でベルリン交響楽団との共演を果たした。そしてベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章「歓喜の歌」を熱唱するなど、執拗なまでに感情を移入させていった。
こうしたドイツでの体験や彼が受けてきたであろう影響は今回の作品においても存分に発揮されている。自ら“ベルリンといえばテクノとクラシック!”と語るように、ドイツ・ベルリンから連想されるテクノを基盤に、ヨーロッパ各国に影響を与えたヘレニズム文化のエスニックな雰囲気をイメージさせるシタールなどを取り入れている。そこに彼の魅力を最大限に引き出すエレクトリックなギターを重ねていくことで、ミクスチャなテイストを更に演出していく。
切なくも力強く奏でられるこのギターの音色は高見沢の心情を代弁している。アルバムを通じて表現されているドイツ・ベルリンの情景や歴史を伺い知れるのは必至だが、同時に彼が抱くかの地への情熱を感じとって頂きたい。(Text/藤村実)








