
2007/03/21 Release ダウンロード価格 アルバム\1,600(税込) トラック各\350(税込)
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1年5ヶ月ぶりにリリースとなるアルバムは“眠れない夜にでかける30分の夜間飛行”をコンセプトに制作されたもの。彼女が書き下ろしたオリジナルストーリーを元に作られた6曲の楽曲とともに、素敵な音楽旅行へと旅立てます。
2007/03/21 Release
価格:
限定盤¥3,675(DVD付き)
通常盤¥2,625(共に税込)
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『30minutes night flight』
「ミニ・アルバムでコンセプト作にしよう漠然と決めていて。“夜間飛行”のイメージも同時にありましたが、それだけだと…『JET STREAM』的なアーバンなものになるのは違うんですよ。リード・シングルが入って、という作品でも無いですし、テーマを決め、みんな一丸になってイメージをシェアする必要があったんです。それで、もうちょっとフックになるテーマは?と思って。アーバン、ジャジー、宇宙まで行くとなるとアンビエント?…となりがちですけど、そうじゃなくて!と模索をしたんです。そんな中スタッフから『30分と時間を区切ったらどうだろう』と。

アルバムとしては短い気もしますし、日常生活で30分というと…休憩時間ならファースト・フードくらいしか行けませんし(笑)。でも、その中で宇宙まで行くようなバーチャル・トリップを描けたら、逆に正反対すぎて面白いんじゃないかなとイメージが沸いて。
30分と区切ったことで収録時間が足りなかったりと弊害もありましたが(笑)限られた材料で最高のものを作ろう!と、スタッフの職人魂に火をつける、良い結果につながりましたね。でも、30分と意識しなければ、ラストを聴きつつ一曲目を振り返れば『ずいぶん遠くまで来たな』と感じると思うんです。ミニのようでミニではない、非常に不思議なアルバムになったかと。
眠れない夜の経験ってどなたにもあると思うんですけど、そこで“眠りを誘うイージーリスニング”ではなく、旅に出て頂いて…というアルバムなんで、サウンドはアクティブになっていますし」。
『創作の風景』
「私の中で歌詞とは、もともとメロディの持っているよい物を『化石のように掘り起こす事』なんですよね。
曲によって出てくる言葉やシチュエーションは変わりますし、作品のコンセプトに合わせる事もあります。でも『いいね』と言われるフレーズは、たいてい掘り起こしたものが多いです。(その現象のきっかけを)“右脳スイッチ”と呼んでいるんですが(笑)。
スイッチが入ると、理性では当てはまらない事も全部肯定しちゃうんです。計算して書こうとすると、狙いくさかったり、説教くさかったり…なんかダメなんですよ。スイッチの入れ方が自分ではわからなくて、スっといく時もあれば、締切越しちゃうこともあるし。
『さあ!やってやるぞ』というよりも、『フンフン、このメロディはどうしたいのかね?』と、知っていく感じですね(笑)」
「タイトルって、いつも決めるのが遅いんですよ。『夕凪LOOP』の時も、ホントギリギリで。なかなか決められなくて…。意味はもちろん必要ですけど、逆にタイトルで全て説明することも無いんですよね。
曲を聴く前に『こんな感じでしょ』と思われるのもナンですし……“意味”ではなく“響き”で……感覚を刺激する言葉ってあると思うんです。適当なタイトルないくらでも浮かぶんでしょうけど、自分で紹介するときにガッカリするものでは言いたくないので(笑)」。
「はじめての坂本真綾」と「10年目の坂本真綾」
「『歌手、女優など、いちばんのジャンルは何ですか』と、よく聞かれるんですが。もう「好きなように解釈したらいいじゃん!』というのが結論で。私の中では全部バリアフリーなんです。
全てつながっていて、自分の表現方法が、歌も演技も文章もアリで。でも、けっきょく表現したいこと、伝えたいことは全部同じで、アプローチが違うだけで私にとっては“一個”なんです。その一個を伝える単語がまだ無いだけで…どうしよう?という感じですね。
いろんな事をやっているからといっても、それぞれに命かけているつもりなので。だから『コレが本業』とはなかなか言えないんですね。みなさんが『●●の坂本真綾が好き』とか、ご自由に決めてもらえれたら」。
「伝えたい、歌ってみたいことがあっても、レコーディングのときは一切忘れるようにしていますね。(新作収録の)『ユニバース』を“60億の孤独が”と思い入れたっぷりに歌ったら、ちょっと重い!と思うんです。そうやって歌うことは、たぶんできるでしょうけど。逆にニュートラルに、入り込みすぎない事が私には重要なことで。(入り込んでしまうと)聴く人に想像させたりする余地が無いんですよね、私で完結してしまって。真っ白な感じで歌うと、さまざまに解釈できる様になるんですね。10年(歌を)やってきて色んなテイクを聴き比べてくると、いい歌の特徴は“ニュートラル”ということかなって。先入観を持たずに」。

「言いたいことって年中変わるものではないので、最後は同じテーマに行き着くかもしれません。旅っぽさとか、宇宙と個人−おっきいものとちいさいものの対比だったり。ずっと初期からあったテーマでしたけど、意識して作るようになったのはこの一、二年くらいかなと。
10年経って『今後をやってみたい事は?』とか『イメチェンしないんですか?』なんて聞かれる事もあるんですが、私の中で一番カッコいいのは“変わらないこと”かと思うんですよね。
『同じじゃん』と言われつつもやり続けるアーティストって凄いし、好きですし。私自身も毎回テーマがあって、ルーティンでやっているつもりはありませんけど、オリジナリティや根本的に持っているものは変わらないので。故意に変化させていくことはしたくなくて。根本が変わらないという事が、いま幅広く受け入れて頂いている理由かなって…誰でも通ってきた道であり、みんなの中で変わらない部分と重ね合わせてもらえる部分があるのかもしれません」。
「変わっていくことを否定する訳ではないけれども、同じことを続けてスゴいと思うのはスピッツさんですね。こんなにずっと青春できるんだ、人って…というエバーグリーン感を、バーンって打ち出してくれるのは結構好きですね。ペースも急がずに、常にスピッツであり続けている“強さ”ってありますよね」。
「終わりとはじまり」
「作り終わった時点では、わが子として、誰にも触らせないよ!という思いなんですが。リリースされると…嫁に出した娘のように(笑)好きにかわいがってくださいよ、と。
音楽って記憶にくっついてゆくもので、『あの子が好きだったな』とか『あのとき挫折したな』(笑)なんて。ほんとうに人それぞれ私の曲が残っていくでしょうから、『自由にしてください』と思います。(「坂本真綾のジャンルは」との再度の問いかけで)え“自由業”!?それはスゴいですね(笑)」。
(Text/hr)