| 「届いたかもしれないね!天に…」歌い終えた後、彼は優しくそうつぶやいた。
先日、長渕剛はこの冬12月17日に公開される映画『男たちの大和/YAMATO』東映系ロードショーで使用される戦艦大和のロケセットで催されたイベントで同映画主題歌となる「CLOSE YOUR EYES」、「YAMATO」を熱唱した。
この映画の台本を読み、涙が止まらなかったという。「俺達の気持ちを歌ってくれ」という若者たちの魂が長渕を突き動かしたのだ。こうして完成したこの2曲は、60年前、決死の覚悟で大和へ乗り込んでいった若者たちだけでなく、今の日本の全ての人たちへ贈る究極のラブソングへと仕上がった。
17〜18歳の少年たちが、まさに戦争に駆り出されていった時の声が聞こえてきたという「YAMATO」。「助けてくれ!」というものではなく大きな戦艦に乗れた嬉しさや、「あのコに会いたいなぁ」という少年兵たちの輝いた声を感じたという。作中に何度も「キラキラ」という詞が使われている。流星であったり、川のせせらぎを表現したこの言葉は、当時の少年たちのキラキラした眼差しを連想させる。彼らは純粋で無垢だった。戦争という残酷な現実に対峙していても目の輝きは失わなかった。人をそして国を思いやる真っ直ぐな心と優しさがあったからだ。長渕はそれこそが「大和魂」だと言った。
そして、この「大和魂」をより直接的に感じることが出来る「CLOSE YOUR EYES」。「それでもこの国をたまらなく愛しているからもう一度生まれ変わったらあなたを決して離しはしない」というフレーズ。豊かな時代を求めるあまり失いがちになってしまった、誰もが根底に持っている普遍的な思いが我々の胸に強く突き刺さる。これは、先人たちから我々へ向けた熱いメッセージともいえるだろう。
“愛する”という思いがみなぎった2つの作品。我々にとって最も大切であり、日本人としての美しき感情。人を愛する素晴らしい心を今、ここでもう一度、呼び起こして欲しい。この永遠の愛の歌を聴けば溢れだすから。瞳を閉じて耳を澄ませば、必ず。
(Text/藤村実) |